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ちょっとしたコツで、ぐっとおしゃれに。
スタイリスト・植村美智子が、約25年の仕事を通して培ったコーディネートの経験とファッションの知識を生かし、季節ごとに陥りがちな、おしゃれの悩みを解決します。
こっそり暖かさを仕込む、重ね着の工夫
寒さの残る3月ですが、“おしゃれ” を意識するのであれば、少し格好つける必要があります。
タイミングを見極め、暖かいアウターや、見た目でそれとわかる冬素材のアイテムに別れを告げ、春の服に移行していかなければいけません。
でも大丈夫。我慢するのではなく、こっそり暖かさを仕込みましょう。
スウェット+デニムパンツに、コットンのステンカラーコートと薄手のウールストールを羽織ったスタイル。コートとスウエットの間には、こっそり、カシミアのカーディガンが仕込まれています。
コートを脱ぐときは、カーディガンも一緒に脱いでしまいます。なので、冬物とわかるニットでも大丈夫。
インナーダウンを重ねるよりボリュームが出ず、スッキリした着こなしがつくれます。
そして、デニムパンツの下にはレギンスを仕込みます。
しっかり寒さ対策をしたい人は、暖かい素材のレギンスを。着心地の良さを重視したい人は、ナチュラル素材のレギンスを。
細身のパンツが多い人や、窮屈さが苦手な人は、五分丈のレギンスやレッグウォーマーがおすすめです。ちなみにわたしは、そのふたつを一緒に仕込むことも多々あります。
堂々と重ねるのであれば、春物を。
カットソー+ロングスカートに、デニムジャケットとステンカラーのコートを羽織ります。
春アウター同士を重ね、スカートの下にはゆったりシルエットのリブレギンスを。暖かさもしっかり補ってくれる、春アイテムを使ったレイヤードスタイルです。レギンスの代わりに、ニットパンツやストレーとパンツを合わせるのも良さそうです。
衿元にスカーフをプラスすれば、さらに、安心感ある暖かさが得られます。もちろん、ストールもプラスしてしまいましょう。
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重ね着をして着ぶくれをしないポイントは、関節にあります。
関節の部分、とくに腕の付け根部分がパンパンになってしまうと見た目的にも、動き的にも窮屈さが出てきてしまいます。
関節部分に余裕をつくって、心地いい自分なりの重ね着ルールを見付けてみてください。
さぁ、春が来ますよ!
来月もお楽しみに。
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<スタイリング/植村美智子 撮影/山田耕司>
植村 美智子(うえむら・みちこ)
大阪府吹田市出身。文化服装学院アパレルデザイン学科卒業。アシスタント経験後、1996年にスタイリストとして独立。雑誌、広告、タレントのスタイリングなどで幅広く活躍。2010年、ファッションコーディネートサービス「Liltin'(リルティン)」を立ち上げ、個人向けのコーディネートを開始する。ひとりひとりとじっくり向き合うことを大切にし、ファッションを楽しんでもらえることを目指したパーソナルスタイリングが人気を呼ぶ。著書に『洋服の選び方』(マイナビ出版)、電子書籍『「今の自分」に似合う服』(扶桑社)などがある。
https://uemuramichiko.com/
Liltin' ファッションコーディネートサービス
https://liltin.com/
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