(『天然生活』2021年4月号掲載)
風邪や、風邪の予防に役立つ、はちみつの処方せん
『ひとさじのはちみつ』の著者であり、はちみつの魅力を世に広めた前田京子さん。
「家庭の医薬品」として、暮らしのさまざまなシーンではちみつを活用している前田京子さんに、のどの痛みや風邪に効く、はちみつの処方せんを教えていただきました。
1.のどの痛みを感じたら、はちみつをゆっくりなめる
傷ついた細胞、とくに粘膜の修復ははちみつの得意分野。
のどが痛いときや、せきが出るときは、はちみつを口に含み、上を向いて頭をゆっくり回し、はちみつがのどに当たるように意識しながら、時間をかけて飲み込むといいそう。
「はちみつが当たったところは、ヒリヒリとして、『効く効く!』という感じです」
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2.風邪を引いてしまったら「自家製はちぱん」でお手当を
はちみつだけでもいいけれど、よりパワフルさがほしいなら、ビーポーレンとはちみつを混ぜたつくりおきの自家製「はちパン」を。
はちみつ240gに対して60gのビーポーレンを入れ、木製のへらでよく混ぜ、ふたをして室温におき発酵させます。約2週間、毎日1~2度かき混ぜ、なめらかなクリーム状になったら完成です。
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3.ひとさじの「はちみつ+ビタミンC」で風邪を予防
風邪の予防によいとされるビタミンCですが、「栄養爆弾」はちみつの唯一の弱点がビタミンC。
はちみつにビタミンC原末を合わせることで、たっぷりのミネラルにビタミンCが補完されます。
スプーン1杯のはちみつにごく少量のビタミンCを足し、楊枝などで混ぜ合わせてパクリ。甘酸っぱくすっきり食べやすい。
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〈注意〉
各ご家庭で注意深く様子を見ながら試すようにしてください。また、はちみつは腸内細菌の状態が未発達な1歳未満の乳幼児には与えないでください。
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次回は、心とからだの不調に効く「はちみつのお手当」3選をご紹介します。どうぞお楽しみに!
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▼前田京子さん「はちみつの力、発酵の力」記事一覧
〈監修/前田京子 イラスト/堀川 波 取材・文/鈴木麻子〉
前田京子(まえだ・きょうこ)
手づくり石けん、ナチュラルボディケアの魅力を世に広めた『お風呂の愉しみ』(飛鳥新社)の著者。持ち前の研究体質を発揮し、はちみつの探求も。著書に『ひとさじのはちみつ』『はちみつ日和』(ともにマガジンハウス)がある。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです