• 必要な栄養が十分に摂れて、なおかつ、おいしい。元気に日々を過ごすために知っておきたい栄養のポイントと献立3日分を、料理研究家、栄養士の今泉久美さんに教えていただきました。今回は3日目の献立を紹介します。
    (『天然生活』2017年5月号掲載)

    バランスのよい献立【3日目】

     /トーストとハムエッグ、キャベツピーマン炒め

    パンの朝は、卵料理と野菜炒め、フルーツで、見た目にも満足感を。

    画像: 左から時計回り:ブルーベリー+ヨーグルト甘酒入り/紅茶/トースト、キャベツピーマン炒め、ハムエッグ

    左から時計回り:ブルーベリー+ヨーグルト甘酒入り/紅茶/トースト、キャベツピーマン炒め、ハムエッグ

    エネルギー……442kcal
    タンパク質……19.6g
    脂質……17.6g
    炭水化物……43.9g
    食物繊維……4.6g
    カルシウム……196mg
    鉄……1.8mg
    塩分……2.1g
    *栄養計算は、ひとり分です。

     /さわらのカレーしょうゆ焼き、味噌汁とごはん

    旬のさわらはカレー粉としょうがで減塩&代謝アップ。

    画像: 左上から時計回り:かぶの浅漬け レモン風味/さわらのカレーしょうゆ焼き にんじん、長いものソテー添え/かぶの葉と長ねぎの味噌汁/ごはん

    左上から時計回り:かぶの浅漬け レモン風味/さわらのカレーしょうゆ焼き にんじん、長いものソテー添え/かぶの葉と長ねぎの味噌汁/ごはん

    エネルギー……530kcal
    タンパク質……26.2g
    脂質……14.1g
    炭水化物……69.5g
    食物繊維……5g
    カルシウム……151mg
    鉄……2.5mg
    塩分……2.5g
    *栄養計算は、ひとり分です。

     /まいたけ麻婆豆腐、白菜のラーパーツァイ風

    副菜のひとつをノンオイルに。夕飯は脂質を控える意識をもって。

    画像: 左上から時計回り:白菜のラーパーツァイ風/まいたけマーボー豆腐 甘酒入り/お茶/豆苗、糸こんにゃくのソテー/ごはん

    左上から時計回り:白菜のラーパーツァイ風/まいたけマーボー豆腐 甘酒入り/お茶/豆苗、糸こんにゃくのソテー/ごはん

    エネルギー……529kcal
    タンパク質……25.4g
    脂質……17.4g
    炭水化物……63.3g
    食物繊維……7.7g
    カルシウム……192mg
    鉄……2.8mg
    塩分……2.7g
    *栄養計算は、ひとり分です。

    まいたけマーボー豆腐 甘酒入りの材料(2人分)

    ● 木綿豆腐2/3丁(200g)
    ● 豚赤身ひき肉100g
    ● まいたけ100g
    ● にら1/3束(30g)
    ● しょうが(みじん切り)1片分
    ● 豆板醤小さじ1/2
    ● 片栗粉小さじ1(水小さじ2で溶く)
    ● ごま油大さじ1
    ● A
    ・味噌小さじ1
    ・しょうゆ大さじ1
    ・麴の甘酒大さじ1(砂糖小さじ1で代用可)
    ・酒大さじ1
    ・粗びき黒こしょう少々
    ● 好みで粉山椒少々

    まいたけマーボー豆腐 甘酒入りのつくり方

     豆腐は水けをきって2cm角に切る。まいたけは、ひと口大に裂く。にらは1cm幅に切る。

     フライパンにごま油、ひき肉を入れて中火にかけ、色が半分変わったら、しょうがと豆板醤を入れて混ぜ合わせる。まいたけを加えてさっと炒め、水100mL(分量外)、を加えて味噌を溶かし、豆腐を加える。煮立ったらふたをして弱火で2分ほど煮る。

     中火にし、にら、水溶き片栗粉を加え、全体にとろみがつき、にらに火がとおるまでさっと煮る。器に盛り、好みで粉山椒をふる。

    白菜のラーパーツァイ風の材料とつくり方(2人分)

     白菜(120g)は、芯の部分を5cm長さに切ってから、繊維に沿って5mm幅に、葉の部分は1cm幅に切る。軸、葉を順に耐熱ボウルに重ねて、ふんわりラップをし、レンジに1分半かけ、冷めたら水けをしぼる。

     にんじん(小1/3本)は斜め薄切りにし、細いせん切りに、しょうが(1片)もせん切りにしてに加え、調味料(酢大さじ1、砂糖大さじ1/2、塩小さじ1/5)を混ぜて5分ほどおき、汁けをきる。

    栄養素も塩分量も、一日のうちで足し算引き算

    食事時間はなるべく規則正しく

    食事は一日3回、なるべく決まった時間に食べること。さらに、朝、昼、夜、それぞれに必要な栄養素を摂ることでエネルギーが効率よく使われ、一日が快適に。

    朝食に摂りたいのは、炭水化物とタンパク質。炭水化物には脳を動かすブドウ糖が含まれ、タンパク質は筋肉を増やすためには重要なことがわかっています。

    エネルギーの消費量が多い午後は、糖質やタンパク質、ビタミン、食物繊維をバランスよく摂る。夜は脂肪をため込みやすいので、寝る3時間前には食事を済ませ、糖質や脂質を摂りすぎないように。

    「夕飯が夜9時以降になるときは、夕方に、おにぎりやバナナなど『つなぎ食』をとって糖質やミネラルを補い、主菜は肉や魚を油の少ない調理法にして、体に負担のない献立がおすすめです」

    必要な栄養素を摂り、なるべく塩分を控える。食事時間は規則正しく。これらを目指しつつも、ジャンクな味が恋しくなったら……。

    「私も外食で、麺類などを食べますよ。ただし、スープを飲まない。野菜や、わかめやのり(海藻類)をトッピングする工夫や、あとの食事で足し算、引き算をして、全体のバランスを整えればいい。栄養は大切ですが、ストイックにならないこと。楽しく食べることが一番ですから」




    〈撮影/萬田康文 スタイリング/竹内万貴 取材・文/熊坂麻美〉

    画像: 食事時間はなるべく規則正しく

    今泉久美(いまいずみ・くみ)
    栄養士、料理研究家として雑誌やテレビで活躍するほか、女子栄養大学栄養クリニックの特別講師も。著書は『「ストウブ」で和食を!早く煮えてうまみたっぷり』(文化出版局)。

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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