慌ただしい日でも、「納豆卵かけごはん」で効率的に栄養補給
すっかり暑くなってきましたね。みなさん、今朝の朝ごはんには何を食べましたか。
先日、うちの子どもが新型コロナウイルスにかかりました。なんと2回めです。若い子たちの間では、5類となってマスクも外し、警戒感がぐっと下がっていることも関係あるのか、またコロナが流行り出している印象。下の子はコロナこそ免れたものの体調不良、高校も学級閉鎖になりました。
わたしは必死に用心をしながら、病人ふたりの看病をして、なんとか無事に切り抜けることができました。そんな基礎体力がついてきたことも、きっと朝ごはんで頑張ってタンパク質を摂っているおかげ。だと思いたい!
子どもたちふたり同時の看病で、それぞれの生活ペースに合わせてごはんを運び、飲みものを運び……と落ち着かない数日を過ごしましたが、そんなときだからこそ、朝ごはんをさぼったらわたしも菌に負けてしまうと、ごはんに温泉卵と納豆をのせたものを必死で食べて過ごしました。
ごはんをお茶碗によそって温泉卵と納豆をのせるだけだから、慌ただしくてもなんとか食べられる。基本のタンパク質朝ごはんは、納豆卵かけごはんだなと再確認しました。
成人女性に必要なタンパク質量は、1日に50〜60g。タンパク質は性質的に食べだめができないので、定期的に体に補充する必要があります。
なるべくなら1日3食でそのタンパク質量を分けたいので、朝ごはんには20g弱を摂りたいところです。
卵1個+1膳のごはんのタンパク質量は、約10g。
納豆を加えて納豆卵かけごはんにすれば、16〜18g。
それだけで必要量は、ほぼ満たすことができる計算です。
タンパク質朝ごはん生活を始める前のわたしなら、子どもが病気になってお粥やうどんしか食べられなくなると自分も食欲がなくなり、一緒になってお粥やうどんで簡単に食事を済ませていたものでした。ですが、いまのわたしは違います。
しっかり看病するためにも、朝にはしっかりと。でも落ち着いてつくったり、座ってゆっくり食べたりする余裕はないときに、すぐに食べられて栄養補給にもなる納豆卵かけごはんは、薬代わりに役立つのです。
余裕がある日は納豆+卵に具材をのせて。納豆卵かけごはんのバリエーション
納豆卵かけごはんアレンジ①
シャリシャリ薬味の納豆卵ごはん
納豆+卵に、白ごま、きざみ海苔、かつおぶし、小ねぎを加えて。この薬味4種は、あるお店の卵かけごはんの真似ですが、卵かけごはんの味ががらりと変わります。
ちょっと余裕があるときには、納豆+卵にこれらの薬味をひとつだけでも加えて。楽しく食べられます。
納豆卵かけごはんアレンジ②
キムチとそぼろの納豆卵かけごはん
食欲がない朝にも、キムチやブロッコリースプラウトを加えると、心地よい歯ごたえで食が進みます。
キムチの食欲増進効果にも、いつも驚かされます。この組み合わせには、生卵よりも温泉卵がおすすめ。鶏そぼろも加えて、タンパク質量もばっちりです。
納豆卵かけごはんアレンジ③
おろしすりごま入りの納豆卵かけごはん
昔、友人に教わってからたまにつくる納豆の食べ方。大根おろしが加わった納豆卵かけごはんは、びっくりするほど軽く、さっぱりさらりと食べられます。
たっぷりの白すりごまを加えてコクもプラス。いちど食べたら病みつきになるおいしさです。おすすめ。
納豆卵かけごはんアレンジ④
ピビンバ風の納豆卵かけごはん
ちょこちょこと冷蔵庫にある常備菜をのせれば、アレンジは無限大!
この日は、キムチ、キャベツのナムル、きのこのコチュジャン煮、ほぐし鮭、かぶの葉の塩もみ。卵は目玉焼きにして。ちょっと大粒の納豆を選び、主役級の存在感です。
※ ※ ※
卵の調理法を変えるだけで、同じ納豆+卵かけごはんでも味わいがいろいろに変化します。お好みでいろいろ試してみてくださいね。
個人的には、温泉卵がいちばん食べやすいので、家で温泉卵をつくるために低温調理器を買ってしまいました!
どんどん暑くなるこの季節、朝に食欲がない日も増えるので、タンパク質をいかに朝に食べやすくするかが課題です。
田内しょうこ(たうち・しょうこ)
「忙しい人のための時短料理」「時間価値を生むシステム料理」をテーマに、書籍や雑誌、ウェブサイトで発信。セミナーや出張教室のほか、食と暮らし、子育て関連の情報発信を行う。著書に『時短料理のきほん』(草思社)、『働くおうちの親子ごはん』(英治出版)、『汁かけごはん』(駒草出版)など。
インスタグラム:@tauchi.shoko
ツイッター:@oyakogohan