• 心に残る、大切な言葉はありますか? 好きな本の中の一節や、たまたま目にした言葉など……。手づくり暮らし研究家・美濃羽まゆみさんに、幸せに結びつく言葉を聞きました。
    (『天然生活』2022年11月号掲載)

    自分の心に従い、やりたいことにまっすぐに

    画像1: 自分の心に従い、やりたいことにまっすぐに

    京都の町家で、手づくり服のブランドを主宰する美濃羽まゆみさん。ていねいなライフスタイルから穏やかな日々かと思いきや……。

    「実は15歳になる長女が生まれてから、子育てにつまずくことが多かったんです。子育てを理由にやりたいことができないと思いそうになったとき、アドラーの言葉に出合いました。『やる気が出ないのも変われない自分を嘆くのも、自分が選んだ結果。ということは、やる気を出すのも変わるのも、自分の選択次第で実現可能』と励まされ、お守りになっています」

    「やる気がなくなった」のではない。
    「やる気をなくす」という決断を自分でしただけだ。
    「変われない」のではない。
    「変わらない」という決断を自分でしているだけだ。

    〈『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』小倉 広著(ダイヤモンド社)より〉

    子育ては常に迷いと選択の連続。そんなときは、見方によって変わる正しさより、美しさや幸せといった、自分の心で感じる普遍的な価値観を大切にしようと決めたのは、ふたつめの言葉を知ったから。

    「2年前、9歳の長男が不登校になり、最初は世間体が気になりました。学校に行くことが正しいという思い込みもありましたし。でも子どもが幸せでいるほうが大切だと気づき、有志を募ってフリースクールをつくったんです。やりたいことが見つかるまで、いまを楽しんでほしいと願っています」

    「正」は反転させると読めないが、「美」は読める。
    「幸」も同じ。

    〈心に留まった言葉〉

    画像2: 自分の心に従い、やりたいことにまっすぐに


    〈文/長谷川未緒〉

    美濃羽まゆみ(みのわ・まゆみ)
    手づくり暮らし研究家。京都の町家から、手づくりのある暮らしを提案している。新刊に『心に残る、子ども服』(日本ヴォーグ社)。6月26日に天然生活別冊『美濃羽まゆみさんの手づくりのある暮らし』が発売。https://fukohm.exblog.jp/

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです

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