• お笑いコンビ、たんぽぽの白鳥久美子さんは、おばあちゃんっ子だったこともあり、「ばあちゃん仕事」に憧れ、愛してやみません。今日も、手を動かして、暮らしをつくる。白鳥さん流の「楽しい小さな暮らし」をご紹介します。はじめての皆既月食見物で、宇宙の壮大さに圧倒される白鳥さん。

    娘をおぶって、非常階段から月食を眺める

    442年振りに皆既月食と惑星食というのが見られる日、皆さんは月をご覧になりましたか?

    私といえば、朝からニュースでやってるけど442年振りと言われても全然ピンとこないし、どうせ東京じゃロクに見えないんだろうなぁと、家で呑気に天ぷらを揚げていました。

    画像1: 娘をおぶって、非常階段から月食を眺める

    余談ですが、天ぷらって思っている以上につくりすぎませんか? さつまいもが家にたくさんあったので、さつまいもの天ぷらだけ揚げようと思っていたのです。なのに、あの野菜も余ってた、野菜だけじゃ味気ないから、ちょっとちくわも揚げよう、せっかくこんなに油を熱したんだから使わないと損よね! なんてやっているうちに天ぷらがわんさか。

    揚げすぎたわぁ、友達に持っていこうかなぁ、なんて携帯を見たら、あら大変。友達からも夫からも「すごいよ! 皆既月食キレイに見えるよ。」「隅田川にどんどん人が集まってるよ!」と連絡が。たくさんの写真も送られてきました。

    そんなにキレイに見られるのなら見た方がいいのかな。と、娘をおんぶしてマンションの非常階段に出てみました。

    画像2: 娘をおぶって、非常階段から月食を眺める

    すると、あらまぁ。本当にキレイに見えるではないですか。40年生きて、肉眼で初めて皆既月食を見ました。もっとチャンスがあったのに不思議なものです。娘にしたら1歳で初観測なのに。

    少しずつ欠けていく月。地球の影になって隠れちゃうんだっけ? ピンとこないと思っていたけど、月を見ているうちに、私たちは宇宙に浮かぶ地球という星に住んでいるんだなぁと、当たり前のことを思い出しました。

    でも、その当たり前がなんで当たり前なんだろう? と考えると、あれ? これってすごいことだな。と畏れ多いような気持ちに。私たちって、なんで地球に生きて月を見ているんだろう?

    月は地球の一部で出来ていると聞いたこともあります。彗星が地球に生命を運んだとか。壮大な話しで想像が追いつかないですが、私たちだって想像が追いつかない不思議で、ここに産まれて生きてるんだよなぁと、そんなことを思いました。

    画像3: 娘をおぶって、非常階段から月食を眺める

    月を見るために、たくさんの人が空を見上げたんだと思うと、なんかいいですよね。隅田川に集まってきたとか。人ってえのは、可愛らしいですよねぇ。

    地球にいるだけで、私たちは素晴らしい体験をさせてもらってるんだな。ありがとう地球。

    ま、次の日からそんなことも忘れて、また天ぷらを揚げたり、電車に揺られたり、仕事でうまく行かなくて荒れたり、テレビつけたまま寝たりしちゃう日常にすぐさま戻ったんですが、それでも、あの時間に月を見てよかったなぁと思っているのです。



    画像4: 娘をおぶって、非常階段から月食を眺める

    白鳥久美子(しらとり・くみこ)
    1981年生まれ。福島県出身。日本大学芸術学部卒。2008年に川村エミコとたんぽぽ結成。10年、フジテレビ系『めちゃ2イケてるッ!』の公開オーディションで新レギュラーの座をつかみ一躍人気者に。コンビとしての活動に加え、テレビ、ラジオ、ドラマ、舞台など多方面で活躍中。趣味は、散歩、高圧電線観察、シルバニアファミリー。特技は、詩を書くこと。唎酒師(日本酒のソムリエ)の資格ももつ。



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