• 突然訪れる別れの席。大切な人の最後を見送るときの疑問について、マナーデザイナーの岩下宣子さんに伺いました。
    (『天然生活』2022年3月号掲載)

    マナーデザイナーの岩下宣子さんに聞く
    お別れの作法Q&A

    Q 黒ならパンプス以外もOKですか?

    A ヒールのある黒のパンプスが一般的です。

    画像1: マナーデザイナーの岩下宣子さんに聞く お別れの作法Q&A

    黒のパンプスでもハイヒールやつま先、かかとが出るデザインは避けて、光沢感のない素材のものを選びましょう。

    最近では、ショートブーツもよしとされています。ひも靴を履くのは問題ないですが、スニーカーは好ましくありません。

    Q 黒タイツや靴下をはいてもいいのでしょうか?

    A はくならパンツスタイルにしましょう。

    一般的には、30デニール以下の黒のストッキングをはきます。

    しかし、寒さが厳しい地方、真冬で気温がぐんと下がっている日などは、防寒対策として厚手のタイツや靴下をはくこともあります。

    そのときはワンピースやスカートではなく、パンツスタイルの喪服を選ぶとよいでしょう。

    Q 防寒着や雨具も黒にするべき?

    A 手持ちのもので問題ありません。

    喪服と異なり、防寒着や雨具はわざわざ用意をしておく必要はありません。

    ハンドバッグとは別にアウターや傘などがきちんと収まる、つやのない布製の黒バッグを用意しておき、通夜、葬儀・告別式に参列するときは中に入れておくとよいでしょう。

    Q 身に着けていいアクセサリーはありますか?

    A 一連のパールと結婚指輪はつけること。

    お悔やみの場では、パールのネックレスを身に着けるのが正式です。

    素材はパールのほか、黒曜石を選び、必ず一連のものをするように。婚約指輪と結婚指輪は、外さずに着けておくもの。

    イヤリングとピアスは、着けても着けなくてもOKです。

    Q 黒ならつやがあるバッグでも大丈夫?

    A つやがあるものはNGです。

    画像2: マナーデザイナーの岩下宣子さんに聞く お別れの作法Q&A

    パンプスと同じで、黒であっても光沢のあるハンドバッグはお別れの席にふさわしくありません。

    布素材を使った、黒で無地のアイテムが一番好ましいですが、マットな質感の合皮、革製品であれば許容範囲と見なされています。

    お別れのために、整えたいアイテム

    画像: お別れのために、整えたいアイテム

    お別れの席に持参するものは、まず清潔できれいなものを。数珠は自分の宗派のもので問題ありません。

    黒手袋は、マニキュアをしている場合に手元を隠すことができます。オニキスも、お別れの場に向いています。



    <撮影/中島千絵美 スタイリング/串尾広枝>

    岩下宣子(いわした・のりこ) 
    結婚、出産、育児を経て、1985年より「現代礼法研究所」を設立。企業や学校などでマナーについての指導や研修を行うほか、講演会、執筆活動なども行っている。

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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