• お笑いコンビ、たんぽぽの白鳥久美子さんは、おばあちゃんっ子だったこともあり、「ばあちゃん仕事」に憧れ、愛してやみません。今日も、手を動かして、暮らしをつくる。白鳥さん流の「楽しい小さな暮らし」をご紹介します。友人のつくったミネストローネに感激した白鳥さん、その美味しさの秘密を探ります

    なんだこのコクと深みは?

    去年、友人が遊びに来てくれた時に色々と手料理を持ってきてくれました。もともとお料理上手なうえに、美味しいお店も知っていて、その料理を再現しちゃうような友人。

    とにかく食べることが大好きで、美味しいものを食べることに労力を惜しみません。友人たちとお茶をしていようが、炊き立てのごはんが食べたいからという理由で、途中で家に帰ってしまうような彼女。そんな、少しどうかしている彼女の美味しい料理がたんまり並びました。

    画像1: なんだこのコクと深みは?

    育児疲れと自分の料理に飽きていた私は、誰かがつくってくれた、しかも美味しい料理が嬉しくてパクパクムシャムシャ。その中でも私がいたく気に入ったのが、ミネストローネでした。

    いわゆるトマトスープです。私、どうも自分でつくったトマトスープが好きじゃないんです。なんなら夫も、仕方なしに食べている雰囲気です。つくり方を色々調べても、どれもこれも、とにかく野菜をコンソメとトマト缶で煮て終わり。

    そのとおりにやっているので、これがトマトスープの味なんでしょうが、なんかイマイチ。なんでこんな簡単な料理が、家ではイマイチ美味しくないのでしょう。

    ところが彼女のミネストローネは、味にコクと深みがあって美味しいのです。なんだこのコクと深みは? 圧力鍋でつくっているらしい。圧力鍋のチカラなのか? さつま揚げが入っていたのは驚いたよ。

    と、そんな事を思い出したのは、先日ダイエットにはトマトスープだと聞いたからでした。デトックススープというやつです。でも困ったことに、私は自分のつくるトマトスープは好きじゃない。それをいい事にフライドチキンを食べそうです。

    困った私は、彼女がつくったミネストローネを再現してみようと思いました。圧力鍋はないのでとにかく、さつま揚げを入れてみよう。

    画像2: なんだこのコクと深みは?

    その時、私はふと「なんか、おでんみたいだな。」と思ったのです。そういえば、私は入れない大根も入っていました。ということは、もしかしてあのミネストローネは、おでんなのか? トマト味のおでんなのか? 私は大量に余っていた「おでんの素」をコンソメ替わりに入れてみました。

    すると、なんという事でしょう。私が求めていたトマトスープができたではないですか! これだ、この出汁が私の求めていた深みだったのだ。美味しいよ。バクバク食べられちゃうよ。

    きっと、私にコンソメはオシャレ過ぎたのです。おでんの素が私なのです。そして、冷蔵庫に余っていたからという雰囲気の、さつま揚げ。余りものをなんでも入れてしまうお母さんのような大らかな味。それが、私の胃袋には合っているのですね。

    今度、彼女に会ったら、「あのミネストローネ、オシャレぶっているけど、おでんの素が入ってるでしょ?」と、ミシュラン審査員の顔で聞いてみようと思っています。

    画像3: なんだこのコクと深みは?


    画像4: なんだこのコクと深みは?

    白鳥久美子(しらとり・くみこ)
    1981年生まれ。福島県出身。日本大学芸術学部卒。2008年に川村エミコとたんぽぽ結成。10年、フジテレビ系『めちゃ2イケてるッ!』の公開オーディションで新レギュラーの座をつかみ一躍人気者に。コンビとしての活動に加え、テレビ、ラジオ、ドラマ、舞台など多方面で活躍中。趣味は、散歩、高圧電線観察、シルバニアファミリー。特技は、詩を書くこと。唎酒師(日本酒のソムリエ)の資格ももつ。



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