• 次世代に残していきたい、材料や伝統製法を大切につくられた調味料。素材本来の味を引き立て、ときには主役にもなる愛用品を、料理家の山田奈美さんに伺いました。
    (『天然生活』2022年8月号掲載)

    山田奈美さんの“さそすせそ”

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです

    画像: 山田奈美さん愛用の「定番調味料」を拝見。料理家の“さしすせそ”

    昔ながらの製法で、どんな料理にも合わせやすいもの

    みりん
    白扇酒造の「熟成本みりん」

    画像: 福来純 伝統製法熟成本みりん 1800mL/白扇酒造

    福来純 伝統製法熟成本みりん 1800mL/白扇酒造

    手づくりの麴を原料に、伝統製法を守りつづけている白扇酒造。仕込みに90日、熟成に3年を費やしたみりんには深い甘味がある。

    「このみりんを使うようになってから砂糖を使わなくなりました。料理だけでなく、焼き菓子やプリンなどの甘味にも」


    内堀醸造の「臨醐山(りんこさん)黒酢」

    画像: 臨醐山黒酢 360mL/内堀醸造

    臨醐山黒酢 360mL/内堀醸造

    岐阜県八百津町で、独自の技術により米の甘味を生かして醸造した、味わい豊かな黒酢。

    「コクと甘味があり、料理が一気に奥行きのある味わいに。酢豚やスペアリブの煮込みなどのほか、トマトの煮込みなど洋風料理にも少し加えるとコクが増します」


    関根油店の「玉締め搾り胡麻油」

    画像: 玉締め搾り胡麻油 卓上ビン 165g/関根油店

    玉締め搾り胡麻油 卓上ビン 165g/関根油店

    江戸時代より続く伝統技法「玉締め搾り」でゆっくり搾油した後、和紙で濾過した純度の高いごま油。

    「生のままナムルやドレッシングに加えたり、パスタとあえたり。和洋中どんな料理にも違和感なくなじみます。揚げ油としてもおすすめ」


    杜の蔵の「琥珀(こはく)の料理酒」

    画像: 百福蔵 琥珀の料理酒 720mL/杜の蔵

    百福蔵 琥珀の料理酒 720mL/杜の蔵

    福岡県糸島市で契約栽培した無農薬の「山田錦」を原料に、醸造アルコールなどを添加せずにつくる。

    「天然のアミノ酸などのうま味成分がたっぷり。少量でぐっと風味豊かにしてくれます。水の代わりに使って、煮魚や肉じゃがをつくると最高です」


    坂本製油の「純正なたねしらしめ油」

    画像: 純正なたねしらしめ油 825g/坂本製油

    純正なたねしらしめ油 825g/坂本製油

    圧搾一番搾りの菜種油を精製し、色と香りを抜いたしらしめ油。

    「無味無臭の油で、主にお菓子づくりに使っています。溶剤や防腐剤などを使わずに、原料も非遺伝子組み換えの菜種を使用しているので、安心して使えます」

    手づくり調味料
    マヨネーズ

    画像: 手づくり調味料 マヨネーズ

    小鍋に卵1個を割り入れ、なたねしらしめ油大さじ1、酢大さじ1、塩小さじを加え、泡立て器でよく泡立てる。

    中弱火にかけながら混ぜ、とろりと固まってきたら火からおろし、練り辛子を加えてサッと混ぜ合わせて完成。

    すぐにとろみがつくので、油の量をぐっと減らせる。

    おすすめ料理
    黒酢酢豚

    画像: おすすめ料理 黒酢酢豚

    ひと口大の豚もも肉200gをつけ汁(しょうゆ、黒酢各大さじ1、みりん大さじ2、塩少々、水50mL、しょうが、にんにく各小さじ1)に15分以上つけ込み、片栗粉をまぶして油で揚げる。

    玉ねぎをごま油で炒め、つけ汁に水溶き片栗粉を加えて煮立て、豚肉を戻し入れたら完成。



    <撮影/林 紘輝 取材・文/山下あい>

    山田奈美(やまだ・なみ)
    薬膳・発酵料理家。神奈川県葉山の自宅にて、「和食薬膳教室」や「発酵教室」などを開催。著書に『菌とともに生きる 発酵暮らし』(家の光協会)など。

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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