• 「ぼちぼち農園」の潮屋健太郎さん・涼子さんご夫妻に、ちょっとしたこだわりが詰まった「わが家の定番サンドイッチ」、「新じゃがとアンチョビのサンドイッチ」のつくり方を教えてもらいました。
    (『天然生活』2014年9月号掲載)

    旬の野菜は皮も丸ごとサンドイッチの具に

    もともと、ものをつくるのが大好き。さらにはそれが、おいしいものだったら最高。「畑をやっているのも、その延長」と話すのは、兵庫・丹波市で農園を営む潮屋さん夫妻。

    紹介するサンドイッチは、具の野菜はもちろん、パンやアンチョビまで調味料以外はすべて「自家製」の、胸が躍る一品です。

    紫と紅色のまだらな皮がレスラーの覆面のように見えることから、別名「デストロイヤー」の愛称をもつじゃがいもが、具材の主役。新じゃがの季節は、少しほろ苦い紫色の皮ごとくずして、ポテトサラダに入れ込みます。

    アンチョビは、春先に京都・舞鶴港から運ばれてきたカタクチイワシを塩とオイル漬けにしたもの。

    パンは畑で育てたにんじんからおこした酵母で焼き上げました。「お酒に合う野菜料理を考えるのが好き」と笑う健太郎さん。どうやらこちらも、お酒との相性は抜群なようです。

    新じゃがとアンチョビのサンドイッチ

    画像: じゃがいもはフォークを使い、あつあつのうちにつぶす。「少し塊を残したほうが、歯ごたえがあっておいしいと思います」

    じゃがいもはフォークを使い、あつあつのうちにつぶす。「少し塊を残したほうが、歯ごたえがあっておいしいと思います」

    材料とつくり方(つくりやすい分量)

    • にんじん20gは小さなさいの目切り、玉ねぎ15gはみじん切り、にんにく1/2片は薄切りにする。
    • アンチョビフィレ3枚は包丁でたたき、ペーストにする。
    • フライパンにオリーブオイル大さじ1とにんにくを入れ、弱火にかける。
    • 香りが立ったらにんにくを取り出し、アンチョビを入れ、火がとおったら白ワイン大さじ1を加え、アルコールをとばし、火を止める。
    • じゃがいも200gは皮ごとゆで、途中、にんじんも加え、一緒にゆでる。
    • ボウルにじゃがいもを移し、熱いうちに皮ごとつぶし、ゆでたにんじん、玉ねぎ、アンチョビ、黒こしょう少々を加え、混ぜ合わせる。
    • 冷めたら青じそ2枚をみじん切りにして加え、混ぜる。
    • パンを薄切りにして軽くトーストし、内側にバター適量をぬり、ポテトサラダをはさむ。
    画像: 覆面レスラーのようなじゃがいもの品種は「グランドペチカ」

    覆面レスラーのようなじゃがいもの品種は「グランドペチカ」

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    <撮影/竹田俊吾 取材・文/田中のり子>

    画像: 新じゃがとアンチョビのサンドイッチ

    潮屋健太郎、涼子(しおや・けんたろう、りょうこ)
    「ぼちぼち農園」
    兵庫県丹波市で、農薬や化学肥料、除草剤を使わずに少量多品目で農業をしています。肥料は一番搾りのごま油粕で、動物性の肥料は使用していません。野菜セットのお届けを中心に、畑体験や収穫祭イベント、手作り市への出店などをしています。どうぞよろしくお願いします。
    ■ホームページ
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    取材・文/田中のり子(たなか・のりこ)
    衣食住、暮らしまわりの編集・ライター。編集を担当した本は、ワタナベマキさん著
    『旬菜ごよみ365日』(誠文堂新光社)など多数。著書に『暮らしが変わる仕事』(誠文堂新光社)がある。

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです

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