• 『天然生活』誌上に、2014年8月号から2016年2月号まで掲載された、人気連載「長谷川弓子 季節の魚料理」。その中から、桜の咲く時季に旬を迎える「鯛」を使った料理を紹介します。今回は、ほんのひと手間で、ぐんとおいしくなる「鯛の昆布〆」をつくります。
    (『天然生活』2015年5月号掲載)

    鯛 旬 3~6月

    画像: 鯛 旬 3~6月

    鯛は、艶やかな桃色に包まれた姿の美しさとともに、さわやかなおいしさで、だれをも魅了します。一年を通じておいしい魚として知られていますが、桜の咲く時季にとれる「桜鯛」はまた格別。

    一見難しそうな昆布〆は、実は、すごく簡単です。鯛を薄く切り、軽く塩をふった昆布の上に並べ、再び昆布をのせて、閉じるだけ。昆布も、だし汁をとったあとの昆布で十分です。お刺し身で食べるのとはまた違った風味や食感を楽しんでいただけます。

    鯛の昆布〆のつくり方

    刺し身用の鯛も、ほんのひと手間で、ぐんとおいしく。ひと晩おくと、身はグッと締まり、違った味を楽しめます。

    画像: 鯛の昆布〆のつくり方

    材料(2人分)

    ● 刺し身用の鯛1さく(80g)
    ● 昆布10×20cm長さ2枚
    ● 大根5cm長さ
    ● 塩適量
    ● わさび少々
    ● しょうゆ適宜

    つくり方

     昆布は水につけて、やわらかくする。※昆布は、だしをとったあとのものがあれば、それを使う。

     鯛は4~5mm厚さのそぎ切りにする。※鯛に皮がついている場合は、引いてのぞく。湯でさっとゆでて冷水にとって食べるとおいしい。

     水けをよくふいた昆布の上に薄く塩をふり、の鯛をきれいに並べる。その上にさらに塩をふり昆布でふたをして、1時間以上おく。

    画像: バットなどに昆布を敷き、鯛を並べる。ラップをして冷蔵庫へ

    バットなどに昆布を敷き、鯛を並べる。ラップをして冷蔵庫へ

     大根は厚めに皮をむき、薄いかつらむきをしてから細いせん切りにし、水にさらして白髪大根をつくる。※大根同士がからみやすくなり、盛りつけしやすくなる。

     器にを重ねて盛り、の白髪大根とわさびを添え、しょうゆをつけていただく。



    <料理・スタイリング・文/長谷川弓子 撮影/川村 隆>

    画像: つくり方

    長谷川弓子(はせがわ・ゆみこ)
    東京都出身。料理家、栄養士。明治大学卒業後、社会人経験をしたのち、近茶流宗家・柳原一成氏、柳原尚之氏に師事し、日本料理を学ぶ。現在、聖徳大学短期大学部専任講師として、調理実習等を担当する。とくに好きな魚はあじ。「海に囲まれた国に生まれたからには、ぜひ、魚料理に親しんでいただければ」

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです

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    天然生活の本『季節の魚料理』(長谷川弓子・著)
    天然生活の本
    『季節の魚料理』(長谷川弓子・著)

    天然生活の本『季節の魚料理』(長谷川弓子・著)

    A5判
    定価:本体 1,700円+税
    ISBN978-4-594-08464-6

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