春野菜は一瞬を逃すと味わえなくなってしまうから、目にしたときが味わい時。ほのかな苦味、甘味、その香り。淡いゆえにいとおしい、早春のおいしさです。今回は、料理家の飯島奈美さんに「菜の花と豚と干ししいたけの焼きびたし」のつくり方を教わります。
(『天然生活』2021年3月号掲載 )
(『天然生活』2021年3月号掲載 )
「菜の花と豚と干ししいたけの焼きびたし」のつくり方
豚肉は温かなだしにつけることで、余熱でしっとり火がとおります。
菜の花はゆでずにこんがり焼いて、ほろ苦さと甘味を引き出しました。
材料(2人分)
● 菜の花 | 1パック |
● 豚肩ロースとんかつ用肉 | 1枚 |
● 干ししいたけ(水でもどしておく) | 6枚 |
● 水 | 500mL |
● 昆布 | 5cm角1枚 |
● A | |
・ みりん | 大さじ1 |
・ 薄口しょうゆ | 大さじ2 |
・ 粗塩 | 小さじ1/2 |
・ かつおの削り節 | 5g |
● 油(今回は米油を使用) | 適量 |
つくり方
1 鍋に水と昆布を入れ、中火にかける。沸いたらAを入れ、弱火で1分煮出し、火を止めてざるなどでこす。
2 フライパンを熱し、中火で豚肉を焼く。両面に焼き色をつけ、8割がた火がとおったら、1のだしに入れる。
3 干ししいたけは石づきを切り落として軽く水けをしぼって食べやすい大きさに切る。豚の脂が残ったフライパンに油大さじ1〜2を足し、中火でこんがりと揚げ焼きにして1のだしに加える(油が気になるようならキッチンペーパーで軽く吸わせてから加える)。
4 菜の花は洗ってよく水けをふく。3のフライパンに油大さじ1を足し、重ならないように並べる。アルミホイルをかぶせ、上に落としぶたを置いて中火で両面を焼く(こげるようなら適宜水少量を足す)。焼き色がつき、しっかり火がとおったら1のだしに加える。
5 豚肉をひと口大に切り、しいたけ、菜の花を、だしとともに器に盛る。
<料理・スタイリング/飯島奈美 撮影/在本彌生 取材・文/福山雅美>
飯島奈美(いいじま・なみ)
フードスタイリスト。TVCM、広告を中心に活動し、2005年公開の『かもめ食堂』をきっかけに映画、ドラマなどのフードスタイリングも手がける。近著に『沢村貞子の献立 3』(リトル・モア)など。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです