心に染み渡る、素朴で丁寧なおにぎり
和菓子屋さんで売ってるおにぎりって美味しいと思いませんか?
おにぎりとか、かんぴょう巻きとか、お赤飯なんかが売ってるような和菓子屋さん。私はそんなお店が大好きでして。
やっぱり和菓子は餅米を使ったりしてるから、お米の炊き方や蒸らし方がプロ仕立てで、それゆえにおにぎりも美味しいのかなぁ。
色々考えていて、この美味しさの秘密はこれだ! と思った答えがあるんですが聞いて頂けます?
ショーケースに並ぶお団子やおまんじゅうや、おはぎなんかを見てると、口の中が甘くなってきますよね。そんな時にパッと横を見ると、梅おにぎりとか、山菜おこわ、ごま塩の振られたお赤飯なんかが目に入る。
甘い口にしょっぱい系のイメージが流れ込んできます。
そりゃもう、甘いからのしょっぱいは、これ絶対的に美味しいですよね。絶対食べたいですよね。お腹空いてなくても買いますよね。
それで食べたら裏切らないクオリティーっていうパターンが美味しい秘密だという見解なのですが。論文出しちゃおうかしら。
そんなおにぎりが、食べたくてしかたない日がやって来ました。
実は1週間前から、あのお店のおにぎりが食べたい。と思っていました。そのお店は錦糸町にあります「白樺」さんです。
こちらご存じの方もいるかもしれません。寝そべった招き猫の最中「たらふくもなか」が有名なお店です。テレビや雑誌なんかでもよく紹介されていますよね。
実は私、それを知らずにお店に通っていました。産後の気分転換に夫が散歩に連れてってくれて、「あそこにおにぎり屋さんがあるよ。」と教えてくれたのがきっかけでして。
そうなんです。初めは「おにぎり屋さん」だと思っていたのです。お恥ずかしい。
目の前に公園があるので、夫とたくさんおにぎりを買ってそこで食べました。それが、なんともまぁ美味しくて、素朴なんだけど染み渡る、丁寧なおにぎり。こういうのが食べたいんだ。ああ、美味しい。と感動したんです。
今回は昆布と山菜おこわのおにぎりを買いました。そして有名な「たらふくもなか」も。
最中は初めて食べたんですが、想像していたのと違いました。最中って耳の下痛くなるくらい甘いイメージがあって、あまり得意じゃなかったんです。
でもこちらの最中はとってもお上品な甘さなんです。なんでも白いダイヤと言われている「白小豆」という豆を使っているそうで、黄金色の餡子。
その中にホクホクのお豆がそのまま入っていて、それがいいアクセントになっていて、とっても美味しい。餡子といい、その姿カタチといい、なんとも縁起がいいですね。かわいいなぁ。
甘い。しょっぱい。の繰り返しで無限に食べられそうな「白樺」さんのお菓子とおにぎり。是非ともご賞味くださいませ。
ちなみに目の前の公園で、至福の表情でおにぎりを食べている人がいたら、それが私です。
白鳥久美子(しらとり・くみこ)
1981年生まれ。福島県出身。日本大学芸術学部卒。2008年に川村エミコとたんぽぽ結成。10年、フジテレビ系『めちゃ2イケてるッ!』の公開オーディションで新レギュラーの座をつかみ一躍人気者に。コンビとしての活動に加え、テレビ、ラジオ、ドラマ、舞台など多方面で活躍中。趣味は、散歩、高圧電線観察、シルバニアファミリー。特技は、詩を書くこと。唎酒師(日本酒のソムリエ)の資格ももつ。