• 夏ですね。今月は、コーディネートサービスでお会いするお客さまに、この季節にお話することが多いこと、質問されることが多いことを取り上げてみます。今回は、洋服のシワについて考えていきます。

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    ちょっとしたコツで、ぐっとおしゃれに。

    スタイリスト・植村美智子が、約25年の仕事を通して培ったコーディネートの経験とファッションの知識を生かし、季節ごとに陥りがちな、おしゃれの悩みを解決します。

    服のシワをさっと自然に取るハンディスチーマー

    どれだけ素敵なコーディネートでも、そのなかに、シワになったままのアイテムがあると、その素敵さは台無しに。

    夏に限ったことではありませんが、シャツやTシャツなど、シワになりやすいアイテムが多い、いまの季節は、とくに気をつけなければいけません。

    たたんでしまっているTシャツの、たたみジワ。

    干すときに伸ばしきれず残った、くしゃっとしたシワ。

    そして、ハンガーにかけてしまっておいたとしても、そのハンガーで肩にポコっと当たりが出てしまっているかもしれません。

    シワや当たりを取って、そのアイテム本来の姿で、きれいに着こなしたいところです。

    面倒くささから、シワを取ること諦めてしまっている人も多いようです。

    でも、おしゃれうんぬんだけではなく、大人の身だしなみとして、洋服の無駄なシワはないに越したことはありません。

    夜のうちに次の日に着るものを決めておけるのであれば、シワ取りスプレーなどで前もって取っておいたりすることもできますが、シワ取りスプレーでは対応しきれない生地のアイテムも。

    そう考えるとやはり、ベストなパートナーはハンディスチーマーだと思うんです。

    画像: シャツ 20,900円/アデュートリステス

    シャツ 20,900円/アデュートリステス

    アイロン台を出してくる必要がなく、ハンガーにかけたままシワを伸ばせるのが、ハンディスチーマーのいいところ。

    お買い物をしながらショップ店員さんたちにも聞いてみましたが、やはりみなさん、スチーマーをお持ちでした。

    全身鏡同様、身だしなみを整えるためには、持っておきたいアイテムです。

    CMなどを見て気になっていても、「難しそう……」と、敬遠している人も多いようですが、使い慣れてしまえば、こんなに楽で便利なものはありません。

    “アイロンでシワを伸ばしながら、ほかのところに新しいシワをつくってしまう”という、よくあるアイロンでの失敗も起こりにくく、リラックス派、カジュアル派としては、ピシッとなりすぎない、やわらかいかかり具合も魅力です。

    ということで、これまで使ったことがない人も導入しやすいよう、失敗しにくい、怖くないかけ方の基本を、お話していきます。

    ハンディスチーマーの上手なかけ方

    ◆広い範囲のシワ

    広い範囲のシワの場合、服をハンガーにかけ、裾を引っ張り生地をピンとさせ、スチーマーをやさしく滑らせていきます。

    画像1: ◆広い範囲のシワ

    しっかり付いてしまっているシワには、アイロン用ミトンを使います。

    画像2: ◆広い範囲のシワ

    ピシッと付いてしまっている袖の折山のラインや、衿の直線的なたたみジワなど、狭いところのシワを取るときにも役立ちます。

    ◆袖の折山ライン

    トップスをきれいなシルエットで着るためには、必ず取りたい袖の折山のライン。

    アイロン用ミトンをはめた手を袖の中に入れ、ミトンとスチーマーでやさしく生地を挟むようにしてスチームを当てていきます。

    画像1: ◆袖の折山ライン
    画像2: ◆袖の折山ライン

    ◆衿の直線的なたたみジワ

    たたんでいるときにできてしまった直線的なシワはもちろん、折り返し部分にも軽く当ててあげると、やわらかいシルエットが生まれます。

    アイロン台の上でアイロンをかけるのが、一番やりやすい箇所ではありますが、もちろん、ハンディスチーマーでもかけられます。

    ハンガーから外し、アイロン用ミトンをはめた手にシャツを乗せるようにしてかけていきます。

    画像1: ◆衿の直線的なたたみジワ
    画像2: ◆衿の直線的なたたみジワ

    ただ、これは、スチーマーに慣れている人ならではのかけ方だということが、撮影のときのスタッフの反応で判明。

    アイロン用ミトンがあるとはいえ、熱いスチームが手の上に出てくるのは、少し怖いですよね。

    であれば、ハンガーにかけたままでもOK。

    アイロン用ミトンを手に持ち、衿とハンガーの間に入れ込み、その上からスチームをかけていきます。

    画像3: ◆衿の直線的なたたみジワ
    画像4: ◆衿の直線的なたたみジワ

    ちなみに、着ているうちにできるシワはあまり気にしなくても大丈夫。

    スカートやワンピースで椅子に座るときは、お尻の部分をピンと伸ばして座る、椅子の背もたれに寄りかかるときは、トップスの背中をピンと伸ばすようにする、など、最低限できることはやるべきですが、着て動いていれば、どうしてもシワはできてしまうもの。

    自然にできるそのシワは、はたから見ていてもあまり気にならないもの。

    なので、大丈夫です。

     

    次回は、ハンディスチーマーの選び方についてです。

    【問い合わせ先】

    ◆アデュートリステス|03-6861-7658
    https://store.bigi.co.jp/shop/adieutristesse



    <スタイリング/植村美智子 撮影/山川修一>

    画像: 【問い合わせ先】

    植村 美智子(うえむら・みちこ)
    大阪府吹田市出身。文化服装学院アパレルデザイン学科卒業。アシスタント経験後、1996年にスタイリストとして独立。雑誌、広告、タレントのスタイリングなどで幅広く活躍。2010年、ファッションコーディネートサービス「Liltin'(リルティン)」を立ち上げ、個人向けのコーディネートを開始する。ひとりひとりとじっくり向き合うことを大切にし、ファッションを楽しんでもらえることを目指したパーソナルスタイリングが人気を呼ぶ。著書に『洋服の選び方』(マイナビ出版)、電子書籍『「今の自分」に似合う服』(扶桑社)などがある。
    https://uemuramichiko.com/

    Liltin' ファッションコーディネートサービス
    https://liltin.com/

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