黒ブーツを生かせるかはバッグ次第
この季節の足元は、とりあえず黒のブーツ! という人は多いはず。
私自身もここのところ、ほぼ黒ブーツな毎日です。
その黒ブーツを、おしゃれアイテムとしてしっかり生かせるかどうかは、バッグ次第と言っても過言ではないかもしれません。
「靴とバッグの色を合わせる」という考え方は根強くあります。
それは決して間違いではなく、関係性を強くしたほうがいいのは確かです。
ただ、同じ質感、同じ素材だと、女性のファッションとしては、ちょっと重たくなってしまったり、もの足りなさを感じてしまったりするのです。
◆同じ黒なら、違う素材を合わせる
おすすめは、同じ黒でも、違う素材のバッグを合わせること。
今回、黒のブーツは、表面に凹凸のない表皮革のもので考えていきます。
左から、ボア素材、コットンコードのメッシュ、ナイロンと、レザーとは違う素材のバッグたちです。
ブーツとバッグの素材を変えることで、メリハリがつき、印象がのっぺり重くなることを避けられます。
◆同じ黒のレザーなら、表情のあるものを合わせる
同じ黒のレザー同士だとしても、バッグを表情のあるつくりのものにすれば、おしゃれに決まります。
たとえば、左の、メッシュになっているレザーのバッグや、右の、コード使いで遊びのあるバッグなど。
しましまのコードや、ナイロンのコードがポイントをつくり、ちょっとラフな雰囲気をプラス。
レザー同士を合わせた重さを軽減させてくれています。
◆どこかに黒が入っているプリントトートもおすすめ
エコバッグやショッピングバッグと呼ばれるプリントトートも、黒のレザーブーツと相性のよいバッグです。
おしゃれにまとめるコツは、ベースの色ではなく、プリントやポイントとなる部分に黒が使われているものを選ぶこと。
カジュアルさは強くなりますが、色で遊ぶことができるので、明るい印象のスタイルをつくることができます。
次回は、クローゼットのハンガーの向きにこだわります。
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「おしゃれのABC」とは……
ちょっとしたコツで、ぐっとおしゃれに。
スタイリスト・植村美智子が、約25年の仕事を通して培ったコーディネートの経験とファッションの知識を生かし、季節ごとに陥りがちな、おしゃれの悩みを解決します。
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<スタイリング/植村美智子 撮影/山川修一>
植村 美智子(うえむら・みちこ)
大阪府吹田市出身。文化服装学院アパレルデザイン学科卒業。アシスタント経験後、1996年にスタイリストとして独立。雑誌、広告、タレントのスタイリングなどで幅広く活躍。2010年、ファッションコーディネートサービス「Liltin'(リルティン)」を立ち上げ、個人向けのコーディネートを開始する。ひとりひとりとじっくり向き合うことを大切にし、ファッションを楽しんでもらえることを目指したパーソナルスタイリングが人気を呼ぶ。著書に『洋服の選び方』(マイナビ出版)、電子書籍『「今の自分」に似合う服』(扶桑社)などがある。
Liltin' ファッションコーディネートサービス
https://liltin.com/
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