鍋のレパートリーを広げたい、そんなあなたのために。料理名人自慢のレシピです。今回は、「茜夜」店主・柳本あかねさんの「根菜と豚肉の白味噌豚汁風鍋」を紹介します。
（『天然生活』2017年2月号掲載）

お酒とチビチビ楽しむ豚汁仕立ての小さな鍋

ていねいに淹れたお茶と厳選した日本酒を楽しめる「茜夜」。店主の柳本あかねさんがつくる、ちょっぴり小粋なおつまみ3種盛りなど、お料理も人気です。紹介してくれたのは、豚汁風の小さな鍋。

「ぐつぐつさせて食べるお鍋というよりは、豚汁の延長という感じですね。お酒や小鉢と合わせてつまむ手軽な気分のお鍋なんです」

だしは、夫の仕事の関係で福岡に暮らしていたころに出合った、あごだし。豚肉と根菜を合わせ、白味噌だけで味つけします。

「福岡に、白味噌仕立ての、もつ鍋があって、そこからイメージしました。あごだしは、うま味が強くて甘味のあるものに合うので、白味噌と相性がいいんです」

そんな小さな豚汁風鍋が似合うのは、これまたコンパクトな土鍋。元は炊飯用ですが、鍋ものに使うようになり、以前にも増して身近になったそう。

食卓に並べば、お箸も、お酒も、おしゃべりも、進むこと間違いありません。

根菜と豚肉の白味噌豚汁風鍋

ごま油で炒めてコクを加えて。根菜たっぷりで体も温まります。

材料（2人分）

つくり方

１　豚肉は4cm長さに切る。大根は3～4cm厚さに切ってから4つ切りにする。にんじん、ごぼうは、ひと口大の乱切りにする。里いもは2～3等分のひと口大に切る。

２　土鍋に、ごま油を熱し、１の豚肉と野菜を炒める。全体に油がまわったら、あごだしを加える。煮立ったらあくをひき、野菜に火がとおるまで煮る（水分が減ったら適宜、水を足す）。

３　白味噌を溶かし、青ねぎ、とうがらし、ゆずこしょうを好みで加えていただく。

シメは

ちゃんぽん

もつ鍋からインスピレーションを得て、シメには、ちゃんぽん麵を投入。モチモチとした食感の中太麵が濃厚スープにからんで絶品。

＜撮影／澤木央子　取材・文／結城 歩＞

柳本あかね（やなぎもと・あかね）
東京・飯田橋にある、お茶とお酒の店「茜夜」の店主。小さな暮らしが性に合っていると、お店は15平米弱、自宅も30平米の家で暮らす。著書に『小さな家の暮らし』（エクスナレッジ）など。また標野凪名義で小説も執筆中。
インスタグラム　＠nihoncha_akaneya

※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです