(『天然生活』2020年10月号掲載)
靴を替えることで、全体の印象が変わる
いつも同じようなコーディネートになってしまう……と悩んでいる人こそ、靴を見直してみては?
「靴でコーディネートのテイストが決まるといってもいいと思います」と話すのはスタイリストの植村美智子さん。
全身のなかでは占める面積は小さい靴ですが、同じ格好をしていても靴が違うだけで印象が、がらりと変わります
「今回、それを実感してほしくて、リネンのフレアワンピースや、白のギャザースカートなど、“着まわし”を意識して季節のコーディネートを提案しました」
持てる服の量にも限りがありますから、着まわすのは当然。
たとえば、そこにスニーカーを履けばカジュアルな印象になりますし、皮革のレースアップシューズならきちんとした印象に。
靴を替えることで、全体の印象が変わるので同じ服でも「いつも同じ」ではなくなります。
季節をまたいで活躍できる靴を選ぶ
実際に植村さんご自身も、ワンシーズン3~4足でやりくりをしているそう。
とはいえ、総数は4足×四季=16足ではなく、もっと絞られています。
「今回の提案なら、秋で登場した茶のレースアップシューズや黒のブーツはそのまま冬でも使います。このように季節をまたいで活躍できるものを選ぶと、少数ながらも幅が広がるはずです」
白と黒を取り入れて、洋服を生かす靴選び
靴選びのポイントは、同色の服となじませたり、効かせたりと両方の効果がある「白」と、色柄の服と合わせたときに締める「黒」をどこかに入れること。
また、個性的な丸い靴は主張が強く、似合う服も限られがちですが、スマートな形の靴ならどんな服ともなじみ、使いまわせるのでおすすめです。
もちろん、ここで紹介したものがすべてではありません。
参考にしながら、好みや手持ちの服の形や色に似合うものを入れ替えて、ぜひ自分らしい靴を選んでみてください。
靴にバリエーションがあれば、同じ格好でも、おしゃれの楽しみがぐんと広がるはずです。
<撮影/滝沢育絵 スタイリング/植村美智子 ヘアメイク/吉川陽子 モデル/伊里>
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです。
植村 美智子(うえむら・みちこ)
大阪府吹田市出身。文化服装学院アパレルデザイン学科卒業。アシスタント経験後、1996年にスタイリストとして独立。雑誌、広告、タレントのスタイリングなどで幅広く活躍。2010年、ファッションコーディネートサービス「Liltin'(リルティン)」を立ち上げ、個人向けのコーディネートを開始する。ひとりひとりとじっくり向き合うことを大切にし、ファッションを楽しんでもらえることを目指したパーソナルスタイリングが人気を呼ぶ。著書に『洋服の選び方』(マイナビ出版)、電子書籍『「今の自分」に似合う服』(扶桑社)などがある。天然生活webにて、季節ごとに陥りがちな、おしゃれの悩みを解決する「おしゃれのABC」を連載中。
Liltin' ファッションコーディネートサービス
https://liltin.com/
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