• キッチンに立つだけで暑くなる季節。火を使わずつくれる料理のレパートリーがあると毎日の食事づくりがうんと楽に。さらには電気とガス代も節約になるという、うれしいおまけ付きです。今回は料理家の今井真実さん「パンツァネッラ」のつくり方を教わります。
    (『天然生活』2023年6月号掲載)

    火を使わない、満足料理

    暑くなると、温かい料理はつくるのも食べるのもちょっと重たく感じられることも。そこで、今井真実さんに、サラダや副菜をはじめ、主役にもなる、火を使わない料理を教えてもらいました。

    「改めて考えてみると、もう1品欲しいなというときや、今日はヘトヘトで何も考えられない……といったときなどに、こういった料理が食卓に上ることがあります。火を使わないことで調理の手間が減りますし、時間をおいてもおいしさが変わらないマリネなどは、事前につくっておけるので、おもてなしのアペリティフとして出せるのもいいですね」

    加熱の工程がない分、ハーブや香味野菜を加えて味にアクセントを加えたり、くさみを減らす工夫をしたりするのが今井さん流です。

    「さっぱりいただけるものが多く、暑くなるこれからの時季にとくにおいしく感じる料理になっていますので、ぜひお試しください」

    「パンツァネッラ」のつくり方

    画像: 「パンツァネッラ」のつくり方

    かたくなったパンのために生まれたイタリア・トスカーナ州の料理。この一皿で、栄養も食べごたえも十分。酸味を利かせてどうぞ。

    材料(2人分)

    ● 赤玉ねぎ1/6個
    ● にんにく1片
    ● A
    ・白ワインビネガー大さじ3
    ・エクストラバージンオリーブオイル大さじ2
    ・塩小さじ1弱
    ● トマト2個(約200g)
    ● きゅうり大1本
    ● ツナ缶(チャンクタイプ)1缶
    ● モッツァレラチーズ大1個(約100g)
    ● バジル約15枚
    ● かたくなったパン約100g
    ● 粗びき黒こしょう適量

    つくり方

     赤玉ねぎは薄切り、にんにくはつぶす。ボウルに玉ねぎ、にんにくを入れ、Aを加えて混ぜる。

     トマトはくし形切り、きゅうりは縞に皮をむいて1cm幅の輪切りにする。ツナ缶は汁をきり、大きければほぐす。モッツァレラチーズ、バジルは大きめにちぎる。

     とパンをひと口大にちぎりながら加え、ひと混ぜする。にんにくを除いて器に盛り、こしょうをふる。

    画像: パンはお好みのものでOK。かたさが足りなければトースターやオーブンでカリッと焼いて加えるとよい

    パンはお好みのものでOK。かたさが足りなければトースターやオーブンでカリッと焼いて加えるとよい



    <料理/今井真実 撮影/林 紘輝 スタイリング/安部まゆこ 構成・文/結城 歩>

    今井真実(いまい・まみ)
    料理家。つくった人がうれしくなる「毎日のあたらしい家庭料理」を提案している。キャンプで肉を焼くのが至福。最新刊は『フライパンファンタジア 毎日がちょっと変わる60のレシピ』(家の光協会)

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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