• お笑いコンビ、たんぽぽの白鳥久美子さんは、おばあちゃんっ子だったこともあり、「ばあちゃん仕事」に憧れ、愛してやみません。今日も、手を動かして、暮らしをつくる。白鳥さん流の「楽しい小さな暮らし」をご紹介します。今回は、精米所からもらってきた米ぬかで、ぬか床づくりに挑戦します。

    そうだ、ぬか床をつくろう!

    皆さん精米所はご存じですか? 読んで字の如く、米を精米する場所でして、私の地元福島では当然のようにそこら辺で見かけます。

    小屋にマシーンが置いてあり、お米をザザーと入れてボタンを押すとあっという間に白米が出来上がります。全部白米にしておくより、保存は玄米。その月に食べる分だけ精米すると、よりお米が美味しく食べられます。

    当たり前だと思っていましたが、東京が長くなった身からすると贅沢な食べ方だなぁと思うようになりました。

    先日、お仕事で福島に行った時に久しぶりに精米所を見つけまして、のぞいてみることに。

    ほんわか漂うお米の香り。米農家だったばあちゃん家の納屋の香りを思い出しました。

    そしてふと思ったんです。あれ? そういえばぬかってこのマシーンの後ろにあるんだよな。あれって、もらっていいのかな?

    画像1: そうだ、ぬか床をつくろう!

    小屋の後ろに回ると扉に、「無料です。ご自由にお持ち帰り下さい。」の張り紙が。ときめき。タダでいいの?

    貧乏時代を過ごしたことのある私にとって、タダは大好物です。特に考えもないまま、もらわなきゃ損! と、スーパーの袋に詰めて帰ってきました。

    さて、まずぬかの利用法として考えたのは「カイロ」です。

    ぬかのカイロは電子レンジで温めると何回でも使えていいんだよ。じんわり温かくて気持ちいいよ。と聞いたことがあったのです。

    ぬかと塩をフライパンで炒って、自分で袋を縫ってそこに入れると出来上がりなんだそうです。

    簡単。つくれそう。なんて思っているうちに季節はどんどん春に近づき、カイロなんていらない気温に。

    どうしよう。もう、ベランダの家庭菜園用の土に混ぜちゃおうかしら。と、思った時に稲妻が走りました。「ぬかと言ったらぬか漬けじゃないの。ぬか床をつくろう!」 なぜ思いつかなかったのか、灯台下暗しです。

    画像2: そうだ、ぬか床をつくろう!

    そもそも、ぬか床ってどうやってつくるのかしら? 調べたらとっても簡単でした。

    ぬかと同じ量の水、ぬかの量の13%分の塩。そこに昆布を一緒に火にかけて塩水をつくり、それを冷ましたらぬかに入れて、まぜまぜ。鷹の爪、使った昆布、捨て漬け用に野菜くずを入れて終わりです。

    捨て漬け用の野菜くずを3日に1回くらい取り替えて、ぬか床もまぜまぜ。2週間くらいでぬか床が完成するそうです。

    捨て漬け用の野菜くずと共に、早く食べたいと思いきゅうりを入れてみました。しょっぱかったけれど、しなしなで私の好きな感じに仕上がり、将来が楽しみに。

    画像3: そうだ、ぬか床をつくろう!

    ああ、これは楽しい。なんなら、ぬか床ちゃんが可愛いくなってきています。泥遊びの気持ちよさもあり、しばらくはぬか漬けにハマってしまいそう。ああ、上手く育ちますように。

    タダの文字に惹かれて持って帰ってきただけの、いやしん坊の私ですが、我ながらナイスな行動でした。

    もっとぬかの使用法を探して、これからも、どんどんタダのぬかをもらってこようと思います。
     



    画像4: そうだ、ぬか床をつくろう!

    白鳥久美子(しらとり・くみこ)
    1981年生まれ。福島県出身。日本大学芸術学部卒。2008年に川村エミコとたんぽぽ結成。10年、フジテレビ系『めちゃ2イケてるッ!』の公開オーディションで新レギュラーの座をつかみ一躍人気者に。コンビとしての活動に加え、テレビ、ラジオ、ドラマ、舞台など多方面で活躍中。趣味は、散歩、高圧電線観察、シルバニアファミリー。特技は、詩を書くこと。唎酒師(日本酒のソムリエ)の資格ももつ。



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