• 料理家の松田美智子さんにかみなりこんにゃくのつくり方を教えていただきました。しっかりと下処理をすることによって臭みが取れ、ちぎることによって面が増えるので、味が染み込みやすくなります。おかずにもおつまみにもぴったりな一品です。

    こんにゃくのこと

    画像: こんにゃくのこと

    こんにゃく特有のプリプリとした歯ざわりは、こんにゃくに含まれるこんにゃくマンナンという食物繊維が灰汁(あく)というアルカリ性物質によって変化したためです。

    今ではこんにゃく芋を薄く切って乾燥させ(荒粉・あらこ)、さらに細かい粉(精粉・せいこ) にしてから 作る方法が主流となっています。

    こんにゃく芋は、少しかじっただけでもロの中がビリビリするほどの強烈なエグミがあり、他の芋のようにそのままゆでたり、焼いたりするだけでは食べられません。

    エグミの正体はシュウ酸やフェノール誘導体などです。これらを中和して取り除くために必要なのが、こんにゃくを固める働きもする灰汁 です。灰汁には、昔は草木灰が使われていましたが、最近では一般のこんにゃくには、消石灰(水酸化カルシウム)や炭酸ソーダ(炭酸ナトリウム)が使用されています。しっかりと灰汁を抜くためには、固めたこんにゃくを30分〜1時間ほど煮てから十分に水にさらすことが肝心です。

    こんにゃくには黒いタイプと白いタイプがあります。こんにゃく芋の精粉(せいこ)を使うと白いこんにゃくになり、生芋を使った場合は芋の皮が入ってしまうため、黒っぽくなります。

    こんにゃくの下処理の仕方

     1枚(約300g)のこんにゃくに、塩小さじ1を水が出るまでよくすり込む。

    画像1: こんにゃくの下処理の仕方
    画像2: こんにゃくの下処理の仕方

     鍋に入れ、たっぷりの水を加え、20〜30分途中水をたして茹でる。水にとり、1〜2分流水にさらし、水けを切る。

    画像3: こんにゃくの下処理の仕方

    かみなりこんにゃくのつくり方

    画像: かみなりこんにゃくのつくり方

    しっかりと水分を抜くことによって生まれるこんにゃくの歯ごたえがやみつきに。

    材料(つくりやすい分量)

    画像: 材料(つくりやすい分量)
    ● こんにゃく(下処理したもの)1枚
    ● ごま油大さじ1
    ● A
    ・ 酒大さじ3
    ・ みりん大さじ1と1/2
    ● 赤唐辛子(小口切り)1cm
    ● しょうゆ大さじ1

    つくり方

     こんにゃくは、上記を参照に、下処理する。スプーンなどを使ってひと口大にちぎる。鍋に加え、中火にかけ、空炒りし、さらに水分を抜く。こんにゃくを押さえると、キュンキュンと音がでるまで、で水分を抜く。

    画像1: つくり方
    画像2: つくり方
    画像3: つくり方

     に、ごま油を加えて、こんにゃくを炒め、Aを加え炒める。赤唐辛子も加える。

     がなじんだところで、しょうゆを加え絡める。

    画像4: つくり方

    〈料理/松田美智子 撮影/山田 耕司〉

    画像5: つくり方

    松田美智子(まつだ・みちこ)
    日本料理をベースにした家庭料理の教室を1993年より主宰。鎌倉で育った子ども時代から身近だった保存食づくりを基本に、いまの時代に無理なく楽しめる季節の仕事を提案。著書に『丁寧なのに簡単な季節のごはん』(小学館) amazonで見る など。

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    『季節の仕事 (天然生活の本) 』(松田美智子・著)

    『季節の仕事 (天然生活の本)』
    (松田美智子・著/扶桑社刊)

    『季節の仕事(天然生活の本)』(松田美智子・著/扶桑社刊)



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