(『お弁当にもおつまみにもなる 作りおき』より)
里いもと豚肉の梅煮のつくり方
甘辛味のこっくりとした煮ものに梅干しを加えてさっぱりと。仕上げにかつおの削り節をかけてもおいしいです。
[吉田 愛さんよりひと言]
ホクホク&ねっとりとした食感の里いもには甘辛い、こっくりとした味つけがよく合います。豚肉と合わせて食べ応えのある一品ですが、梅の酸味が効いて食べ飽きません。燗酒と合わせてぜひ!
材料と下準備(つくりやすい分量)
● 里いも | 500g |
▶ひと口大に切る | |
● 豚こま切れ肉 | 250g |
● サラダ油 | 小さじ2 |
● A | |
・梅干し(塩分8%) | 1個(15g) |
・水 | 200mL |
・酒 | 大さじ2 |
・しょうゆ | 大さじ2 |
・砂糖 | 大さじ1と1/2 |
つくり方
1 フライパンにサラダ油を中火で熱し、豚肉を炒める。色が変わったら里いもを加えてさっと炒め合わせ、Aを加える。
2 煮立ったら落としぶたをし、ときどき混ぜながら弱めの中火で12分ほど煮る。里いもに竹串を刺し、すっと通るようになったら落としぶたを取り、梅干しを軽くつぶす。
3 強めの中火にして、煮汁がフライパンの底に薄く残るくらいになるまで煮からめる。
Note
・消費期限は約3日。
・里いもは火の通りを均一にするため、大きさをそろえて切りましょう。
・冷凍保存もできます。その場合の賞味期限は約1か月を目安にしてください。
里いもと豚肉の梅煮に合うお酒とは?
ごはんに合う、しょうゆや味噌のこっくり味のおかずには、日本酒(ひやおろし)がおすすめ。ひやおろしは、米のうまみがしっかりと感じられるのが特徴。ひと夏のあいだに熟成させてから出荷するので落ち着きのある味わいがあり、秋の夜長を楽しむのにうってつけです。常温や燗でどうぞ。
本記事は『お弁当にもおつまみにもなる 作りおき』(主婦と生活社)からの抜粋です
〈料理/吉田 愛 撮影/新居明子 スタイリング/駒井京子〉
吉田 愛(よしだ・あい)
料理家、唎酒師。料理家のアシスタントを務めたのち、東京と京都の日本料理店で板前として働き、研鑽を積む。独立後は料理家として雑誌や書籍を中心に活動。和食をベースとした、簡単でおいしい家庭料理のレシピが好評を博し、活躍の場を広げている。唎酒師の資格を持ち、日本酒への造詣も深い。著書に『“だし”を使わなくてもおいしい煮もの』(主婦と生活社)、『温故知新 和食つまみ』(成美堂出版)、『ひとり分から作れる! 2品献立でかんたん和食』(グラフィック社)がある。
◇ ◇ ◇
傷みにくくするためにしっかりとした味つけであること。冷たい状態で食べても満足感があること。そして簡単でおいしいこと。「作りおき」のおかずに求められるこれらの条件は、実はお弁当のおかずや、おつまみとも共通するところが多くあります。つくっておけば「1人3役」で活躍してくれるのです。
本書では、とくにお弁当やおつまみへの転用を意識して、できるだけ汁けが少なく、はっきりとした味つけの「作りおき」を集めました。また、季節ごとのお弁当の作例や、お酒とのペアリングの提案も掲載。365日、あらゆるシーンで活躍してくれることでしょう。