パリのベトナム料理
今でもベトナムのホーチミンやハノイにはその頃に建てられたヨーロッパスタイルの建物が多く残されていて、ほかのアジアの国とは少し違った雰囲気を醸し出しています。
同時に食文化の交流もあり、ベトナムにはフランス料理が深く影響して、屋台でフランスパンのサンドイッチ、バイン・ミーが並んでいます。パリにはおいしいベトナム料理店があり、食材も手に入りやすく、家庭でも取り入れやすいメニューになっています。
ベトナム風フォーでひと皿レシピ
鶏肉のフォーと揚げ春巻きとにんじんのピクルスで、野菜やハーブをたっぷりいただけるヘルシーメニュー。香菜が苦手な方にはミントや青じその葉でもエスニックな雰囲気が楽しめます。
鶏ともやしの簡単フォー
鶏肉、牛肉や魚介でも作るフォー。もやしはシャキシャキ感が大事なので火の通しすぎに注意して。最後にライムなどの柑橘類をしぼってさっぱりといただきます。フォーはベトナム料理で平たい米麺のことで、あっさりめの透明なスープにもやしや香菜をたっぷりのせます。
Ingrédients 材料(2人分)
● 乾燥フォー(米麺) | 200g |
● もやし | 1/2袋 |
● 紫玉ねぎ | 1/4個 |
● 鶏もも肉 | 1枚 |
● 薄口しょうゆ | 大さじ1/2 |
スープ | |
● 水 | 800mL |
● 鶏ガラスープの素 | 大さじ1 |
● ニョクマム | 大さじ2 |
● しょうが | 1片 |
● 万能ねぎ | 4本 |
● 赤唐辛子の輪切り | 少々 |
● 塩・こしょう | 各適量 |
● にんにくチップス* | 1片分 |
● 香菜 | 適量 |
● ライムまたはレモン | 好み |
Recette 作り方
1 フォーは表示通りに下ゆでし、ざるに上げる。もやしはさっと湯通しする。紫玉ねぎは薄切りして水にさらす。しょうがはすりおろし、万能ねぎは小口切りにする。香菜は食べやすい大きさに切る。
2 鶏肉はひと口大に切り、薄口しょうゆをまぶして5分おく。
3 スープを作る。鍋に水を入れて火にかけ、沸騰したら鶏ガラスープの素、ニョクマム、しょうが、万能ねぎ、赤唐辛子を入れ、塩とこしょうで味を調える。
4 鶏肉を加えて煮て、火が通ったら1のフォーを加えて温める。
5 器にフォーを盛り、スープを注ぐ。鶏肉、もやし、香菜、水気をしぼった紫玉ねぎ、にんにくチップスを飾る。好みでライムやレモンの輪切りを添える。
*にんにくチップスの作り方
にんにくを薄切りにしてサラダ油(分量外)で色よく炒めたら、ペーパータオルに取って油をきり、塩を軽くふる。
揚げ春巻き
ライスペーパーで巻いて揚げると、さっくり軽い食感。具に入れるニョクマム(ナンプラー)が隠し味。レタスでミントなど好みの野菜と巻いて、どうぞ。
Ingrédients 材料(2人分)
● ライスペーパー | 4枚 |
具 | |
● エビ | 30g |
● 椎茸 | 3枚 |
● 長ねぎ | 適宜 |
● 豚ひき肉 | 60g |
● ニョクマム | 大さじ1 |
● 片栗粉 | 小さじ1 |
● 塩・こしょう | 各適量 |
● 揚げ油 | 適量 |
● レタス、香菜、ミントの葉など | 好み |
Recette 作り方
1 具を作る。エビは殻をとって、粗みじん切りにする。椎茸と長ねぎはみじん切りにする。
2 ボウルに豚ひき肉を入れ、1とニョクマム、片栗粉を加えてよく混ぜる。塩とこしょうで味を調える。
3 ライスペーパーは水を張った容器に10秒ほどつけたら、まな板の上におく。ライスペーパーが大きいようなら半分に切る。
4 3の上に2の具をのせ、空気が入らないようきっちりと巻く。
5 揚げ油を170℃くらいに熱し、4の春巻きを入れ、じっくりと5分くらいかけて揚げる。
6 器に揚げ春巻き、レタス、ミントの葉を盛る。好みでさらにニョクマムやしょうゆを添えても。
即席にんじんのピクルス
口直しに添えるのは、少し甘いにんじんのピクルス、甘酢漬けです。きゅうりやセロリ、かぶ、カリフラワーなど旬の野菜なら、どれでもおいしく作れます。
Ingrédients 材料(作りやすい分量)
● にんじん | 1本 |
ピクルス液 | |
● 米酢 | 60mL |
● 水 | 40mL |
● 砂糖 | 大さじ1 |
● 塩 | 小さじ1/3 |
● 赤唐辛子の輪切り | 少々 |
Recette 作り方
1 にんじんは皮をむいて4cm長さのスティック状に切って耐熱容器に入れる。
2 鍋にピクルス液の材料を入れ、火にかける。
3 2がひと煮たちしたら、1のにんじんに注ぎ入れる。そのまま冷まし、粗熱が取れたら、冷蔵庫で冷やす。
Dressage d'assiette 盛り付け
フォーの器は盛る前に温めておく。揚げ春巻きはレタスなどの野菜と一緒に盛り合わせる。ピクルスは小鉢で添える。
<料理・スタイリング・撮影/マリコ・デュプレシ>
Mariko Duplessis マリコ・デュプレシ
製菓学校卒業後、都内洋菓子店でパティシエールとして勤務。1994年に渡仏し、リッツ・エスコフィエ校で再びフランス菓子を学び、ル・コルドン・ブルー・パリで料理コースを卒業する。ホテルブリストル、タイユバンで研修を積む。98年結婚。フランス人の夫との間に一女。2003年、パリにオープンしたサロン・ド・テ「マミ・ガトー」は待つのが嫌いなフランス人が連日行列をなすほどの人気店となる。
Mamie Gâteaux マミ・ガトー
バリ6区にあるサロン・ド・テ。ランチには野葉たっぷりの料理、ティータイムにはお手製のスイーツを各種揃えている。
https://mamie-gateaux.fr/