ゴーヤーのこと

ウリ科のゴーヤーは、沖縄で身近な夏野菜。旬の時期は6~8月ですが、現在はハウス栽培、露地栽培療法が行われており、1年を通して楽しむことができます。
ゴーヤーは苦瓜(にがうり)とも呼ばれ、苦みが強いのが特徴。苦味は魅力でもありますが、苦手な方は下ごしらえで苦味を和らげることができます。
また、ビタミンCとカリウムが豊富で夏バテ解消にも効果的といわれます。炒め調理でも栄養分が失われにくいので、肉や卵などタンパク質と炒めて食べるのがおすすめです。選ぶときはイボがしっかりしていて、色つやがよく、鮮やかな緑色をしているものがよいでしょう。
ゴーヤーチャンプルーのつくり方

ゴーヤーのほどよい苦味がおいしい夏の定番おかず、ゴーヤーチャンプルー。ゴーヤーは薄く切りすぎず、素材のおいしさと歯ごたえを楽しんでみてください。豚肉をベーコンやツナに代えてもおいしくいただけます。
材料(つくりやすい分量)

● ゴーヤー | 1本 |
● 三温糖(ゴーヤー下ごしらえ用) | ゴーヤーの分量の約10% |
● 塩(ゴーヤー下ごしらえ用) | 少々 |
● A | |
・豚バラ肉 | 150g |
・塩 | 小さじ1 |
● 卵(溶きほぐす) | 2個分 |
● B | |
・ごま油 | 大さじ1 |
・にんにく(スライスする) | 大さじ1 |
● C | |
・酒 | 大さじ2 |
・ナンプラー | 大さじ1 |
● 三温糖 | 小さじ1 |
● 白こしょう | 少々 |
つくり方
1 ゴーヤーは縦半分に切り、スプーンでワタと種を除く(ワタは苦いので、除き具合は好みで調整。苦味を残したい場合はワタをとりすぎないよう注意)。5mm幅に切り、ボウルに入れ、砂糖を加えてすり込み15分おく。水分が出てきたら水気をしっかり切る。



2 Aを合わせて15分おく。塩をすることで、脱水効果で余分な水分が抜けて次の調味料が入りやすくなる。1のゴーヤーは炒める前に、軽く塩をふる。

3 フライパンにBを合わせ強火にかけ、にんにくをこがさないよう広げながら香味が立つまで炒める。豚肉を加え、箸でほぐしながら火が通るまで炒めたら、ゴーヤーを加える。



肉の塩分に合わせて、味をみながら調味料を加えていくのがポイント。
4 3に味をみながら三温糖とCを加える。溶いた卵をまわしかけ、さっと炒め合わせたら、火を止めて余熱であたためる。皿に盛り、白こしょうを少々ふる。



ゴーヤーに火が入りすぎないよう、歯ごたえと色味を残した状態でさっと炒める。
〈料理/松田美智子 撮影/山田 耕司〉

松田美智子(まつだ・みちこ)
日本料理をベースにした家庭料理の教室を1993年より主宰。鎌倉で育った子ども時代から身近だった保存食づくりを基本に、いまの時代に無理なく楽しめる季節の仕事を提案。著書に『丁寧なのに簡単な季節のごはん』(小学館) amazonで見る など。
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