• 日常のなかで必要不可欠な水、その流し方を意識していますか? 水質汚染の最大の原因は、生活排水であるといわれています。家庭で出来る小さな習慣が環境を救う大きな一歩になります。水を汚さない暮らしを実践している3人に「台所の排水」について伺いました。
    (別冊天然生活『エコでやさしい暮らし 2』より)

    台所の排水

    食器の汚れは、まず新聞紙でふく
    (料理家、随筆家・麻生要一郎さん)

    画像: 食器の汚れは、まず新聞紙でふく (料理家、随筆家・麻生要一郎さん)

    油汚れのついた皿はそのまま洗い流さず、くしゃくしゃにした新開紙でふき取ってから洗うことを習慣にしています。

    着古した衣類などのウエスを使うこともありますが、わが家では猫のトイレ用に読み終わった新聞紙を使うため、食器のふき取りにも新聞紙を使います。

    ちょっとしたことですが、洗剤も水も少量で済んでいます。

    画像1: 水を汚さない「台所の排水」の新しい習慣。エコでやさしい暮らし方

    麻生要一郎(あそう・よういちろう) 

    おばあちゃんがつくるような温かみのある料理にファンが多い。著書は『365 僕のたべもの日記』、『僕のいたわり飯』(ともに光文社)など。インスタグラム@yoichiro_aso

    気になる雑草はゆで汁で除草する
    (日本刺繍いち・古賀陽子さん)

    パスタや野菜のゆで汁は排水口に流さず、雑草にかけています。こうすることで、除草になり草抜きや強い除草剤などが不要です。

    子どものころから見かける、おばあちゃんの知恵袋で、私も日頃からやっています。

    重要なのは、塩が入っているゆで汁を使うことと温度。

    ぬるま湯ではなく、熱々のものを使うことがポイントです。

    画像2: 水を汚さない「台所の排水」の新しい習慣。エコでやさしい暮らし方

    古賀陽子(こが・ようこ) 

    日本古来の伝統である日本刺しゅうの魅力に魅せられ、刺しゅう作家として活躍する。刺しゅう糸に染料を用いることもあり水質汚染への関心も高い。https://www.mayutoichi.com/

    食器洗いは、合成界面活性剤の使用を減らせる食器洗い機で
    (ナチュラルクリーニング講師・本橋ひろえさん)

    画像: 食器洗いは、合成界面活性剤の使用を減らせる食器洗い機で (ナチュラルクリーニング講師・本橋ひろえさん)

    食洗機は庫内が狭いため、泡立ちのよい界面活性剤入りの洗剤は使えません。洗うときにお湯を使うこともあり、そもそも強い洗浄力のある洗剤を必要としないのです。

    水の量は手洗いより減らせて、おまけに乾燥時にしっかり除菌もしてくれます。

    家庭に食洗機はあるけど使っていない、という方はぜひ活用してみてください。

    除菌・消毒はできる限り熱消毒で

    画像: 除菌・消毒はできる限り熱消毒で

    熱消毒はとても有効的な除菌・消毒方法で、洗剤も残らず安心です。ふきんなどの煮沸消毒なら80℃以上の湯で10分ほどゆでるのが目安。

    また、アイロンも同じ原理で除菌・消毒の効果が期待できます。

    洗いにくいコートやぬいぐるみのほか、口周りに当てる布マスクなど、100℃以上の温度に設定して、ゆっくりあてるのがポイントです。

    画像3: 水を汚さない「台所の排水」の新しい習慣。エコでやさしい暮らし方

    本橋ひろえさん(もとはし・ひろえ)

    北里大学衛生学部化学科卒業。科学薬品会社で合成洗剤の製造を担当したのち、環境にも人にもやさしいナチュラルクリーニングを提唱。https://ameblo.jp/naturalcleaning/

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    <イラスト/清沢佳世 取材・文/結城 歩>

    ※記事中の情報は、別冊天然生活『エコでやさしい暮らし 2』掲載時のものです



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