はじめてでもつくれる総菜パン
おやきパンのつくり方
「粉ものの面白さは、手のなかでどんな形にもなっていくところ。ごはんになったり、おやつになったり、いかようにも変化するのが楽しいですよね」と小豆田さん。
材料をきっちりと量り、目に見えない変化を積み重ねるお菓子づくりに対して、パンづくりはその日の気温や湿度、生地の状態などを見ながらおおらかに楽しめるのが魅力と話します。
今回、小豆田さんが教えてくれるのは、どんな総菜も包み込む、懐の深い「おやきパン」。

きんぴらやひじき煮、あんこなど、「何を包もう?」と考える時間もワクワク。
「具材を包んだらフライパンで焼くだけの、簡単につくれる総菜パンです。生地は8個分あるので、4個はしょっぱい系、もう4個は甘い系にして食べ比べするのも楽しいですよ。『おいしく焼けますように』と心を込めながら、包む工程や焼く作業を楽しんでみてくださいね」

材料(8個分)
| ● 強力粉 | 250g |
| ● きび砂糖 | 10g |
| ● 塩 | 4g |
| ● ドライイースト | 3g |
| ● 水 | 160g |
| ● 好みの総菜 | 1個につき25~30g |
memo
包む具材のこと
具材は、必ず加熱済みの総菜を選びましょう。青菜炒めやひじき煮などを包む場合は、少し煮詰めて味つけを濃くするとよりおいしいです。あんこやかぼちゃあんなどを包む場合は、先に25~30g分を丸めておくとスムーズに包めます。

きんぴらなど、具材が長くてかたいものはキッチンバサミで切っておくと包みやすいです。

つくり方
STEP1 こねる
1 ボウルに強力粉、きび砂糖、塩を入れる。塩と離してドライイーストを入れる。
point
塩とドライイーストが直接触れるとイーストの力が弱まるので離して入れましょう。
2 1に水を入れて、菜箸でぐるぐる混ぜる。粉っぽいところが残っている状態でOK。

point
混ぜる道具はゴムべらでもよいですが、接触面の小さい菜箸のほうがべたつきにくくておすすめ。菜箸に生地がくっついたら、箸をこすり合わせて落としましょう。

3 手を使って生地をひとまとめにする。ボウルの側面や底についているぽろぽろとした粉を集めるように生地を押しつける。

4 こね台の上に3を取り出し、手前から奥に向かって、手のひらのつけ根で押しつけるようにこねる。8分ほどこねて生地がなめらかになったら、丸めてボウルに入れる。


こね続けるうちに……

表面がなめらかになる
point
作業台にラップ(50×50cmほど)を敷き、軽く打ち粉をしてこねてもOKです。

STEP2 一次発酵
5 生地に触れないよう気をつけながら、清潔な濡れ布巾をボウルにかぶせ、さらに上からラップをする。室温20℃前後で60分おく。
発酵前

発酵後

point
生地がふっくらと張り、ボウルの底に小さな気泡があれば発酵が進んでいるサイン。

6 フィンガーチェックで生地の発酵状態を確認する。人差し指に粉をつけて生地に差し込む。

point
発酵状態を見極めるポイントはこちら。
● ベストな状態:指を差すと生地がふっくらしており、穴が少し縮むくらいでそのまま残る
● 発酵不足:指を差すと粘土のような硬さがあり、穴が元に戻ろうと小さくなる
● 発酵しすぎ:指を差すと生地の弾力や抵抗がなく、穴を中心に生地がしぼんだり、潰れたりしてしまう
STEP3 ベンチタイム
7 生地を取り出して重さを量り、均等に8等分する(たとえば、生地の重さが400gであればひとつ当たり50gを目安に分ける)。

8 生地をつぶして空気を抜き、閉じ目が下になるように丸める。指先から手のひらのつけ根に向かって転がし、表面を張らせながら丸める。閉じ目を下にして台に並べる。




point
ベンチタイムの後に具材を包んで丸め直すので、生地の閉じ目はざっくりでも大丈夫です。

9 生地が乾燥しないよう、ボウルを逆さにかぶせて15分おく。ボウルに収まらなかったらガラスのコップなどをかぶせてもよい。

STEP4 具材を包む
10 生地を直径10cm大ほどに伸ばす。

11 手のひらの指側に生地をのせ、手を軽く丸めて、生地の中央に具材をのせる。
あんなどを包む場合
あんこやかぼちゃあんなどのまとまりのある具材は、生地のふちに具材がつかないように気をつけながら、スプーンの背でぐっと押し込む。


炒めものなどを包む場合
青菜炒めやひじき煮などのポロポロした具材は、生地のふちに具材や汁けがつかないように気をつけながら、箸でぐいぐい押し込む。


point
ふちにあんや具材の油分がつくと、生地がくっつかなくなってしまうので注意。

12 生地を対角線上に閉じて包んでいく。まずは半分に閉じてつまむ。向きを変えて、具材が見えている部分を閉じてつまむ。


4つのひだができたら、対角線上に閉じてはつまむ作業を、具材が見えなくなるまで繰り返す。閉じ目を下にしてバットなどに並べ、表面をやさしく押して平らに整える。

対角線上に……

閉じてはつまむ

対角線上に……

閉じてはつまむ
point
具材の中身がわかるように、ごまやかぼちゃの種などをのせて目印をつけましょう。

STEP5 焼く
13 フライパンに油をひき、12の閉じ目を下にして並べる。ふたをして弱火で10分焼く(途中、焦げていないか確認する)。裏返し、ふたをしてさらに弱火で10分焼く。焼けたら網などにのせて冷ます。


〈撮影/星 亘 取材・文/編集部〉
小豆田マチ子(あずきだ・まちこ)

キャロットケーキ研究家、会社員。ベイクショップで出合ったキャロットケーキに魅了されたことをきっかけに、キャロットケーキづくりを楽しみ、オリジナルレシピを提案。著書に『いとしのキャロットケーキ まぜて焼くだけ、アイデア無限レシピ』、近著に『米粉のキャロットケーキ 春夏秋冬、いつでも楽しいアイデアレシピ』(ともにKADOKAWA)がある。愛猫のラムちゃん、ココちゃんとの暮らしを満喫中。インスタグラム@hanabana39







