• やる気が出ない、疲れやすい。そんな不調を感じている人は、「タンパク質」が不足しているのかも? 料理家の田内しょうこさんが体力向上のために取り組んだ「朝ごはん×タンパク質」改革を紹介します。今回は、体を温める作用のある薬味を取り入れた、タンパク質朝ごはんのお話です。

    朝には薬味をたっぷり使おう

    湿気の強い日も増え、もうすぐ梅雨に入りそうです。寒暖差の多い日も増え、家から少し出て動くだけで朝から疲れがどっとくるような、過ごしづらい季節がやってきました。みなさん、今朝はどんな朝ごはんを食べましたか。

    画像1: 朝には薬味をたっぷり使おう

    この時期は、特に朝ごはんが大切。朝から体を冷やすものを食べすぎない、ということをわたしは意識しています。

    薬膳の先生から聞いた話では、中国には生理痛に苦しむ人は日本ほどいないのですって! その秘訣は、とお聞きすると「日頃の養生」とのこと。

    養生というとなんだか難しそうですが、つまり、手っ取り早い改善ポイントは「体を冷やさない」ことなのだそうです。

    確かに中国では「体を冷やさない」は浸透している印象です。妊婦の時期を中国で過ごした友人によると、うっかり冷たい飲み物を手にしようものなら「妊婦さんは、そんな冷たいものを飲んじゃだめ!」と同僚の女性たちが飛んできたのだとか。アイスやかき氷なんてもってのほか。水を飲むことすらNGだったそうです。

    台湾や香港も含め、中国圏を旅行した方なら、確かにお店でも冷たい水は出てこなかったなと思い出すことでしょう。出てくるとしたら白湯のみ。人間の体内は37度ほどと言われますが、それよりも冷たいものを飲まないということを、妊婦のみならず普通の人でも徹底しているのだなと驚かされますね。

    比べると日本人の我々ときたら。喫茶店などで出てくる水もすべて氷入り。自販機やコンビニで買うものもほとんど冷やされています。朝にも喉越しがよいから、と冷蔵庫から出したジュースや牛乳を飲んでいたら、あっという間に内臓が冷えてしまいます。

    画像2: 朝には薬味をたっぷり使おう

    朝から温かいスープなどを食べられればいちばんよいですが、時間がなくてつくれない日もあれば、むし暑くなってきて温かいものなど食べたくない、という日もあります。

    そんな日に意識して摂りたいのが、体を温めてくれる食材。特にこれからの季節においしく取り入れやすく、朝ごはんにもおすすめなのが、しょうが、ねぎ、青じそなどの薬味類です。

    朝に食欲がわかないときに、香りをよくしたり歯ごたえを加えるために香味野菜をよく加えていましたが、これらが体を温めるのにも効果的と知ったときには、ああ体が自然に欲していたのだなと納得したのでした。

    画像3: 朝には薬味をたっぷり使おう

    朝ごはんをきちんと食べたい理由のひとつに、食べることによって体が温まり代謝がよくなるということがありますが、その効果をさらに上げてくれることにも期待できます。

    朝に細かい野菜を切るのは面倒なときもありますが、爽やかに食べられて、かつ温め効果もあるなら頑張って朝から薬味くらい切りますよ〜。ハサミで切ってもよいですしね。

    最近は、朝いちには白湯を飲み、そのあとしばらく時間をあけてからごはんを食べるようにしています。お湯でまず体の芯を温めておけば、ごはんは冷たいものを摂っても香味野菜の温めパワーで中和すれば大丈夫なのではないかと思っているのですが、どうでしょうか。

    香味野菜を取り入れた朝ごはんアイデア

    香味野菜を取り入れたタンパク質朝ごはん①
    薬味たっぷり牛丼

    画像: 香味野菜を取り入れたタンパク質朝ごはん① 薬味たっぷり牛丼

    たっぷりの香味野菜を入れれば、肉も朝から食べやすくなります。

    牛丼風の牛肉と玉ねぎの甘辛煮をごはんにのせ、卵、ねぎ、みょうが、とうがらし。

    とうがらしも体を温める食材。唐辛子入りメンマも添えていただきます。

    香味野菜を取り入れたタンパク質朝ごはん②
    しそとしょうが、納豆のチャーハン

    画像: 香味野菜を取り入れたタンパク質朝ごはん② しそとしょうが、納豆のチャーハン

    タンパク質がしっかりとれる納豆と卵の炒飯に、しそとしょうがをたっぷりと。

    一緒に炒めるとさっぱり食べられるうえ、代謝もよくなります。いつもの納豆卵かけごはんから目先が変わって楽しい。

    香味野菜を取り入れたタンパク質朝ごはん③
    サラダチキンと青じそのサンドイッチ

    画像: 香味野菜を取り入れたタンパク質朝ごはん③ サラダチキンと青じそのサンドイッチ

    冷たいサンドイッチも、青じそが入っていればひと安心。青じそ+鶏むね肉の組み合わせは本当においしくて、ハマっています。

    青じそがいいアクセントになるうえ、鶏むね肉そのものも体を温める作用が強い食材だそうで最強コンビです!

    香味野菜を取り入れたタンパク質朝ごはん④番外編
    ビーツのサラダ

    画像1: 香味野菜を取り入れたタンパク質朝ごはん④番外編 ビーツのサラダ

    香味野菜とは違いますが、体を温める効果が高い野菜であるビーツ。寒い地域でよく食べられているだけあり、体をしっかりと温め血液をつくってくれます。

    生のものに出会えたら、丸ごとゆでて、サラダやスープに。

    ※ ※ ※

    まずは冷たいものを食べすぎない、飲みすぎない。薬味など体を温めるものをとりいれる。

    この2つをぜひ、みなさんも試してみてくださいね。薬味のほかにも、体を温めてくれる食材はいろいろありますので、夏に向かって、またご紹介していきますね。

    次回は、体を温めつつ、バテずに過ごす方法を考えてみたいと思います。



    画像2: 香味野菜を取り入れたタンパク質朝ごはん④番外編 ビーツのサラダ

    田内しょうこ(たうち・しょうこ)
    「忙しい人のための時短料理」「時間価値を生むシステム料理」をテーマに、書籍や雑誌、ウェブサイトで発信。セミナーや出張教室のほか、食と暮らし、子育て関連の情報発信を行う。著書に『時短料理のきほん』(草思社)、『働くおうちの親子ごはん』(英治出版)、『汁かけごはん』(駒草出版)など。
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