(『天然生活』2024年1月号掲載)
台所の「小片づけ」5つのコツ
台所の「小片づけ」1
何も置かないダイニングテーブルが「すっきり」の始まり

ダイニングテーブルは、井田さんの仕事机でもあり、リモートワーク中の夫と並んで仕事をすることも。パソコンは近くの棚にしまい、動線もスムーズ
全部を片づけようと気負わず、まずは1カ所でも平面をキープするように心がけましょう。
「食事、語らい、デスクワークなどいろいろなことをまかなうダイニングテーブルは家の中心ともいえます。新聞、調味料、ティッシュケースなどちょい置きしていませんか? フレキシブルに使えるように、『何も置かない』を習慣にしましょう」
台所の「小片づけ」2
冷蔵庫内は指定席化。食材を使いきってから買い物

買い物に行く日は、冷蔵庫の棚はすっきり。「目に入ってこないものは使い忘れるので、容器は前にそろえて入れるように。保存容器は透明で統一」
野菜を腐らせたり、食品を余らせたりしたことがないという井田さん。ポイントは冷蔵庫を一時置き場と考え、回転をよくしているから。
「すぐ食べられるもの、常備菜、肉や魚など、ジャンル別に置き場所をつくっています。出し入れしやすく、使い忘れもなし。さらに買い物は食材を使いきってから、週に2回と決めています」

食材買い足しの前に、棚は水ぶき。「裏面もふくのがポイントです」

買ってきたら、野菜は包装を外し、水を張った大きいボウルに入れて洗う。外葉やへたをのぞくまで済ませて野菜室に入れておけば、調理時にスムーズ
台所の「小片づけ」3
ストックは引き出しに入る分だけ。乾物は買ったその日に調理

食品ストックはこの引き出しのみ。缶詰は寝かせて、内容がわかるようにして、使い漏れを防ぐ。食材はなんでも、安いからではなく、必要だから買う
「大きなパントリーがある人の多くは、食材の管理をしきれていないのでは?」
井田さんはキッチンの引き出し1段に入る分だけと決めて新陳代謝させています。
乾物は買ったその日に全部をもどし、2〜3日に分けて常備菜をつくります。余分は冷凍して、料理にどんどん活用。
「調理のたびに乾物をもどすのはおっくうですよね」

干ししいたけは開封して、カップ1杯の水を入れ、冷蔵庫に入れておく
台所の「小片づけ」4
道具は1種につき1個で迷わない

作業の手順ごとに分類して収納。左から下ごしらえ→測る→こす→混ぜるの順番で並んでいる
文房具もキッチンツールも1種類につき1個しか持っていません。それなら、場所は最低限で済むし、取るときも迷わず、出し入れスムーズ。
「ぎゅうぎゅうに詰め込まれ、ごちゃついたものの山から、必要なものを取り出すというのは、なくてもいい労力。脳を疲れさせないためにも、一軍のみを持っていればいいと思います」
台所の「小片づけ」5
寝る前の水まわり掃除で、朝はすっきりスタート

最近、気に入っている自家製のヘチマタワシでかご類をこすり洗い。「水切れがよくて、全然カビません」。
シンクの掃除は、皿洗いとセットの夜の習慣に。
「水まわりがきれいだと、翌朝気持ちよく、一日を始められます。ポイントは水切りかごや小物スタンドを、タワシで裏から洗ってふいたあと、ひっくり返しておくこと。こうするとぬめり防止になるんです。寝る前には洗面台も顔や手をふいたタオルで蛇口や洗面ボウルをふきます」

台ふきんやヘチマタワシは、ボウルに入れて熱湯を注ぐ。「これだけで油分がとれます。冷めたら水気をしぼって、干しておきます」
〈撮影/星 亘 構成・文/鈴木麻子〉

井田典子(いだ・のりこ)
整理収納アドバイザー。「片づけの達人」「スーパー主婦」として、片づけや時間の使い方に関するアイデアを発信。『今やるのが、いちばんハヤイ! 人生が整う「小片づけ」』(主婦と生活社)など著書多数。YouTubeチャンネル「井田典子 だわへし整理術」も好評。
井田典子YouTubeチャンネル だわへし整理術
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです