猫の換毛期がやってきました
季節の変わり目。猫たちの毛も、どんどん抜ける時期になりました。
悩むのは掃除機のタイミング。
大きな音が苦手な猫たちは、掃除機は天敵。私もかけるたび、申し訳ない気持ちでいます。
ロボット掃除機を導入したら……猫の予想外の反応
そんな我が家。今は違いますが、かつてロボット型掃除機を使っていました。
最初は「怖がるかな?」と思ったのですが、その反応は予想外。むしろ興味を示したのです。
おそらく、それまで使っていた掃除機が安物で音が大きく、それと比べると静かだったこともあるでしょう。
不思議な動きをするロボット型掃除機のあとをついてまわり、あまつさえその上に乗って一緒にお掃除をしてくれる子まで。
このおかげで、掃除機をかけるということが、これまでほど罪悪感にかられずにできるようになりました。
ただ困ったことも。
猫たちは、特にこの換毛期、あちこちに嘔吐してしまいます。もちろん気づいたときには片づけるのですが、案外見落としも。
ロボット型掃除機が嘔吐物を吸い込もうとして、吸い込みきれず止まってしまうピンチは何度か訪れました。
また、猫が楽しがって上に乗るものだから、掃除機への負荷もかかり、我が家では短期間のうちに二度修理に。そのたびに、「うーん、普通はこんなことにはならないんですけどねえ」とメーカーの人に首を傾げられ、密かに「すみません……」と思ったものです。
掃除機選びのポイント、わが家の場合
結果、我が家では、いまは普通の掃除機を使っています。
一番の決め手は、「我が家が多頭飼育」だったから。毛の量があまりにも多かったのです。
母の家は猫一匹だけ。そこで、母にロボット型掃除機は譲り渡したところ、いまも元気に活動してくれているようです。
ロボット型掃除機は、
・音が小さい
・放っておいても勝手にやってくれる
という利点がありますが、同時に、
・あまりに多い毛や吐瀉物に弱い
・猫が乗って壊す
などの予想外の問題も起こりました。
最近は、安いものも出ているので、まずはそういったので試してみて、家族に馴染むようなら、さらにグレードアップしてもいいかもしれません。
ちなみに、思いがけないかわいい写真が撮れたりするのはプライスレスの喜びです。
咲セリ(さき・せり)
1979年生まれ。大阪在住。家族療法カウンセラー。生きづらさを抱えながら生き、自傷、自殺未遂、依存症、摂食障害、心の病と闘っていたところを、不治の病を抱える猫と出会い、「命は生きているだけで愛おしい」というメッセージを受け取る。以来、NHK福祉番組に出演したり、全国で講演活動をしたり、新聞やNHK福祉サイトでコラムを連載したり、生きづらさと猫のノンフィクションを出版する。主な著書に、『死にたいままで生きています』(ポプラ社)、『それでも人を信じた猫 黒猫みつきの180日」(KADOKAWA)、精神科医・岡田尊司との共著『絆の病──境界性パーソナリティ障害の克服』(ポプラ社)、『「死にたい」の根っこには自己否定感がありました──妻と夫、この世界を生きてゆく』(ミネルヴァ書房、解説・林直樹)、『息を吸うたび、希望を吐くように──猫がつないだ命の物語』(青土社)など多数ある。
ブログ「ちいさなチカラ」