• コロナウイルスの感染拡大のため、実家に帰れないという方にぜひ使っていただきたいのが、スマートフォンを使ったビデオ通話です。高齢のご両親にも、かんたんにビデオ通話が始められる「一番かんたんなスマホでビデオ通話の始め方」を、高齢者向けスマホ講習会の講師なども務める編集者の小林奈巳(女子部JAPAN(・v・)/都恋堂)さんに教えてもらいました。

    8月になっても感染者急増が収まらない新型コロナウイルスですが、「このお盆は実家に帰れない」という人も多いはずです。「毎年、孫の帰省を楽しみにしていた実家の両親を喜ばせたい」という方にお薦めしたいのが、スマホを使ったビデオ通話です。

    そこで、すでにご高齢のご両親にとってもかんたんにビデオ通話を始めてもらう極意を解説します。

    LINEが一番始めやすい。「ビデオ通話」をタップするだけ

    「NTTドコモのモバイル社会研究所の調べによると、高齢者の方の利用率が一番高いSNSツールはLINEです。60 代で 61.1%、70 代でも 46.2%とシニア層でも圧倒的な利用率を誇っています。

    すでに実家のご両親とLINEでやり取りされている方なら、とってもかんたんにビデオ通話も始められます。というのも、LINEの場合、登録した友だちとのトーク画面上に「ビデオ通話」ボタンが標準装備されています。そのボタンを押すだけでかんたんにビデオ通話ができてしまうのです」と小林さん。

    一番手軽にビデオ通話を楽しめるはLINE

    まだ、ご両親がビデオ通話のできるアプリをインストールしていない場合でも、LINEなら、電話番号とSMSに送られてくる6桁の番号を入力するだけで、アカウントを作成することができます。

    「アカウント作成の難所といえるのは、パスワードを入力するステップですが、一度、登録してしまえば、スマホ画面上のLINEアプリをタップするだけで自動ログインできるので、すぐにビデオ通話を始められます」(小林さん)

    LINEでビデオ通話をしてみましょう

    自分からかける場合

    LINEアプリを立ち上げ、トーク画面を開いてビデオ通話を始めましょう。

     右上の受話器マークをタップ

    トーク画面を開いて、右上の受話器マークをタップします。または、相手のプロフィール画面の「ビデオ通話」をタップしてもOKです。

     「ビデオ通話」をタップする

    右上に表示された「ビデオ通話」をタップすると、すぐに相手の呼び出しが始まります。声だけの通話は「音声通話」を選びます。

     相手を呼び出します

    相手を呼び出している間は、自分の顔が大きく表示されています。呼び出しをやめたい場合は、下の赤い受話器マークをタップします。

     相手を呼び出します

    相手が応答すると画面が切り替わり、今度は相手の顔が大きく表示されます。これで、ビデオ通話がスタートします。

    相手からかかってきた場合

    LINEのビデオ通話がかかってくると、音声通話と同じような着信画面が表示されます。

     応答する

    iPhoneの場合

    Androidの場合

    ビデオ通話がかかってくると、着信音とともに、このような画面が表示されます。応答する場合は、「応答」ビデオマークをタップします。

     ビデオ通話が開始される

    応答すると、相手の顔が画面全体に表示されて、ビデオ通話が開始されます。自分の顔は左上の窓に表示されています。

    iPhoneやiPadを使っているならFaceTimeでかんたんにビデオ通話ができます

    もし、あなたのご家族、ご両親ともにiPhoneやiPadなどAppleユーザーなら、アップルの通信端末同士で利用できるFaceTimeも標準画面に「ビデオ通話」メニューが配置されているので、すぐにビデオ通話を始められます

     アプリをタップ

    「FaceTime」アプリのアイコンをタップします。

     通話相手を指定

    アプリを開いたら、通話相手を指定する画面になります。指定するには、画面の右上にある「+」マークをタップします。

     電話番号を入力

    「宛先」に電話番号を入力。もしくは、「+」マークをタップし、登録済みの連絡先から相手の電話番号を検索し、タップします。

     「ビデオ」をタップ

    宛先に、通話したい相手の電話番号か連絡先の登録名が表示されているのを確認したら、「ビデオ」ボタンをタップします。

     通話開始

    相手を呼び出している画面に切り替わります。なかなか相手が出ず、途中で終了したい場合は「終了」ボタンをタップします。

    離れ離れでもオンラインで夕食会やかくれんぼもできます

    いったんビデオ通話の楽しみ方を覚えたら、便利すぎて、やめられないはずです。

    「ビデオ通話ボタンを押すだけで離れた家族と顔を見ながらおしゃべりできるだけでなく、スマホスタンドを買ってスマホを固定すれば、子どもたちとかくれんぼして遊んだり、折り紙を教えたり『ながら会話』も楽しめます

    LINEの場合、少し難易度が高いですが、グループ通話機能を使えば、離れ離れの複数の家族全員でオンライン夕食会を開いたり、自分のスマホにある昔の孫の写真をいっしょに見たり、データ共有や複数の人たちとのビデオ通話も可能になります」と小林さん。

    一緒に食事を楽しむ

    直接会うよりも、ビデオ通話なら一瞬でつながることができるので、頻繁に一緒に食事ができます。だから3時のお菓子を離れた家族と楽しむなんてことも可能です。

    あっち向いてホイ

    ビデオ通話はほとんどタイムラグがないので、「あっち向いてホイ」で遊ぶこともできます。用意するアイテムもなく、いつでも気軽にゲームが楽しめるのも魅力です。

    宿題を見てあげる

    英単語の発音を教えたり、ことわざの意味を解説したりと、お孫さんの宿題を画面を通して見てあげることができます。カメラを切り替えれば、手元のテキストを見せることも。

    ペットを見せてもらう

    お孫さんの愛犬を画面で見せてもらったり、自分の飼い犬をお孫さんに見せてあげたりと、お互いがペットの様子を伝えることができます。こんなしつけを覚えたよ、と近況報告も。

    折り紙を教える

    昔ながらの遊びを一緒に楽しむのもおすすめ。お互いが折り紙を持ちよって、教えてあげながら折ってみましょう。どちらが上手に折れたか、比べっこしてみてもいいですね。

    かくれんぼをする

    あなたが目をつむっているうちに、お孫さんに画面のどこかに隠れてもらいましょう(スマホはスタンドなどで固定してもらって)。隠れ終わったら捜索開始。見つけたら場所をいいましょう。

    宝物を見せ合う

    自分の宝物を見せ合いっこしましょう。お孫さんの宝物を見て「すごいね」と褒めてあげたり、逆にあなたの自慢の持ち物や、裁縫や絵画など、ハマっていることを紹介したりするのも楽しいですよ。

    手品をする

    かんたんな手品を覚えて披露すれば、お孫さんが喜んでくれること間違いなし! たとえば、どちらの手にティッシュが入ってるかな? などのクイズ形式の手品などがおすすめです。

    スマホでのビデオ通話に役立つグッズ

    スマホとアプリがあればかんたんにできるビデオ通話ですが、より快適に楽しむことができるグッズを
    ご紹介します。

    スマホスタンド

    スマホを手に持ってビデオ通話をすると、手が疲れて長時間の通話には向きません。スタンドに固定することで、カメラが安定しますし、両手も解放されます。

    Bluetoothイヤホン

    マイク付きのイヤフォンを使ってビデオ通話をすると、相手の声がはっきり聞こえますし、自分の声も雑音を減らして相手に届けることができます。無線のBluetoothイヤフォンがお薦めです。

    外付けバッテリー

    ビデオ通話は大量の電気を消費します。自宅のコンセントで充電しながらもいいですが、外付けモバイルバッテリーがあれば、家のどこでも充電しながら通話できます。

    通信量を気にせずビデオ通話を楽しむなら、Wi-Fiが必須です

    家でWi-Fiを利用するには、通信会社との契約と、Wi-Fiルーターの設置が必要です。



    そんな小林さんが中心となって編集した扶桑社ムック『孫の顔が見たい!はじめてのスマホでビデオ通話』を読めば、スマホ音痴の実家のご両親でもかんたんにスマホでビデオ通話ができるようになるはず。ビデオ通話を使ったお孫さんとの遊び方やご友人との交流方法なども詳しく紹介しているので、ぜひ、ご両親に教えてあげてみてください。

    小林奈巳(こばやし・なみ)
    女性向けコミュニティメディア、女子部JAPAN(・v・)の部長。これまで500人以上のシニアにスマホ講座で教えていて、シニアのスマホリテラシー向上に貢献している。「スマホで孫の顔が見たい」という所属事務所社長の一言で、扶桑社スマホ向上委員会を結成。スマホの使い方からビデオ通話のはじめ方、さまざまな楽しみ方を世に広めるべく活動中。啓蒙活動の一環として、扶桑社ムック『孫の顔が見たい!はじめてのスマホでビデオ通話』を刊行。


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