いくつになっても洋服選びは楽しい
わたしの楽しみに『洋服のお買いもの』があります。
これは83歳にしておしゃれ現役の母の影響大かもしれません。人と同じものを嫌い派手好み。普段からメイクをちゃんとしてピンクのルージュに指先はピンクのマニキュア。
パリならいいかもしれないけど鎌倉ではちょっとした目立つ存在の母・藤子です。
その母の教えが「おしゃれしたい気持ちがあるうちが華よ。なくなったら人生つまらない」だったのです。はい。わたしまだ洋服を選ぶのも買うのも大好きよ! まだ華真っ只中ってことね。
さすがに失敗もたくさん経験して学んだから、あちこちの店を見て回ることはしなくなりました。
3つぐらい信頼のおけるお気に入りの店があればいい。そちらの展示会に行ったり、店に足を運びおしゃべりしたりしながら買い物を楽しみます。
買いものする店が限られると試着しなくてもこの店ならサイズは何がピッタリかわかります。
一応試着は楽しいからするけどね。
年相応の服選び
今までは『ロッタで着る用(洗える素材)』『休日のお出かけ用』の2パターンでシーズンごとに服を買っていたから服の量は膨大に!
でも秋に店をクローズしてからは『ロッタで着る用』がいらなくなるはずだから、少しはお買いものの量減るのかな? 減る気がしないけど……。
60歳目前となって服選びで気をつけているのは『年齢相応』。
ほら、去年までは気に入ってよく着ていた服があれ? 今年はなんか違う、似合わなくなったという経験ありませんか?
ちょっとした胸元の開き具合とか、袖の長さとか、丈とか色とかびっくりするほど似合わなくなってたという経験。
そりゃそうよね、ひとつ歳とったんだもん。それを残念に思って無理して着ても若作りみたいになったらちょっと品がない。
やっぱりいい服を着ると(高価という意味ではなくてね)、気分もいい方向に引っ張られる。
逆にくたびれた服を着ていたらただのくたびれたおばちゃんになっちゃう。だから年齢相応の服選びってとっても大事なんです。
おしゃれってその人そのものになるから。
今年ね、今まで苦手意識のあったPINKをワードローブに取り入れたんです。そしたらすっごく褒められるの。新発見で嬉しい!
あぁ、わたしも母みたいに派手なおばあちゃんになっていきそうだわ(笑)。
「かおちゃん、体はひとつなのにこんなに服いるの?」と呆れて言ってた夫も、もう何も言わなくなりました。買いもので奥さんがご機嫌ならいいじゃないですか! ねっ。
だからわたしも夫が変なものを買って来てもグッとこらえます。
そしてわたしのこの“お買いもの病”は誕生月(11月)にはさらに悪化するのであった♡
読んでくださってありがとっ!
桜井かおり(さくらい・かおり)
「カフェロッタ」オーナー。大手損害保険会社のOLを経て、東京・代官山「クリスマスカンパニー」にアルバイトとして勤務。その後、系列店のテディベア専門店「CUDDLYBROWN」で店長を務める。2001年3月、東京・松陰神社前で「カフェロッタ」をオープン。心のこもった接客に、全国からお客様が足を運び、お客様から相談やお手紙をもらうことも多い。初の著書『カフェロッタのことと、わたしのこと』(旭屋出版)が出たばかり。
インスタグラム:@kaorilotta
カフェロッタ
住所:東京都世田谷区世田谷4-2-12
電話:03-3428-1126(営業は2021年9月末まで)