(『腸を育てればヤセ体質になれる! 小林式・腸活スープ』より)
みそ汁のすごい! 健康パワー
腸内の善玉菌を増やす
みそに含まれる乳酸菌とメラノイジンには腸内環境を整える働きがあります。この美腸効果をさらに高めるには、「みそ玉」がおすすめ! 乳酸菌が多い白みそ、メラノイジンが多い赤みその2種を使い、タマネギを加えることで善玉菌のエサになるオリゴ糖もとれます。
血糖値の上昇をゆるやかに
みその褐色色素成分メラノイジンは、食物繊維と似た働きをして血糖値の急上昇を抑制。さらに、みそ汁の具に食物繊維が多い食材を使うことで、糖の吸収を抑える効果が高まります。ダイエットのためには、食事の最初にみそ汁をとる“みそ汁ファースト”を実践しましょう!
血管を若返らせる
みそには、リノール酸、大豆レシチン、サポニンなど、血中の悪玉コレステロールを減らす複数の成分が含まれます。さらに、次ページのみそ玉には、血管の老化を防ぐケルセチンを含むタマネギをプラス。血管年齢を若返らせ、動脈硬化を防ぐことができます。
ストレスをやわらげる
みそ汁には、緊張モードに傾いた自律神経のバランスを整える効果もあります。みそにはアミノ酸の一種のGABAが含まれ、ストレスを軽減。興奮した脳をリラックスさせて睡眠の質をよくしたり、高血圧を抑えたりする効果も期待されています。GABAは白みそに豊富な成分です。
混ぜるだけ、「みそ玉」のつくり方
みそ汁の健康パワーをさらにアップさせるのが「みそ玉」。つくりおきしておけば、4つの素材の健康成分を手軽にとれます。
材料 (みそ玉10個分/みそ汁10杯分)
赤みそ80g
褐色色素成分のメラノイジンがたっぷり。血糖値の急上昇の抑制や腸内環境を改善する働きがあります。
白みそ80g
原料に麹が多く使用されているのでGABAが豊富。ストレスの軽減、高血圧を抑制する効果があります。
タマネギ1個(150g)
血管をしなやかにするケルセチン、血栓を防ぐアリシンが含まれ、すりおろすことで摂取しやすくなります。
リンゴ酢大さじ1
体内の余分な塩分を排出するカリウムがとれ、酢酸には血中の中性脂肪を低下させる効果があります。
つくり方
1 タマネギをすりおろす
ボウルにタマネギをすりおろす。タマネギは根元を残したままにすれば、バラバラになるのを防げて扱いやすい。あればフードプロセッサーを使っても。
2 みそ、リンゴ酢を混ぜる
1に赤みそ、白みそ、リンゴ酢を加え、泡立て器でよく混ぜる。
3 製氷皿に入れる
10等分するようにスプーンで製氷皿(縦約35mm×横約40mm×深さ約35mm、10個分)に入れ、冷凍室で2~3時間凍らせる。または、冷凍用保存袋に入れて平らにし、凍ったら袋の上から手で割って使ってもOK(約30g×人数で計量する)。
みそ汁1杯分
みそ玉1個=約30g
フォークなどで取り出す
みそ玉1個(約30g)がみそ汁1杯分の量。冷凍してもカチカチにならないので、フォークなどを刺して取り出せます。調理では、いつものみそ汁と同じように最後に溶き入れて。
お湯を注ぐだけでも簡単にみそ汁がつくれる!
器にみそ玉1個を入れ、熱湯3/4カップを注ぎます。カットワカメ(乾燥)、万能ネギなどそのまま食べられる野菜を具にしても。
インゲンとジャガイモ、油揚げのみそ汁のつくり方
ジャガイモのビタミンC、カリウムを汁ごと逃さずとれる
食物繊維:6.9g [96kcal]
材料(4人分)
● みそ玉(上記参照) | 4個 |
● インゲン | 50g |
● ジャガイモ | 大1個 |
● 油揚げ | 1枚 |
● 水 | 3カップ |
つくり方
1 インゲンは3~4cm長さに切り、ジャガイモは1cm厚さのいちょう切りにする。油揚げは熱湯をかけ、水にとって水気を絞ったら、縦半分に切って5mm幅に切る。
2 鍋に水、1のジャガイモと油揚げを入れて煮立て、フタをして弱火で3分ほど煮る。
3 1のインゲンを加えてフタをし、さらに3分ほど煮る。みそ玉を溶き入れ、器に盛る。
本記事は『腸を育てればヤセ体質になれる! 小林式・腸活スープ』(扶桑社)からの抜粋です
小林弘幸(こばやし・ひろゆき)
順天堂大学医学部教授/ 日本スポーツ協会公認スポーツドクター。順天堂大学に日本初の便秘外来を開設した腸の名医。自律神経研究の第一人者でもあり、プロスポーツ選手、文化人のコンディショニング、パフォーマンス向上指導に携わる。『医師が考案した「長生きみそ汁」』(アスコム刊)、『はじめる習慣』(日経ビジネス人文庫)などベストセラー多数。2024年2月『腸を育てればヤセ体質になれる! 小林式・腸活スープ』(扶桑社)を発売。
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「第二の脳」とも言われる腸。ダイエットや美容のほか、心身の健康にも欠かせないのが腸の健康です。腸を元気にするには、善玉菌を優勢にして活性化させる食事をとることが第一。
「それを手軽にかなえてくれるのが、スープです」と腸活のスペシャリストである監修の小林弘幸先生はいいます。この本では、腸活食材である「食物繊維」と「発酵食品」が無理なくたっぷり食べられる腸活スープ、109レシピを紹介。ひと皿で満足の「具だくさんスープ」、時間がないときに便利な「下味冷凍スープ」、みそ玉を仕込んで手軽につくれる「腸活みそ汁」、朝食やひとりランチにぴったりの「レンチンスープ」など、腸内環境がみるみる整うレシピが満載です。