(『天然生活』2020年2月号掲載)
野草が持つ生命力で女性たちが輝くお手伝いを
原田さんの透き通るような白い肌は、お手製のよもぎオイルのみでケアしているというから驚きです。
100℃近くまで加熱するキュアリングという工程を経たあと、60℃を超えないよう、湯せんで温度管理しつつ、成分を抽出します。
完成したオイルは鮮やかな翡翠色。パンにつけて食べても大丈夫なぐらい、ピュアな無添加オイルです。
疲れたときのマッサージオイルにしたり、子どものすり傷、膣のお手入れやエイジングケアにもおすすめだそう。
「まだよちよち歩きのサロンですが、その方がどんなふうに年を重ねていきたいかという想いに寄り添いつつ、野草の力で輝くためのお手伝いをしていきたいですね」
ヨモギオイルとクレイファンデですこやか素肌

よもぎオイルづくりは、太白ごま油のキュアリングから。加熱処理により分子が細分化され、肌や粘膜へ浸透しやすくなる。不純物も除去され、べたつかない使用感に
原田さんのスキンケアは、顔から爪先まで、お手製のよもぎオイルのみで完結。

疲れた部分をよもぎオイルでマッサージ。血流がよくなり、ぽかぽかと温まる
さらに、メイクには天然素材100%のクレイファンデーションやチークを愛用。

大地のミネラルがたっぷり含まれた、クレイコスメを愛用
ブラシで肌にふんわりのせていくことで、素肌を覆い隠すのではなく、自然な美しさを引き出すのだそう。
「クレイは人それぞれ違う肌に、やさしく歩み寄ってくれるんです」

早寝早起き

朝の習慣の野草茶は、スギナ、ドクダミ、桑の葉、カラスノエンドウの組み合わせがお気に入り。風邪気味の日は、完熟山椒や柿の葉を加え、体調に応じてブレンド
質のよい眠りのために、軽くて温かなパシーマの寝具を愛用。
「脱脂綿とガーゼの肌触りがとても気持ちよくて、一番大きなサイズを使っています。子どもの寝具もこれです」
さらに、自然素材のレッグウォーマーは、季節を問わず必需品。
足首を温めることで寝つきがよくなり、朝までぐっすり眠れるのです。

足首を温めることで、冷えから体を守る

パシーマの寝具は洗うほどに、くったりと肌になじむ
頼りにしている健康のもと
野草シロップと野草茶

野草シロップはフレッシュな野草に、梅の実、氷砂糖を加え、発酵させてつくります。
野草はその時季にしか自生しないものも多いため、逃さないように採取し、乾燥させてから保管します。
ほぼ1年中採れるよもぎも、春に採れたものと、秋に採れたものでは効能が違うのだとか。
よもぎのお香

乾燥させたよもぎの葉を、すり鉢ですってつくるお香は、ヨガの瞑想時や、お掃除のあとで空間を浄化したいときなどに活用。
燃やすことで、蒸すよりもさらに強く、よもぎ独特のさわやかな香りが感じられます。
スライスしたしょうがやにんにくの上にのせ、お灸として使うことも。
<撮影/辻本しんこ 取材・文/鈴木理恵(TRYOUT)>
原田美由紀(はらだ・みゆき)
ハーバリスト。兵庫県下の2拠点でよもぎ蒸しサロンを運営。自家採取した野草の生命力を美容と健康に生かす、さまざまな提案を行う。http://www.miyukiharada.com/
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです