• 日本の伝統食や、薬膳への造詣が深い、料理家の荒木典子さん。二十四節気ごとに体の調子をゆるやかにととのえてくれる養生レシピを紹介していただきます。今回は「啓蟄」の時季に食べたい、ヤリイカと菜の花の蒸しもの レモンしょうゆだれのレシピです。

    啓蟄(3月5日〜19日)の薬膳と、積極的にとりたい食材

    暖かくなり、地面がゆるみ、虫たちが出てきて活動を始めるころです。

    春は五臓でいうところの<肝(かん)>という臓器に負担のかかる季節

    <肝>は血の貯蔵庫であり自律神経を司っているため、イライラや不眠になったりしやすい。体もゆるむのでウイルス性の風邪にかかったり、花粉症の症状が出やすい

    <積極的にとりたい食材>

    ・邪気を追い出す→ねぎ、にら、生姜、青じそ

    ・デトックスする→春の苦味のある山菜(たらの芽、ふきのとうなど)や野菜(菜の花など)

    ・胃腸を整える→タンパク質(肉、魚、豆腐など)、いも類

    ・血を補う→レバー、イカ、青魚、ほうれん草、黒い食材

    ・気持ちを落ち着ける→香りのいいハーブ、柑橘類

    画像1: <啓蟄(けいちつ)>ヤリイカと菜の花の蒸しもの レモンしょうゆだれ|荒木典子 暦に寄り添う、旬の養生レシピ

    「ヤリイカと菜の花の蒸しもの レモンしょうゆだれ」のつくり方

    画像: 「ヤリイカと菜の花の蒸しもの レモンしょうゆだれ」のつくり方

    材料(4人分)

    ● ヤリイカ(中)2杯
    ● 菜の花1束
    ● 酒大さじ1
    <A>
    ● 長ねぎ(みじん切り)1/2本分
    ● レモンのしぼり汁小さじ2
    ● しょうがのしぼり汁小さじ1/2
    ● しょうゆ大さじ1
    ● ごま油大さじ1

    つくり方

     ヤリイカはワタと軟骨をとり、ゲソをはずして目を取り除く。さっと洗って水けをふきとり、2cm幅の筒切りにする。菜の花は半分に切る。

     Aを混ぜ合わせる。

     フライパンを熱し、を入れて酒をまわしかけ、ふたをして1分ほど加熱する。

    画像: つくり方

     熱いうちにをかける。



    荒木 典子(あらき・のりこ)

    料理家。国際中医薬膳師。青果卸を営んでいた料理上手の祖母と、母の影響で食に関心のある環境で育つ。神戸女学院大学文学部を卒業してフランスへ留学し、帰国後調理師学校にて料理の基礎を学び、調理師免許を取得。その後、上京して料理本の編集者として働いたのち、2007年に料理家として独立。

    現在は書籍やテレビの仕事を中心に、企業へのレシピ提供、料理店の監修などの仕事とともに、和食のお料理教室を主催。季節のていねいでシンプルな料理をモットーに、家庭でできる日本料理と洋食などレシピを提案する。また、おせち料理をライフワークとし、ほかにお雑煮の会を主催。著書に『いちばんくわしい 基本のおせち料理』『炊き込みごはん』(ともに成美堂出版)などがある。

    インスタグラム:@aranoric

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    『旬の和ごはん 12ヵ月』(荒木典子・著/講談社)

    『旬の和ごはん 12ヵ月』(荒木典子・著/講談社)

    画像2: <啓蟄(けいちつ)>ヤリイカと菜の花の蒸しもの レモンしょうゆだれ|荒木典子 暦に寄り添う、旬の養生レシピ

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