米づくりの楽しみ
みなさんこんにちは。
愛媛で小さな自給自足を楽しんでいる池田じゅんみです。
秋本番の10月は、まさに実りの秋。続々と実るおいしいものの収穫に大忙しです。
一言で表せば、「秋は短し、待ったなし」。収穫しては保存していき、楽しみにしている冬ごもりに蓄えていきます。
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3年前から、家のすぐ近くにある田んぼを借りて、米づくりをしています。
田植えも稲刈りも脱穀も、電力や燃料を使う機械は使わず、足踏み脱穀機や竹ザルなどの昔の道具で、ほぼ手作業。小規模の田んぼで友達とわいわいと楽しく、昔ながらの米づくりの体験を続けています。
田んぼ仕事の合間のおやつ
田んぼ作業では、休憩にみんなと過ごす、おやつの時間も楽しみのひとつ。
この日は、町内のおばあちゃんにいただいた大きなさつまいもでつくったスコーンや、きゅうり農家さんのきゅうりで仕込んだ味噌漬けを。
家族で挑戦。昔ながらの米づくり
息子にも「脱穀(だっこく)」と「籾(もみ)すり」を体験させてあげたいと、家族がそろった週末に、庭で、昔ながらの米づくり作業をやってみました。
脱穀は、「乾燥させた稲穂から籾(もみ)を落とす作業」で、籾すりは、「籾殻(もみがら)を取り除いて玄米にする作業」。
題して「昔の暮らし研究会」です。
待ちに待ったごはんの時間
わが家では、南部鉄器の羽釜でごはんを炊いています。
使いだした当初は、出来上がりのごはんが、「そこそこの感じ」にしかならず、うむむむ。
火加減や水加減を微調整してみたりしながら納得のいくまで試行錯誤を繰り返して、おいしく炊くコツをつかむまで2年もかかりました。
やっと見つけたポイントは2つ。しっかり浸水させておくことと(新米以外)、吹きこぼれるまで強気の強火にかけるの2点です。
強火で4~5分して吹きこぼれだしたら、弱火にして8分で、火にかける時間はトータルで13分ほど、蒸らし時間の3分を足しても16分で炊き上がります。
浸水さえしておけば、疲れていてもごはんは炊けると思えて、気持ちが楽です。
水の量はお好みですが、やや硬めが好みのわが家では3合で550mL。
息子と夫と一緒につくったお米は格別で、おいしくてうれしくて顔がゆるみます。
主食のお米を、少しでも自給自足できている実感と喜びも入り混じって、なんともいえない気持ちになります。
息子はこのごはんを「大切なお米」と呼んでくれます。しっかり味わって食べることを学んでもらった経験にも感謝です。
お米づくりを体験すると、台風を心配したり、厄介な害虫を知ったり、草引きに水路掃除など、さまざまな大変な背景を感じることができて、しみじみとごはんのありがたさがわかります。
また、藁や、籾や、ぬかなどの活用も興味深くて、昔の知恵を知っているおばあちゃんたちに質問攻めしてしまうのでした。
この日のごはんのおとも
池田じゅんみ(いけだ・じゅんみ)
山愛好家。愛媛で家族と共に小さな自給自足の日々を送り、その様子をインスタグラムから楽しく発信。
Instagram:@junmiikeda