• 『天然生活』誌上に、2014年8月号から2016年2月号まで掲載された、人気連載「長谷川弓子 季節の魚料理」。その中から、いろいろな料理法で楽しめる「いか」を使った料理を紹介します。今回は、大人も子どもも好きな「いかめし」をつくります。
    (『天然生活』2014年11月号掲載)

    いか 旬 7~11月

    画像: いか 旬 7~11月

    いろいろな料理法で楽しめる「いか」は、思わず「いかようにでも」といいたくなるほど便利な、おなじみの食材です。

    日本近海で100種類以上もあるといういかのなかから、今回は「するめいか」を選びました。

    「いかめし」は、北海道の郷土料理。いかの脚、はらわた、甲を取り、ひと晩、水につけたもち米を詰め、蒸してから煮汁で煮ていきます。

    もち米が膨らんでむっちりとしたいかの姿は、なかなかチャーミングなもの。脚も細かく切り、もち米と一緒に混ぜ込めば、切ったあとの見た目に、華やかさが増します。

    ただし、いかに詰め込むもち米の量は、6割程度を目安に。そうでないと膨らみすぎて、いかの皮が破れてしまうこともありますので、ご注意ください。

    あつあつでも、冷めても、おいしいのが魅力です。

    「いかめし」のつくり方

    大人も子どもも好きな、いかめし。もち米がぎっしりと詰まってボリュームがある一品です。

    画像: 「いかめし」のつくり方

    材料(2本分)

    ● するめいか2杯
    ● もち米1/2カップ
    ● しょうが10g
    ● A
    ・だし汁2カップ
    ・しょうゆ大さじ3
    ・みりん大さじ2
    ・砂糖大さじ2
    ● 薄口しょうゆ小さじ2
    ● あれば、しょうがの甘酢漬け適量

    つくり方

     いかは表面を水でさっと流し、胴から頭足部を内臓ごと引き抜く。胴の中の細い軟骨を抜き、水洗いする(*)。

     もち米は洗い、ひと晩、水につけておく。翌日、水けをきり、ボウルに入れて薄口しょうゆをかけ、混ぜ合わせてしばらくおいたあと、汁けをきり、せん切りにしたしょうがと、1杯分のいかの脚を5mm幅に切ったものを混ぜ合わせる。

     いかの胴の中にのもち米を詰め(6割程度)、ようじで留めて、湯気の立った蒸し器に入れて約40分間、強火で蒸す。

     Aを火にかけ、ひと煮し、のいかと残りの脚を適当に切って入れ、落としぶたをして20分ほど煮る。

     いかめしを切り分けて器に盛りつけ、いかの脚と、あれば、しょうがの甘酢漬けを添える。

    *いかのさばき方

     胴の中に指を入れ、脚との接合部分を外し、内臓ごと脚を引っ張る

    画像1: *いかのさばき方

     胴の中にある軟骨を外し、残った臓器を取り出し、胴の中をよく洗う

    画像2: *いかのさばき方

     目の上の内臓の付け根あたりに包丁を入れて内臓を切り外す

    画像3: *いかのさばき方

     目の間に包丁を入れて、目玉を外す

    画像4: *いかのさばき方

     脚の付け根にあるかたいくちばしを外す

    画像5: *いかのさばき方

     包丁で平らにそぐ

    画像6: *いかのさばき方

     吸盤に包丁を当て、脚を引っ張って吸盤を取る

    画像7: *いかのさばき方

     脚の先を切る

    画像8: *いかのさばき方



    <料理・スタイリング・文/長谷川弓子 撮影/川村 隆>

    画像9: *いかのさばき方

    長谷川弓子(はせがわ・ゆみこ)
    東京都出身。料理家、栄養士。明治大学卒業後、社会人経験をしたのち、近茶流宗家・柳原一成氏、柳原尚之氏に師事し、日本料理を学ぶ。現在、聖徳大学短期大学部専任講師として、調理実習等を担当する。とくに好きな魚はあじ。「海に囲まれた国に生まれたからには、ぜひ、魚料理に親しんでいただければ」

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです

    ※ ※ ※

    天然生活の本『季節の魚料理』(長谷川弓子・著)
    天然生活の本
    『季節の魚料理』(長谷川弓子・著)

    天然生活の本『季節の魚料理』(長谷川弓子・著)

    A5判
    定価:本体 1,700円+税
    ISBN978-4-594-08464-6


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