5分で完成!のおいしいジャムとはじめてつくったリンゴジャムの思い出
今年のお盆に、夫の実家の佐賀に帰省した際に、ブルーベリーをたくさんいただきました。
悪くならないようにとそのまま冷凍して、ちょこちょこ食べようと思っていたのですが、すっかり放置して、すでに2ヶ月が過ぎようとしていました。
このまま食べるのもいいけど、保存の効くジャムにしよう。脳内では完璧な計画が立ち上がっていたのですが、いかんせん時間がなくてズルズルと持ち越していました。
ジャムってずっと火にかけているから、目を離せない上に、子供がまだ小さいので、子供がいる時はつくりたくなかったのです。
が、そこに追い打ちをかけるかのように、知人から大量の干物が送られてきて、これはいい加減、ブルーベリーを圧縮しないと、全て保存できないぞ。ということになり重い腰をあげました。
そこで気づいたのですが、私には強い味方の電気圧力鍋があるではないですか。これでつくれば5分で出来上がるのに、なぜに今まで思いつかなかったのでしょう。
これまた大雑把に砂糖とレモン汁を入れてボタンを押して終わり。このままだとソースっぽいので、少し煮詰めて、あっという間にジャムが出来上がりました。
なんでこんな簡単なのに2ヶ月もやらなかったんでしょう。自分に呆れてしまいましたが、ブルーベリーそのものが美味しいのもあって、濃度の高い美味しいジャムになり、大満足の出来上がりでした。
毎日ジャム食べたさに、ヨーグルトやパンに乗せて食べています。
昔初めてつくったジャムはリンゴジャムでした。小学生の頃、学童保育に通っていたのですが、そこで堀谷先生がストーブの上でつくってくれました。
男の人がジャムをつくることが、子供の私にはなぜかすごくおもしろく感じて、ずっと側で手伝っていた記憶があります。
出来上がったリンゴジャムは、いつものお菓子とは違う、ほかほかの出来立てで、それが美味しくて、子どもたちみんなでスプーンですくって舐めているうちになくなってしまって、大笑いした思い出があります。
いつもジャムをつくるとあの日の堀谷先生を思い出します。もじゃもじゃの髪、大きな身体、優しい目、子どもを子ども扱いしない、子どもの目を持った素晴らしい大人でした。
先生みたいな大人になりたいと思っていたけど、私はなれているのかぁ? また先生に会いたいなぁ。
もう会えない人を思い出して、コトコト煮詰めていると、少しアンニュイな気持ちになってきます。ジャムを煮詰めていると、やめどころが分からなくなってくるのですが、そんな気持ちになったら火を止めて出来上がり。
先生、ストーブでつくるジャムもいいけれど、今年私は電気圧力鍋で簡単につくれることを発見しましたよ。
白鳥久美子(しらとり・くみこ)
1981年生まれ。福島県出身。日本大学芸術学部卒。2008年に川村エミコとたんぽぽ結成。10年、フジテレビ系『めちゃ2イケてるッ!』の公開オーディションで新レギュラーの座をつかみ一躍人気者に。コンビとしての活動に加え、テレビ、ラジオ、ドラマ、舞台など多方面で活躍中。趣味は、散歩、高圧電線観察、シルバニアファミリー。特技は、詩を書くこと。唎酒師(日本酒のソムリエ)の資格ももつ。