鱈(タラ)のこと

冬の鍋の食材として欠かせないタラ。漢字で「鱈」と書くように、冬を代表する魚です。日本でタラと呼ばれるものは、マダラ、スケトウダラ、コマイなどがありますが、北海道沿岸と北陸ではスケトウダラを、その他の地域ではマダラを指すことが多いです。
通年とれますが、冬が旬。特においしいのは、厳冬期。切り身を選ぶ時は、身に弾力があり、身に透明感があり、皮にぬめりのないものを選びます。
鱈は尾に近くなると全体に細くなるので、背と腹のバランスのよい切り身を選ぶと調理しやすいです。鱈自体が淡白な味なので、さまざまな料理が楽しめます。
真鱈のマリネソテーのつくり方

ふっくらやわらか、上品な味わいのソテー。
じっくり蒸し焼きにして、たっぷりのバターでジューシーに仕上げるのがポイントです。
材料(2人分)

● 真鱈の切り身 | 2切れ |
● 薄力粉 | 適量 |
● A | |
・レモン汁 | 大さじ2 |
・オリーブオイル | 大さじ2 |
・塩 | 小さじ1 |
・にんにく(すりおろし) | 小さじ1/2 |
・白こしょう | 少々 |
・タイム(生) | 3〜4枝 |
● オリーブオイル | 大さじ1と1/2 |
● バター | 大さじ2 |
● タイムの茎(あしらい用) | 適宜 |
つくり方
1 真鱈は腹側から背側に向かって、ペーパータオルを折った角を使ってふく。汚れ、ぬめり、鱗をふき取り、臭みを抑える。Aと合わせて15分置いたら、水気をペーパータオルで押さえ、茶こしなどを通して薄力粉を全体にふる。


2 フライパンにオリーブオイルを中火で熱し、真鱈の両面を焼く。途中、箸で支えながら皮も香ばしく焼く。最後に背が左側に来るようにフライパンに置き、バターをのせる。器に盛り、タイムをあしらい、フライパンに残ったバターソースを真鱈にかける。


〈料理/松田美智子 撮影/山田 耕司〉

松田美智子(まつだ・みちこ)
日本料理をベースにした家庭料理の教室を1993年より主宰。鎌倉で育った子ども時代から身近だった保存食づくりを基本に、いまの時代に無理なく楽しめる季節の仕事を提案。著書に『丁寧なのに簡単な季節のごはん』(小学館) amazonで見る など。
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