(『天然生活』2022年2月号掲載)
「便利」と「ていねい」は暮らしに合わせて使い分けたい
「おかわりは世界を救う」の理念の下、明けても暮れてもごはんに心を寄せ、炊き続ける人。それが、ごはん同盟・しらいのりこさん。
「炊飯できる鍋やいい炊飯器があると、好奇心が抑えられなくて。節操なしに炊きまくっています」
数々の道具を試し、炊飯にこだわるしらいさんが、万人向けとしておすすめするのは電気炊飯器。なぜなら、特別なテクニックなくおいしいごはんを炊けるから。
「これって、実に素晴らしいこと。平均的に高レベルの炊飯ができるという点では、勝るものなしです」で、ありながら土鍋も愛用?
「土鍋はコツを知り、正しく炊飯すれば、とびきりのおいしさになります。お米の潜在能力が突き抜ける感覚ですね。
とっておきのお米が手に入ったとき、『今日のごはんは、“ごはん”が主役』と決めたときは、わが家ではやはり、土鍋という選択になるのです」
しらいのりこさん愛用の「お米がおいしくなる道具」
かまどさん 三合炊き
中強火で約13分、蒸らし20分で炊き上がり。火加減を気にすることなく初心者でもおいしく炊ける。
いつ炊いても、間違いのない結果を出してくれる逸品です。
フタがガラスのご飯釡1〜2合
本体は萬古焼。つまみにホイッスルが付いていて炊き上がりを音でお知らせ。
わが家では少量(1~2合)をおいしく炊きたいときに登場します。
スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器
お米の状態を見極め、いつものお米を新米レベルに。
素晴らしいのは、だれでもおいしく炊けること。保温しても味が落ちないのも立派。
柳宗理のパンチングストレーナー
表面がスルッとしたパンチングタイプは、水きり時に米を傷つけず、割れも防止。
お米が割れると、ねっとりとした吹き上がりになります。
米ピタクリップ
水を捨てるときにシンクにうっかりお米を流してしまう……。そんな凡ミスとはさようなら。
私はお米をひと粒たりともむだにはしません。
大久保ハウス木工舎の栗のしゃもじ、マーナの極しゃもじプレミアム
日常使いにはエンボス加工の樹脂製を、とっておきの日は木製を。
“米離れ”はエンボス製に軍配ですが、食卓映えなら、やはり木製が圧勝。
〈撮影/萬田康文 取材・文/福山雅美〉
しらい・のりこ
炊飯系フードユニット「ごはん同盟」を結成、調理を担当。ごはんおよび「ごはんに合うおかず」を提案。近著に『しらいのりこの絶品! ご飯のおとも101』(NHK出版)がある。インスタグラム@shirainoriko
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです