• お笑いコンビ、たんぽぽの白鳥久美子さんは、おばあちゃんっ子だったこともあり、「ばあちゃん仕事」に憧れ、愛してやみません。今日も、手を動かして、暮らしを作る。白鳥さん流の「楽しい小さな暮らし」をご紹介します。今回は、梅の花に誘われて、生花店へ立ち寄ります

    春に花を愛でる

    皆さんいかがお過ごしですか?

    先日、散歩していたら梅の花が咲いているのを見つけました。

    画像1: 春に花を愛でる

    マスク越しでも漂ってくる梅の香りに、一句読みたい気持ちになりましたが、なんにも思い浮かばなかったので気持ちだけ持って帰りました。サラッと教養を出せるような女性になりたいものです。憧れと現実の狭間で揺れる39歳乙女。

    それにしても、お花が咲いているのを見るのはいいものですね。去年はコロナに感染して自宅療養期間が長かったもので、桜がいつのまに青葉に変わっていたりして、春を全く感じられなかったんです。だから今年はリモートでお花見したり、近所の花をより一層楽しもうと思っています。

    お花にすっかり魅了された私は、散歩帰りに生花店へ。ミモザを買っておうちに春を呼び込むのよ。という39歳乙女の魂胆。

    画像2: 春に花を愛でる

    ふんふふん。と鼻歌混じりに、ミモザの枝を5本選んでレジへ。

    「お会計、3800円になります。」

    さ、さ、さ、さんぜんはっぴゃくえん!?

    私はその値段に驚愕しました。すみません。普段切り花を買わないもので、花がこんなにするとは思いませんでした。3800円って、居酒屋で飲める金額じゃないか。私の下着上下セットすらそんな値段しない。(どんな安いの着けてるのよ、お恥ずかしい。)貧乏時代が長かったものですぐ生活必需品に置き換えてしてしまいます。

    自分のために花を買うって、生活や心に余裕がないとやらないもんですね。買えなくはないけど、知っていたら買わなかったくらいの私のお財布には、ギリギリ5000円入っていたので、セレブの表情だけ貼り付けて動揺を隠してお会計を済ませました。

    画像3: 春に花を愛でる

    いいの。生活に潤いを持ち込んだからいいの。だって花束を持って歩いている私は、まるでパリジェンヌみたいじゃない。

    「明日には、しぼんじゃうと思うんですよね。」と花屋さんに言われて、え、3800円もするのに? と、さっそく動揺する私。

    「ど、どうにか、ならないもんですか?」と、セレブの表情も作り忘れて食い下がったところ、「切り口のところを潰すと水の吸収が良くなって、多少長く楽しめるかも。」と教えてくれました。

    良かった。恥を忍んで聞いて得しました。おかげさまで3日ほど、ホワホワと咲いてくれて、今はちょっと申し訳なさげにしぼんでおります。

    3800円もしたんだからドライフラワーにして、なんならそれを押し花にして、さらにはそれを栞にして、最近よくLINE電話している清水ミチコさんと、オアシズ光浦さんと、森三中黒沢さんにあげようかな。と目論んでおります。いらないだろうけど、使い尽くしたい。いつまで経っても貧乏性です。



    画像4: 春に花を愛でる

    白鳥久美子(しらとり・くみこ)
    1981年生まれ。福島県出身。日本大学芸術学部卒。2008年に川村エミコとたんぽぽ結成。10年、フジテレビ系『めちゃ2イケてるッ!』の公開オーディションで新レギュラーの座をつかみ一躍人気者に。コンビとしての活動に加え、テレビ、ラジオ、ドラマ、舞台など多方面で活躍中。趣味は、散歩、高圧電線観察、シルバニアファミリー。特技は、詩を書くこと。唎酒師(日本酒のソムリエ)の資格ももつ。




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