• 「素敵だな」と思えるご夫婦たちには、身にまとう服にも共通した雰囲気があるようです。今回は、星月夜の加藤俊介さん、里奈さんご夫妻に、ふたりが選ぶ「心地いい服」について伺いました。
    (『天然生活』2017年2月号掲載)

    天然素材と古いものがもつ風合いを組み合わせて

    俊介さんのコートと里奈さんのワンピースは東京・青山の「アーツ&—サイエンス」で見つけたもの。ベレー帽が、さりげなくおそろい。休日のお出かけスタイル

    オーガニックレストラン「星月夜」を切り盛りする俊介さん・里奈さん夫妻にとって、日常着は仕事着でもあります。

    長時間、着ていてもストレスにならない肌触りのよさや、動きやすさ、耐久性は服選びに欠かせない条件。加えて、流行や年齢にかかわらず、長く愛せるテイストを見極めます。

    時を経た味わいのあるものにひかれるという、おふたり。そのため、コットンやリネンなどの天然素材の服と、ヨーロッパの古着を組み合わせて着ることが多いそう。

    この日も、里奈さんは「而今禾」のブラウスにフランスの1900年代のアンティークスカートを、俊介さんはドイツのミリタリーシャツに同じく「而今禾」のパンツをさりげなく着こなしていました。

    装いの仕上げに、俊介さんはトレードマークともいえるベレー帽のおしゃれを楽しんでいます。一方、最近は新しい何かを次々と探し求めるより、手持ちのアイテムをていねいに慈しむ方向に興味が向いているという里奈さん。

    「たとえば、白いコートなどをお店で着つづけていると、どうしても染みや汚れが目立ってしまうのですが、滋賀県の工房で藍染めにすることで生まれ変わらせることができました。今後は、縁あって手に入れたものを、長く大切に着ることも考えていきたいですね」

    流行に関わらず、いつも同じ形の服にひかれる

    画像: 流行に関わらず、いつも同じ形の服にひかれる

    古着のワンピースは、出合いを思い出せないほど長く着ているお気に入り。普遍性のあるデザインにひかれるのか、別の時、別の場所で買ったものなのに、まるで色違いのようなネイビー、ライトブルーのワンピースも持っているそう

    古いものと、つくり手の顔が見えるものが好き

    画像: 古いものと、つくり手の顔が見えるものが好き

    引っ越したばかりの自宅前で、愛猫モーネと。俊介さんのセーターは 「モン サカタ」、里奈さんのブラウスは「而今禾」、風合いが豊かで温かなガラ紡ショールは「ガラリ オーガニック」。つくり手の顔が見えるものを選ぶことも多い

    かぶり心地が決め手の、ベレー帽コレクション

    画像: かぶり心地が決め手の、ベレー帽コレクション

    オーナーシェフを務める「星月夜」では、衛生面を考え、常に帽子をかぶっている俊介さん。以前、高知にあった「ザザ シャポー」のものが多い。選ぶポイントは、頭の形に合い、長時間の着用でも楽なことだそう

    アンティークの服は現代にはない風合いが魅力

    画像: アンティークの服は現代にはない風合いが魅力

    フランスのアンティークスカートは、大阪の「ララ ヴィンテージ」で見つけたもの。「たぶんドレスの下に着るペチコートだと思います。手織りで生地がしっかりしているので、スカートとしてはいています」



    <撮影/尾嶝 太 取材・文/野崎 泉>

    加藤俊介、里奈(かとう・しゅんすけ、りな)
    岐阜・犬山市にて、2013年から穀物菜食料理を中心としたオーガニックレストラン「星月夜」を営む。2017年に、2階にギャラリーをオープン。

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです


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