(『天然生活』2024年1月号掲載)
北見宗雅さんおすすめの手土産3つ
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
伊藤園の
「宝尽の白(ほうじんのしろ)」
年明けにふさわしい、さわやかな1杯
ひとりひと碗ずつ味わう、リラックスして楽しむ薄茶のときに使う抹茶。さわやかな甘味と、コクが特徴。
「集まりの場に、簡単なお茶の道具を持って行き、気軽に味わっていただくこともあります。お茶を選ぶときは、名前に注目してみるのも遊び心。『宝尽の白』は、新年にふさわしい、すがすがしさを感じられるのが素敵です」
「宝尽の白 30g」
伊藤園
https://teashop.itoen.co.jp/
取り寄せ:可
茶の湯菓子 亀屋萬年堂の
「干菓子詰め合わせ」
箱を開けた瞬間に、息をのむ美しさ
薄茶に合わせる干菓子。北見さんがお茶会でよくお願いしているのは、吉祥寺の亀屋萬年堂のもの。
「基本的に店頭での販売はしていらっしゃらないので、注文でお願いします。お茶会の趣向をお伝えすると、その要望にいつも素敵なお菓子でこたえてくださいます」
今回は新年らしく、福寿草、雪笹、松葉などをかたどったお菓子を。
「干菓子詰め合わせ」
※注文は予約制。内容は季節によって異なる
茶の湯菓子 亀屋萬年堂
東京都武蔵野市吉祥寺東町1-25-14
取り寄せ:可
メゾン・ド・プティ・フールの
「ガレット・デ・ロワ」
新年のお楽しみ。今年のラッキーパーソンは?
フランスの新年のお楽しみといえば、ガレット・デ・ロワ。中に“フェーヴ”と呼ばれる陶器の小物を埋め込んで焼き上げ、切り分けたときに見事引き当てた人は、その1年を幸運に過ごせるという言い伝えが。
「わが家で毎年お願いしているのが、こちらのもの。バターの香りが素晴らしく、それでいて決して重くないんです」
「ガレット・デ・ロワ」プレーン
※販売期間は12月末から翌1月半ばごろまで
メゾン・ド・プティ・フール本店
東京都大田区仲池上2-27-17
https://mezoputi.com/shop/
取り寄せ:可
顔を合わせるからこその、ひと時を
そこにみんなでいるから、できること。たとえば、小さな干菓子の愛らしさを「どれどれ」とみんなでのぞき込んだり、好みのものをおしゃべりしながら選んだり。さらには一服のお茶を口にして、互いにホッと顔を見合わせたり。茶道家の北見宗雅さんはあらためて、そのうれしさを思うのです。
「コロナ禍を経て、いろいろなことが、遠隔で顔を合わせずにできてしまうこともわかったけれど……それでも『会いたい』と思う人とは、時間や場所を都合して、実際に顔を見て、ちゃんと温かみを感じたいと望みます。せっかく設けた場なら、その喜びをより感じられるようなものを、お持ちしたいと考えているんです」
冬の楽しみは、ガレット・デ・ ロワ。近年は家族だけで楽しんでいたこのイベントも、来たる新年にはきっと親しい人たちもお誘いできるはず。
「おいしさから会話が弾み、さらにちょっとした遊び心でもっと場が盛り上がる。ケーキも干菓子もお茶も、その役割としては、みんな同じなんですね」
〈撮影/中垣美沙 取材・文/福山雅美〉
北見宗雅(きたみ・そうが)
裏千家教授、一般社団法人茶道文化振興会講師。「茶道会館」にて茶道を教える。「子どものための日本文化教室」講師を務めるなど、次世代への茶道の普及にも力を尽くす。みやび流和装道教授としての顔ももち、著書に『きちんときもの手ほどき帖』(淡交社)など。モデルのはなさんの“お茶の先生”でもある。
http://www.sadoukaikan.com/
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです