パーティーは「計画的に」
ひな祭りのお祝いをしました。
と言ってもバタバタしていて、ゆったりお祝いするといった感じではなく、「今日やる! 今日やらねばもう日にちがないから! 急げ急げ!」と、なんとも慌ただしい、せわしないお祝いになってしまいました。
やりたかったことはたくさんありました。まずは家族でお雛様の仮装をして写真を撮ること。
衣装はカラーポリ袋でつくろうと思っていました。保育園のお遊戯会などで先生たちがつくってくれる衣装でよく使われているのが、カラーポリ袋です。
上級者になるとあれでなんでもつくれるようになるんですよね。ドレスや浴衣、なんでもござれです。
ミシンは全然使えない私ですが、工作は得意です。
高校の演劇部では舞台セットをなんでもつくっていました。化学の先生に教わりながら電飾をピカピカつけたり、土木科の余った材料を拝借したり、いつだってやる気だけは一丁前。
気持ちだけ突っ走って早々にカラーポリ袋を購入していました。つくる気だけは満々なのですがダラダラ過ごしてつくるのは当日になってしまい、思っていた以上に簡単なつくりのものになってしまいました。
マントをつくってなんとか着物にみえるように細工したつもりが、息子につくったお内裏様の衣装は、ポリ袋の色もあいまって完全にゴミ袋を被せられているだけのシロモノに。
本当の衣装を持っていた夫だけが、1番見栄えするというなんとも不本意な写真が出来上がってしまいました。
そんな慌ただしい中でつくった料理も、ことごとく失敗しました。
娘の好きな唐揚げは焦げ、ちらし寿司は彩りがイマイチ。ひし餅の形を模したケーキは、生地から焼いたのに、ただの歪んだケーキに仕上がりました。
いやはや、やっぱりこういうパーティーは、ちゃんと計画しないとダメだなぁと反省しました。全てに余裕のなさが現れていました。
やらなくてよかったのかもしれませんが、娘のためにやりたかったの。という親心。こうやって回数を重ねながら、いつかうまくなると信じたいところです。
以前佐賀に行った時に、鍋島小紋の着物を着たお雛様を見ました。
鍋島小紋を初めて知りましたが、控えめな柄がとってもかわいくて、すっかり虜になってしまいました。お雛様の表情もかわいらしかったです。
それで思い出したんですが、我が家には私が買った2000円くらいのお雛様のインテリアがあるんです。
今年はそれを出すのをすっかり忘れていました。そんな初歩的なことにも今頃気付くなんて。
いやはや、やっぱりこういうことは計画的にちゃんとやろう。決意を新たにしました。
白鳥久美子(しらとり・くみこ)
1981年生まれ。福島県出身。日本大学芸術学部卒。2008年に川村エミコとたんぽぽ結成。10年、フジテレビ系『めちゃ2イケてるッ!』の公開オーディションで新レギュラーの座をつかみ一躍人気者に。コンビとしての活動に加え、テレビ、ラジオ、ドラマ、舞台など多方面で活躍中。趣味は、散歩、高圧電線観察、シルバニアファミリー。特技は、詩を書くこと。唎酒師(日本酒のソムリエ)の資格ももつ。