• お笑いコンビ、たんぽぽの白鳥久美子さんは、おばあちゃんっ子だったこともあり、「ばあちゃん仕事」に憧れ、愛してやみません。今日も、手を動かして、暮らしを作る。白鳥さん流の「楽しい小さな暮らし」をご紹介します。妊娠9ヶ月を過ぎ、お風呂がつらくなってきた白鳥さん。ついに、腰まで伸びた髪を切る決心をします。

    三つ編み、久美子スタイル

    画像1: 三つ編み、久美子スタイル

    伸ばして伸ばして髪を切るのが、久美子スタイル。だからなんだ。と言う声が聞こえてきそうです。

    どうせ仕事の時は三つ編みだし。と、思うと髪を切るのもアホらしくて伸ばしっぱなしに。それに私が求める三つ編みって、ある程度のボリュームと長さがないと、しっくりこないんです。

    理想は「昭和の時代にクラスをバリバリ仕切っているつもりの、男子から煙たがられているような、優等生代表、学級委員長がしているあの三つ編み」です。

    そもそもなぜ三つ編みで仕事しているのか? あれは忘れもしません。初めてのライブで「ムカつく学級委員長」の1人コントのネタをやって、終わったら三つ編みをほどいてまとめてお団子にしていたんです。そしたら

    「なんで、三つ編みじゃないんだ! おまえは三つ編みだろ!」

    と、事務所の人に引くほど怒られたのです。

    そんなの個人の自由だろ。と、今の時代なら反撃するのかもしれませんが、私は妙に納得してしまいました。

    「そうか、ただの三つ編みとて印象として残すには大事なんだ。私から三つ編みを取ったら誰にも覚えてもらえないぞ。」と、あの日から強く思うようになり、逆に三つ編みじゃないと不安になることもしばしば。

    そんな私が髪を切る時は、年に一度あるかないかのスペシャルデイ。ついにその日がやってきました。

    画像2: 三つ編み、久美子スタイル

    妊娠9ヶ月を過ぎ、お腹も出っ張ってきて、腰まである長さの髪を洗うのがもう限界。切ったらお風呂が楽になる。ついでにそこそこの長さだから、ヘアドネーションで寄付に出しちゃおう。

    ヘアドネーションは2回目です。行きつけの美容師さんもお手のもの。束ねてカット。その様子はさながら断髪式です。

    いろんな思い出もよみがえり涙が……とは、なりません。ただ放置していただけなので思い出もへったくれもないのですが、ただ、やっぱり一抹の不安が。

    画像3: 三つ編み、久美子スタイル

    「もう白鳥と認識されないんじゃないか? 仕事もらえないんじゃないか。」

    しかし、そんなことより髪の毛邪魔くさい。楽にお風呂に入りたい。産後も楽したい。が勝りました。そして、晴れてボブスタイルに。似合う似合わないは置いておいて、楽になった私はご機嫌です。

    楽だ、楽だ。言っていると、ばあちゃんを思い出します。

    ばあちゃんはショートカットにパーマをかけて「この髪型が一番楽でいいんだ。」と、自慢げでした。

    もっとオシャレしたらいいのに、と常々思っていましたが、ばあちゃんの気持ちが分かるようになってきました。日々やることがあって、髪の毛なんかに時間を取りたくないんですよね。

    って、考えると若い時に髪型がキマらず何時間も悩んだりするのは貴重な時間だったなぁ。そしてこれから私は、ばあちゃんと同じ髪型に向かっていく過程を生きているのかもしれないなぁ。なんてことを思いました。



    画像4: 三つ編み、久美子スタイル

    白鳥久美子(しらとり・くみこ)
    1981年生まれ。福島県出身。日本大学芸術学部卒。2008年に川村エミコとたんぽぽ結成。10年、フジテレビ系『めちゃ2イケてるッ!』の公開オーディションで新レギュラーの座をつかみ一躍人気者に。コンビとしての活動に加え、テレビ、ラジオ、ドラマ、舞台など多方面で活躍中。趣味は、散歩、高圧電線観察、シルバニアファミリー。特技は、詩を書くこと。唎酒師(日本酒のソムリエ)の資格ももつ。



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