• スープは、ひと皿あるだけで食卓が温まり、おなかも心も満たされる魔法の食べ物です。料理家の坂田阿希子さんが、白、赤、透明の3色のスープを用意してくれました。今回は、焼きトマトとビーツの真っ赤なポタージュのつくり方をを紹介します。
    (『天然生活』2013年3月号掲載)

    焼きトマトとビーツの真っ赤なポタージュのつくり方

    ビーツは「赤かぶ」とも呼ばれ、やさしい甘味をもった野菜。

    焼きトマトのさわやかな風味と相まって、上品なおいしさに。

    画像: 焼きトマトとビーツの真っ赤なポタージュのつくり方

    材料(2人分)

    ● ビーツ2個
    ● トマト2個
    ● 玉ねぎ1/2個
    ● バター40g
    ● チキンスープストック(*)3カップ
    ● 牛乳1カップ
    ● 塩小さじ2/3

    つくり方

     玉ねぎは薄切り、ビーツは皮をむいて5mm厚さのいちょうに切る。トマトはへたを取って、オーブントースターで10~15分焼く(表面の皮が割れて、こげ目がつくほど)。

    画像: 火を入れると甘味が増すトマト。厚切りにしてフライパンで焼いても

    火を入れると甘味が増すトマト。厚切りにしてフライパンで焼いても

     鍋にバターを溶かし、玉ねぎをしっとりと少し色づくまで炒める。ビーツを加えてさっと炒めたら、チキンスープストックをひたひたまで(1カップ半ほど)注ぎ、ふたをして弱火で20分煮る。

     トマトを加えてつぶしながら全体を混ぜ、さらにビーツがやわらかくなるまでふたをして煮る。

     煮汁ごとすべてミキサーで、なめらかになるまで攪拌する。

     鍋に戻して、残りのチキンスープストックを少しずつ加えて混ぜる。塩で調味し、牛乳を加えて温める。

    * スープストックのつくり方

    スープのおいしさの素、ストックをつくりましょう。

    ここではチキンと野菜のストックを紹介します。

    どちらも保存容器に入れて冷蔵庫で3~4日保存可能。すぐに使わない場合は冷凍庫へ。

    チキンスープストック

    材料(でき上がり約2L分)

    ・ とりガラ 1羽分
    ・ セロリ(葉付き) 1本
    ・ にんじん 1本
    ・ 玉ねぎ 1個

    つくり方

     とりガラは洗って水けをふき、骨ごと切れるところはぶつ切りに。首の部分は3~4等分のぶつ切りに。

     セロリは3cm幅の斜め切り、葉はざく切りにする。にんじんは斜め切りに、玉ねぎはざく切りにする。とりガラと鍋に入れ水3.5Lを注ぐ。

     を強火にかけ、ときどき軽く混ぜながら煮立てる。煮立ったら火を弱め、あくを取り除く。

     表面が軽く揺れるくらいの火加減で1時間半ほど煮る。

     ペーパータオルを敷いたざるをボウルにのせ、をこす。

    野菜スープストック

    材料(でき上がり約1.5L分)

    ・ 玉ねぎ 1個
    ・ キャベツ 小1/4~1/6個
    ・ にんじん 1本
    ・ セロリ(葉付き) 1本
    ・ にんにく 2片
    ・ パセリ 1~2枝

    つくり方

     玉ねぎとキャベツは小さめのざく切りに、にんじんとセロリは1cm幅のざく切りに。セロリの葉はざく切りにする。にんにくはつぶし、パセリは長さ半分に切る。

     鍋にを入れ、水3L(分量外)を注いで強火にかけ、煮立ったら火を少し弱め、あくを取り除く。表面が軽く揺れるくらいの火加減で40分ほど煮る。

     ペーパータオルを敷いたざるをボウルにのせ、をこす。

    ※ スープストックをつくらない場合は、市販のスープの素を使用。できれば添加物の少ない自然な味わいのものを選ぶようにする。



    〈料理/坂田阿希子 撮影/有賀 傑 スタイリング/伊藤まさこ 構成・文/鈴木麻子(fika)〉

    坂田阿希子(さかた・あきこ)
    料理家。料理家アシスタント、フランス菓子店・料理店で経験を重ね、独立。2019年秋、代官山に「洋食KUCHIBUE」をオープン。著書に『ピラフとドリア』(立東舎)、『トマト・ブック』(東京書籍)など。



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