歳を重ねて始まった、巻き物の研究
『巻き物』って得意ですか? わたしは目下研究中です。
季節問わず、素材を変えていつも素敵に巻き物をしている友人が何人かいます。
巻き方は、かわいい感じだったり、ほうほうなるほどね〜と素敵だったり、皆その人らしくしっくりと自分のものにしています。わたしはそれをおしゃべりしながらジーっとガン見して研究中。
得意じゃないんだけど、褒められるのが『巻き物』ということも多く、わたしももっと巻き物と仲良くなって自分のものにしたいのですが、なにせ巻き物歴がまだまだ浅くって……。
今までは、一年中首元が開いてる服を好んで着ていました。夏なら鎖骨が見える感じが好き。「首元に何か巻かないと日焼けしちゃうよ」とよく言われるけど気にせず、襟ぐりがぐりーっと開いてる服が好きでした。
あ、今も好き。冬ならノーカラーコートが昔から好きです。首元スースー。
季節を問わず、巻き物は50代の必需品
でも年齢とともに肉が下へ下へ落ちてきて、首元が開いている服はなんか寒々しく見えるようになってきました。
それに気づいてからかな、巻き物に手を伸ばすようになったのは。
最初に買った巻き物はカシミヤの柔らかい大判ストール。なにこれー、めちゃくちゃ暖かいし、何より巻いてる姿がかわいいんじゃない?(自分でいうのも何ですが)
それからは家を出る時に暖かくて『巻き物はいらないかな?』という気温の日でも、必ず荷物の一番上にシワにならないようにくるくるっと巻いてちょこんとのせて持って出かけるようになりました。
飛行機に乗るときは必須。何度寒い機内で『ほらね、持っててよかったー』と思ったことか。
夏は逆に首にさらっと巻き物をしていたほうが涼しかったりしますよね。発見。
「この色好き!」の直感で、きれいな色のストールを新調
愛用中のストールは、チャコールグレー、ネイビー、オフホワイト。
安いものではないからつい『何にでも合う色(無難な色)』を選んでしまいがちですが、今年はテッパンカラーじゃなくてきれいな色を巻きたい気分でした。
で、出会ったのがウールのほわっほわのロングマフラー。
黄色でもない、からし色でもない、何とも絶妙な色にひと目惚れ。手持ちのコートに合うかな? なんて考えずに『この色、好き!』で選びました。
まぁ、わたしのこれからしたいことのひとつに『いつも(日常)から外れたことをする』とあるのでこれもひとつの『外れたこと』なのかもしれませんね。ちっちゃなことだけど。
さっ、ひきつづき研究、研究。
読んでくださってありがとー!
桜井かおり(さくらい・かおり)
文筆家。大手損害保険会社のOLを経て、東京・代官山「クリスマスカンパニー」にアルバイトとして勤務。その後、系列店のテディベア専門店「CUDDLYBROWN」で店長を務める。2001年3月、東京・松陰神社前で「カフェロッタ」をオープン。心のこもった接客に、全国からお客様が足を運び、お客様から相談やお手紙をもらうことも多かったそう。「カフェロッタ」は2021年9月末に建物老朽化のため、惜しまれつつ閉店。いまは、文筆業や、買い付けなどを行う。初の著書『カフェロッタのことと、わたしのこと』(旭屋出版)が好評発売中。
インスタグラム:@kaorilotta