(『天然生活』2016年7月号掲載)
美濃羽家の片づけ3カ条
一 できるだけ、床に物を置かない
二 掃除終了時間を事前に決めてからとりかかる
三 片づけない家族を責めずに、収納のほうを工夫する
片づいた家では、日々の暮らしもシンプルに
美濃羽まゆみさんの「かご」と「和家具」で、片づけやすい家づくり(前編)より続き —
片づいた家に慣れてくると、自然と、自分の暮らし方もシンプルになっていったという美濃羽さん。
「もっと収納用品を駆使して、整理しなければと思っていましたが、いまは、あるものでなんとかしようと考えるようになりました」
水屋箪笥に書類やカメラ用品を入れるなど、和家具もイメージにとらわれず、自由に使っています。
掃除や片づけは、初めに時間を決めてとりかかる
日々の掃除や片づけは、「まとめてやるとしんどいので、気がついたときにさっとやる」のも、美濃羽さんが心がけていること。
「やりだしたらキリがないので、初めに時間を決めてとりかかるようにしています。洗濯機をまわしている10分間とか。子どもと遊ぶ時間も欲しいですから」
毎日の小さなひとコマを生かして、気持ちよく暮らせる環境に整えられた、美濃羽さんの住まい。
美しいだけではなく、ただいま、と帰りたくなるような、そんな心地よさに満ちています。
片づけの時間割
5:30 起床
7:00 朝食
![画像1: 片づけの時間割](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/08/21/6522664a66c5a1b0205eef76ec2217eca04b8416.jpg)
五徳や料理道具は、食事前に洗う(5分)
子どもたちを送り出したあと、コーヒーで、ひと休み
ミルの掃除は、そのつど、小さなほうきで(1分)
![画像2: 片づけの時間割](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/08/21/bf204fed5ada3363e3203f4c899de1948c94a320.jpg)
9:00 夕飯の準備を含めた、家事
冬は掃き掃除のみ(10分)
素足で床が汚れる夏は、ぞうきんがけを追加(20分)
![画像3: 片づけの時間割](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/08/21/1bd4b173f6df1967c9d21ae237804c0ee0f7cdaa.jpg)
10:00 仕事
12:30 昼食
13:30 再び、仕事開始
子どもたちのお迎えへ
らくちゃんは、玄関をお掃除(3分)
![画像4: 片づけの時間割](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/08/21/544547ca397b39be9ae79adbad5f6cf35b1d3a7e.jpg)
18:00 夕食
21:00 机と床の上をきれいに(10分) 就寝
美濃羽家の間取り
![画像: 美濃羽家の間取り](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/08/21/01b54cfc90657981245df31c1b4efaea9cfa3d33.png)
キッチン 食材、道具は、いつも把握できるように
5 台所の生ごみは新聞紙を折った箱に
![画像: 三角コーナーもごみ箱も、台所に置いていない美濃羽さん。「あのごみ入れを掃除するのが苦手なんです」。新聞紙を折ってつくる紙箱に野菜の皮などの生ごみを入れ、納戸のごみ袋に捨てるそう(※トップの写真 5)](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/08/21/e4fa0951ea71b939f11136bcb30071482f5f3c28_xlarge.jpg)
三角コーナーもごみ箱も、台所に置いていない美濃羽さん。「あのごみ入れを掃除するのが苦手なんです」。新聞紙を折ってつくる紙箱に野菜の皮などの生ごみを入れ、納戸のごみ袋に捨てるそう(※トップの写真 5)
6 ケース収納で出し入れも簡単
![画像: シンク上の棚には、スポンジやタオルのストックなどがプラスチックケースに。ラベリングで何が入っているかは一目瞭然。「ケースごと出し入れできるので、踏み台がなくても大丈夫」(※トップの写真 6)](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/08/21/410e7ea59e388f529a26480926a8ee9cd9ffbbdf_xlarge.jpg)
シンク上の棚には、スポンジやタオルのストックなどがプラスチックケースに。ラベリングで何が入っているかは一目瞭然。「ケースごと出し入れできるので、踏み台がなくても大丈夫」(※トップの写真 6)
7 毎日使うかごやざるはコンロの上に吊るして
![画像: 使用頻度の高いかごやざるは、コンロの上に吊るして収納。「熱で乾くので、洗って、ざっと水をきったら、フックにかけて吊るしています」。左の鍋つかみは、はぎれを使った美濃羽さんの手づくり(※トップの写真 7)](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/08/21/eb4c54a51f56cd6828b8cf3c60bc487d8d536b9d_xlarge.jpg)
使用頻度の高いかごやざるは、コンロの上に吊るして収納。「熱で乾くので、洗って、ざっと水をきったら、フックにかけて吊るしています」。左の鍋つかみは、はぎれを使った美濃羽さんの手づくり(※トップの写真 7)
冷蔵庫にある食材は黒板に書き出して
![画像: 冷蔵庫の向かいの壁に設置した、お手製の黒板。冷蔵庫の中にある食材や、買い足しするもの、一週間のメニューを、ここにメモしているそう。下半分は、子どもたちのお絵描きスペースに](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/08/21/6101d11f6c9d27b2aaf059473fe621e22fa24e82.jpg)
冷蔵庫の向かいの壁に設置した、お手製の黒板。冷蔵庫の中にある食材や、買い足しするもの、一週間のメニューを、ここにメモしているそう。下半分は、子どもたちのお絵描きスペースに
かご好きの美濃羽さんのアイデアを拝見
ブロック入れは持ち運べるように
![画像: ふた付きの柳のかごは、子どものブロック入れに。「以前、裁縫箱にしていたかごを使っています。思い立ったときに用途をさっと入れ替えて使えるのも、かごの魅力ですね」](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/08/21/e5dfc4e3b1ebf7d98f482fcdfa3a2c5a376e7d5c.jpg)
ふた付きの柳のかごは、子どものブロック入れに。「以前、裁縫箱にしていたかごを使っています。思い立ったときに用途をさっと入れ替えて使えるのも、かごの魅力ですね」
台所に置いた子どもの歯ブラシ
![画像: 竹かごのふたを開けると、子ども用のかわいい歯ブラシが。「眠くてぐずっているときもさっと歯みがきできるように、台所に置いています」。もともとは、おにぎり用のお弁当箱だったそう](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/08/21/929c9003c2d5d67a8a388c522b4d652acf751537.jpg)
竹かごのふたを開けると、子ども用のかわいい歯ブラシが。「眠くてぐずっているときもさっと歯みがきできるように、台所に置いています」。もともとは、おにぎり用のお弁当箱だったそう
思い出のかごは、娘の人形用に
![画像: 実家にあった古いバスケット。幼いころにお弁当を入れて、家族でピクニックに行った思い出があるとか。いまは、娘さんの人形の洋服入れに使っているそう。人形の服は美濃羽さんのお手製](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/08/21/77a2091d79fd2776f98af9ce4c68d71b4e12c482.jpg)
実家にあった古いバスケット。幼いころにお弁当を入れて、家族でピクニックに行った思い出があるとか。いまは、娘さんの人形の洋服入れに使っているそう。人形の服は美濃羽さんのお手製
電話やコードを目隠し
![画像: 電話機もかごに入れ、かわいい布をかけて収納。「あわてて買ってしまった電話機の見た目が、ちょっと気に入らなくて。でも、別のものを買うのももったいないので、かごに入れてみました」](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/08/21/5f02f1f0b0d04a4c353de9d32cd271ce3a0066ed.jpg)
電話機もかごに入れ、かわいい布をかけて収納。「あわてて買ってしまった電話機の見た目が、ちょっと気に入らなくて。でも、別のものを買うのももったいないので、かごに入れてみました」
台所になじむ食器の水切り
![画像: 洗った食器は、このかごに入れて水をきっておく。キッチンの上の棚のコの字形フックにかけておき、必要なときだけ下ろして使っているそう。カビやすいので、クレンザーでゴシゴシ洗うことも](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/08/21/adc1eb76f1d152418f7b9e5abee935826711820e.jpg)
洗った食器は、このかごに入れて水をきっておく。キッチンの上の棚のコの字形フックにかけておき、必要なときだけ下ろして使っているそう。カビやすいので、クレンザーでゴシゴシ洗うことも
友人、知人からの手紙をまとめて
![画像: 友人やお客さまからのお手紙など、大切にしまっておきたい紙類を入れている籐のバスケット。すぐ近くの北野天満宮で毎月25日に開催される、露店市・天神さんで見つけたものだとか](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/08/21/90f21c1c82ca4121376f49b5a80ad0fbd4212a23.jpg)
友人やお客さまからのお手紙など、大切にしまっておきたい紙類を入れている籐のバスケット。すぐ近くの北野天満宮で毎月25日に開催される、露店市・天神さんで見つけたものだとか
裁縫用の小さなバスケット
![画像: お菓子の詰め合わせが入っていた柳のかごは、再利用して裁縫道具入れに。2階のアトリエで使っているミシンの道具や糸、布なども、大小さまざまなかごに仕分けされ、収納されている](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/08/21/721401a7d778fc83121e0f6bd03f43ead60b02f3.jpg)
お菓子の詰め合わせが入っていた柳のかごは、再利用して裁縫道具入れに。2階のアトリエで使っているミシンの道具や糸、布なども、大小さまざまなかごに仕分けされ、収納されている
玄関にまとめた、けいくんの靴
![画像: 浅くて大きな柳のかごには、子どもの靴や草履などを収納。靴箱として使っているアジアンテイストの棚の下にかごごと収め、まだ小さなけいくんでも取り出しやすくしている](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/08/21/9b19a0b3705e7898a037e696a8a21e221ed92133.jpg)
浅くて大きな柳のかごには、子どもの靴や草履などを収納。靴箱として使っているアジアンテイストの棚の下にかごごと収め、まだ小さなけいくんでも取り出しやすくしている
町家に似合う、竹製のポスト
![画像: 近所の日用品店で手に入れた山菜採り用のかごバッグは、郵便受けに。郵便物は朝夕にチェック。すぐに開封してひととおり目を通したら、なくさないように、すぐに仕分けをするそう](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/08/21/0113c546c0e4b2087f080ad6c38da931142e66de.jpg)
近所の日用品店で手に入れた山菜採り用のかごバッグは、郵便受けに。郵便物は朝夕にチェック。すぐに開封してひととおり目を通したら、なくさないように、すぐに仕分けをするそう
美濃羽まゆみさんの「かご」と「和家具」で、片づけやすい家づくり(前編)へ ⇒
<撮影/辻本しんこ 取材・文/山形恭子 イラスト/須山奈津希>
美濃羽まゆみ(みのわ・まゆみ)
長女の誕生を機に、子ども服づくりを始める。「FU-KO.basics」のブランド名で、ネットを中心に販売、シンプルなスタイルが人気に。長男の出産後は、個展会場などでの受注販売に限定し、心を込めた服づくりを続けている。著書に『FU-KOさん家の小さなくふう、ていねいな毎日の作り方』(日本ヴォーグ社)など。
![画像: 美濃羽まゆみさんの「かご」と「和家具」で、片づけやすい家づくり(後編)](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2019/08/22/f79da027a1b7b8c5bf10bc3c2d3675c3d174e6ce.jpg)
※トップの写真について
天窓から柔らかい光が差し込む、キッチンスペース。冷蔵庫とシステムキッチンの間にはオープンラックを配し、コーヒーミルや精米機、かごごとに、毎日使うごはん茶碗やマグカップなどが収納されている
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです