毎年夫婦でみそを仕込みます
私は発酵食品のなかでもみそが大好き。
毎年寒い時期になると夫と一緒に、みそを仕込みます。
ただ、みそ屋さんのみそも好きで、買いたいみそもたくさんあるので、食べ切りやすい、少量でつくるのが好きです。
毎年同じ分量で作っても、毎年違う味になるのが、みそ作りの面白いところ。夫と私でそれぞれ仕込むのですが、それぞれ違う味になるのが驚きです。家族で仕込んで食べ比べるのも楽しいですよ。去年は夫のみそが美味しかったなあ……。
余談ですが、みそを仕込む日には納豆を食べないようにしています。納豆菌はとても強い菌なので、おみそが納豆臭くなってしまうこともあるそうで……。納豆好きのわが家としては辛いですが、このときばかりは我慢、我慢!
米麴と粗塩が甘味を引き出します
そして、わが家のお味噌は米麹が多めのおみそ。米麹の甘味が広がり、そのまま野菜につけても美味しいです。
米麹は毎年いろいろな麹で試しますが、定番で使わせていただいているのが、秋田の横手にある、羽場こうじ店さんの米麹。甘味があって、おいしいです。
それから塩は粗塩を。
せっかくなので、おいしいみそになるように、お気に入りの塩があれば、それをぜひ。私がよく使うのは、粟国の塩。うまみと甘味があって、丸みのある味わいに仕上がります。
寒い時期に仕込んだみそは、うまく熟成して、おいしく仕上がります。ぜひ寒い間に仕込んでみてくださいね。
米麴みそのつくり方
材料(約1.6kg 22cm×14cm×高さ6.5cm程度の容器1個分)
◎ 米麹(生) | 600g |
◎ 大豆(乾燥) | 300g |
◎ 粗塩 | 165g |
つくり方
1 大きなボウルに大豆を入れ、水1.2リットル以上に浸して18時間以上浸水させる。(※しっかりと水につけて柔らかくしておくのが大切です。2倍以上に膨らみます)
2 鍋に大豆を入れ、かぶる程度の水を入れて強火にかける。沸いたらアクを取り、弱火にして3〜4時間程度煮込む。(※途中水が少なくなれば足します。親指と小指で潰れる程度が煮上がりの目安です)
3 大豆をざるにあげ(煮汁は残しておく)、温かいうちにジッパー袋に入れ、大豆をすり潰すようにして、ペースト状にする。
4 ボウルに米麹、塩を入れてしっかり混ぜる。
5 大きなボウルに3を入れ、4を4~5回に分けて合わせる。大豆の煮汁を加えながら耳たぶ程度の柔らかさにする。(※煮汁は150mL程度が目安ですが、様子を見て調整してください)
6 手で握れる量を手にとり、ボール状にしてぎゅっと握って空気を抜く。アルコールスプレー等で消毒したホーロー容器にしっかり詰める。表面をたいらにしてラップをしきこみ、蓋をして直射日光に当たらない常温においておく。
7 半年ほどして味がまろやかになり、色が濃くなれば出来上がり。好みの味に仕上がったら、冷蔵庫で保存します。
榎本 美沙(えのもと みさ)
料理家/発酵マイスター
広告会社勤務の傍ら、夫婦で一緒に料理を作るレシピ紹介サイト「ふたりごはん」を開設。その後、調理師学校を卒業し独立。発酵食品、旬の野菜を使ったレシピ開発が得意。テレビ、雑誌や書籍、WEBへのレシピ提供、イベント出演などを行う。
著書に、『ジッパー袋でかんたん季節の保存食』(家の光協会) amazonで見る 、『野菜の「べんり漬け」』(主婦の友社) amazonで見る がある。
●Instagram:@misa_enomoto
https://www.instagram.com/misa_enomoto/
●YouTube:「榎本美沙の季節料理」
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