• 傷みやすい食材は、ひとまず塩水漬けにすると日持ちします。「鶏肉でも豚肉でも買って帰ったら、すぐ塩水漬けがルーティーン」という、料理家の角田真秀さん。最新の著書『塩の料理帖』(誠文堂新光社)から、「鶏肉の塩水漬け」を使った「鶏の塩から揚げ」をご紹介します。

    傷みやすい食材は、ひとまず塩水漬けに

    画像: 傷みやすい食材は、ひとまず塩水漬けに

    「鶏肉でも豚肉でも買って帰ったら、すぐ塩水漬けがルーティーン。傷みやすいブロッコリー&カリフラワー、もやしなんかも塩水ゆでにしておけばひとまず安心」

    そんな、料理家の角田真秀さんの1週間はまとめ買いした食材の塩ストックで、ささっと料理をこなすことも。

    「塩水漬けがあると、疲れた時は本当に便利なんですよ。塩卵なんてそのまま、おやつにもぴったりで、タンパク質チャージにも。忙しい時に”塩ストック”はお守りです」

    3%の塩水に漬けるだけ。その日の気分で食材をアレンジ

    野菜をゆでるときは1%の塩水、鶏肉や魚の切り身、ゆで卵をつけておくときは3%の塩水。

    たったそれだけで食材のもちがぐんと良くなり、下味もつくので料理のアレンジもしやすくなります。塩卵など日を追うごとに味がしみていくので、その変化も楽めます。

    鶏肉の塩水漬け

    画像: 鶏肉の塩水漬け

    水カップ2と1/2を沸かして塩大さじ1を溶かし、粗熱を取る(3%塩水)。ジッパー付き保存袋に鶏もも肉2枚(500~600g)を入れ、3%塩水を注ぐ。

    ※清潔な保存容器に入れ、冷蔵庫で3日間保存可能

    鶏肉の塩水漬けを使って①「鶏の塩から揚げ」

    画像: 鶏肉の塩水漬けを使って①「鶏の塩から揚げ」

    塩水につけた鶏肉はしっとりやわらか。サクサクの衣でごはんやビールもすすみます。

    材料(2人分)

    ● 鶏肉の塩水漬け1枚分(250〜300g)
    ● 溶き卵1個分
    ● しょうが(すりおろす)1/2かけ分
    ● 酒・レモン汁各大さじ1
    ● かたくり粉適量
    ● 揚げ油適量
    ● ベビーリーフ適量

    つくり方

    1 鶏肉の塩水漬けは食べやすい大きさに切り、と混ぜ合わせ、かたくり粉をまぶす。

    2 180℃の揚げ油で1〜2度返しながら6分間ほどカラリと揚げる。器に盛り、好みでベビーリーフを添える。

    鶏肉の塩水漬けを使って②「ゆで鶏」

    画像: 身をほぐせば、サラダやそうめんにも重宝します。

    身をほぐせば、サラダやそうめんにも重宝します。

    鶏肉の塩水漬けは3%の塩水でゆでます。沸騰したら、酒大さじ3、しょうがの薄切り1かけ分、ねぎの青い部分1本分を入れ、火が通ったら、そのまま冷まし、粗熱を取って完成。さっとゆでたレタスを添えても。

    知っておきたい塩のこと!

    「精製塩」と「あら塩」は同じ塩でも全く別物です。海の成分に近くにがりを含む「あら塩」には、カリウム、マグネシウム、カルシウムなどが含まれ、しょっぱすぎず、まろやか。天日、平釜などと記載されたものもあら塩です。海水から塩化ナトリウムだけを捻出した「精製塩」は、雑味のない塩辛さが特徴です。このレシピでは「あら塩」をおすすめしています。

    3回に渡ってご紹介してきた角田真秀さんの塩料理は、旨味を引き出す「塩もみ&塩漬け」、「塩味」でささっと調理、保存性を高める「塩水ゆで&塩水漬け」と、塩だけの料理できることがたくさんありました。夏だけでなく年中活用できる内容です。

    『塩の料理帖』(誠文堂新光社)では、かけるだけで美味しく楽しめる「フレーバー塩」などのレシピもご紹介しています。詳しく知りたい方は、ぜひご覧になって下さい。

    <料理/角田真秀 撮影/濱田英明 スタイリング/朴玲愛 レシピ原稿整理/松家寛子 構成/鈴木理恵>

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    画像: 鶏肉の塩水漬けを使って②「ゆで鶏」

    角田真秀(すみだ・まほ)

    料理研究家。東京・九段下で料理店を営む両親のもとで育つ。夫の角田和彦とともにフードユニット『すみや』として、ケータリングを開始し、料理教室、雑誌や企業のレシピ提案などの活動を行う。著書『塩の料理帖』(誠文堂新光社)が好評発売中。Instagram「@sumimaho」


    本記事は『塩の料理帖』(誠文堂新光社)からの抜粋です。

    『塩の料理帖』(角田真秀・著)

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    塩の選び方、使い方、そして塩を使ったアレンジレシピを多数紹介する塩料理本の決定版。味を決める使い方、食材を長持ちさせる使い方、体を整える使い方など、塩の持つ調味料としての力を引き出します。



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