• 簡単パン生地をつくり、冷凍ストックをしておけば、いつでも焼きたてを味わえます。今回は、クロワッサンのつくり方を、高橋雅子さんに教わりました。

    クロワッサン Croissant

    画像: クロワッサン Croissant

    「焼きたてを食べたい!」きっと誰もがそう願う、クロワッサン。

    キッチン中がバターの香りに包まれて、幸せな気持ちに。

    表面は紙のように薄くてパリパリ。中は幾重にも層が重なり、バターの濃厚な風味を心ゆくまで楽しめます。

    パン生地とバターを重ねて伸ばしてたたんで……。

    生地作りは、今までのパンより難しく感じるかもしれませんが、ぜひ挑戦を。

    材料(5個分)

    ● 準強力粉(リスドォル)125g
    ● 水50g
    ● 牛乳35g
    ● インスタントドライイースト小さじ1/4
    ● きび砂糖6g
    ● 塩2.5g
    ● バター10g
    ● 折り込み用
    ・バター60g
    ● 米粉(打ち粉用)、全卵の溶き卵(仕上げ用)各適量

    折り込み用バターの準備

     バターは60gのブロック状に一度で切り出す(多少誤差があってもよい)。

     台にラップを広げてバターをおき、上からもラップをかぶせる。全体をめん棒でたたいて伸ばし、15×7.5cmの大きさにする。バターがある程度の大きさになったら、ラップを15×7.5cmにたたみ、めん棒を転がして角までバターを行き渡らせる。使うまで冷蔵庫に入れておく。

    つくり方

    01 混ぜる/こねる

    画像1: つくり方
    画像2: つくり方

    大ボウルに水→ 牛乳→ インスタントドライイースト→ きび砂糖→ 準強力粉→ 塩の順に入れ、カードを使って大きく混ぜる。まとまってきたら手でひとかたまりになるようにこね、ボウルがきれいになったら台に取り出す。

    手の付け根を使って生地を台にこすり付けながら引き伸ばし、手前にまとめる。2~3回繰り返したら生地を90度回転し、同じ作業を繰り返す。2~3分こねて生地のムラがなくなったら、少し広げておき、バターをちぎりながらのせて丸く包み込む。カードで5~6等分して積み重ね、さらに半分にしては重ねる作業を繰り返す。バターが全体に散ったら、ツルッとするまで2〜3分こねる。

    02 一次発酵

    画像3: つくり方

    生地をひとまとめにして、表面の生地を底に送るようにしながら丸め、表面を張らせる。小ボウル(容量900ml)に入れ、ラップ(または新品のシャワーキャップ)をかける。オーブンの発酵機能などを利用して、30℃の場所に45分おく。生地が小ボウルの5分目くらいまでふくらんだら、一次発酵完了。

    03 ベンチタイム

    画像4: つくり方

    ボウルの内側に沿ってカードを一周させ、生地を取り出す。丸め直して、ぬれ布巾の間にはさみ、冷蔵庫で30分冷やす。

    04 折り込み 1

    画像5: つくり方

    1 打ち粉をふった台に生地を取り出し、角を出すようにめん棒で伸ばす。全体を整えながら生地を伸ばし、18×18cmにする。準備しておいたバターを生地の中央に縦長におく。

    画像6: つくり方

    2 左右の生地を中心で少し重なるようにして包み、指先でとじ目をつまんでとじる。

    画像7: つくり方

    3 まず生地の上下左右の4辺をめん棒で押さえてなじませ、次にめん棒を少しずつ移動させては生地を上から押すようにして伸ばす。

    画像8: つくり方

    4 生地がなめらかに伸びるようになったらめん棒を転がし、45×15cmの縦長に伸ばす。

    ※ 生地を時々裏返しながら伸ばし、適宜打ち粉をふって、下にくっつかないように注意する。

    05 折り込み 2

    画像9: つくり方
    画像10: つくり方

    とじ目を上にして、上から1/3折り、端をめん棒で押さえる。下からも1/3折り上げ、上下左右の4辺と対角線上をめん棒で押さえる。

    生地を90度まわして輪が左右に来るようにおき直し、30×15cmに伸ばす。

    同じように三つ折りにし、めん棒で押さえる。生地をラップで包み、冷蔵庫で1時間冷やす。

    ※ この状態で冷凍してもよい。生地の解凍方法は、下記を参照。

    06 成形

    画像11: つくり方

     打ち粉をした台に冷えた生地を取り出し(冷凍の場合は、解凍したもの)、輪が左右に来るようにおく。24×18cmに伸ばす。

    ※ この状態でラップではさんで冷凍してもよい。生地の解凍方法は、下記を参照。

    画像12: つくり方

     定規を使い、長い方の1辺に8cm刻みで印をつける。もう1辺は端から4cmのところに印をつけ、そこから8cm刻みで印をつける。印を斜めに結び、三角形になるように線をつけ、線に沿って包丁で切る。

    ※ この状態でラップではさんで冷凍してもよい。生地の解凍方法は、下記を参照。

    画像13: つくり方
    画像14: つくり方

     三角形の生地(冷凍の場合は、解凍したもの)の底辺の中心に1cmの切り込みを入れる。底辺を左右にひっぱってから巻き始める。

    ※ 生地の解凍方法は、下記を参照。

    画像15: つくり方

     頂点に向かってくるくると巻く。残り1/3くらいになったら生地を少し伸ばしながら巻く。

    07 二次発酵

    画像16: つくり方

    オーブンシートを敷いた天板に、巻き終わりが下になるようにおく。全体に溶き卵を塗る。25℃で30分おく。

    ※ バターが溶けるので、30℃以上で発酵させないこと。

    08 焼成

    画像17: つくり方

    220℃に予熱したオーブンで14分焼く。焼き上がったら網の上に取り出す。

    冷凍クロワッサン生地の解凍方法

    生地の解凍方法は、何通りかあります。

    どの方法でも、解凍の見極め方は簡単。

    生地をラップの上から押してみて芯がなくなっていれば、冷たくてもOKです。

    A 室温

    失敗知らずでおすすめです。

    冷凍生地をラップで包んだままバットにのせ、室内に放置またはオーブンの発酵機能を使います。

    【目安の時間】

    20℃ … 50分

    25℃ … 40分

    ※ クロワッサン生地はバターが溶け出すので、28℃以下で解凍 してください。

    B 冷蔵庫

    朝パンを焼きたいときは、前日の夜に冷蔵庫に入れて解凍しておくと便利です。

    冷凍生地をラップで包んだままバットにのせ、冷蔵庫に入れます。

    冷蔵庫に入れてから12時間以内には使いましょう。

    クロワッサン生地を成形せずに冷凍した場合 は、この方法が安心です。

    C 電子レンジのオート解凍機能

    刺し身や肉などのオート解凍モードで上手に解凍できる場合もあります。

    使用する際は、お使いの機種の取扱説明 に従ってください。



    <料理/高橋雅子 撮影/広瀬貴子 スタイリング/千國奈々子 取材・文/河合知子>

    画像: C 電子レンジのオート解凍機能

    高橋雅子(たかはし・まさこ)
    東京・代々木上原にあるパンとワインの教室「わいんのある12ヶ月」主宰。神奈川県生まれ。ル・コ ルドン・ブルーなどでパン作りを学び、独立。何度も試作を重ねて家庭のキッチンで実践しやすいパンのレシピを考案し、手作りの楽しさを伝えている。著書『冷凍生地で焼きたてパン』が、2020年1月扶桑社より復刊。


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