• 友人を招いてわいわい過ごす時間も、好きなことをして穏やかに過ごす時間も、どちらも大切な夜時間の使い方。料理家の麻 育子さんに、充実した毎日を過ごすための夜の時間割を伺いました。
    (『天然生活』2023年10月号掲載)

    みんなでわいわい過ごしたり、ひとりで穏やかに過ごしたり

    50歳を迎えて自宅で料理教室を開いた、料理家の麻 育子さん。

    夜時間の何よりの楽しみは、友人を招いて一緒にわいわい食事をすること。友人と一緒に料理することもあれば、調理台をカウンターにして一品つまみながら飲むことも。

    もうひとつ、麻さんが大切にしているのが「学びの時間」。40歳を前に始めたフランス語のレッスンや、本をきっかけに興味を持ったハーブなど、好きなことをして、穏やかに過ごしているのだそう。

    そんな麻さんの、充実した毎日を過ごすための夜の過ごし方を教えていただきました。

    * * *

    前回のお話はこちら▼

    麻さんの「夜の時間割」

    17:00友人を招いて食事。夕方から一緒に料理することもあれば、20時くらいに来る友人も
    (友人が集まらないときは)
    18:00夕食準備。すぐつくれるものは食事の直前に。料理によって変わる
    19:00フランス語のオンラインレッスン
    20:00夫が帰宅
    20:30夕食
    22:00包丁を研ぐなど、台所仕事を済ませ、シンクを洗って後片づけ
    23:00入浴
    23:30ハーブティーやマッサージオイルで心身のケア
    00:00就寝

    夕方からの夜時間の過ごし方

    17:00 友人を招いて食事をする

    画像: 揚げたて、炊きたてが出せる、ライブ感のあるキッチン。料理やお酒に合わせて器を選ぶのも楽しみ

    揚げたて、炊きたてが出せる、ライブ感のあるキッチン。料理やお酒に合わせて器を選ぶのも楽しみ

    友人を招いて一緒に食事をするのが大好きな、麻さん。

    「夫も私も子どものころお客さんの多い家で育ったので、にぎやかな食卓が当たり前なんです」

    オープンキッチンだから、みんなと話しながら、頃合いを見て調理ができ、友人たちもお手伝いしやすい。ここから新たな縁がつながったり、深まったり、麻さんの原動力に。

    18:00  昆布を水にひたしておく

    画像: 昆布は使いやすいサイズにカットして保存瓶に。「水1Lに2枚入れたらちょうどいいんです」

    昆布は使いやすいサイズにカットして保存瓶に。「水1Lに2枚入れたらちょうどいいんです」

    明日、和食が食べたいと思ったら、昆布を水にひたしておきます。

    「夕食をつくりながらやることもあれば、夜遅い時間に思い立ってすることも」

    だしは、水1Lに昆布10g、かつおの削り節15gが基本。昆布はカットしてストック。翌朝、だしをひくときにかつお節を削るので、削り器もすぐ手が届くところにしまって、段取りよく。

    19:00  フランス語のレッスン

    画像: 夫の帰宅前か夕食後に受講

    夫の帰宅前か夕食後に受講

    フランス語が好きで、日仏学館に通っていたことも。結婚後、しばらく遠ざかっていたけれど、生涯学習センターで講座を見つけて再開。

    現在はフランスの新聞をテキストにして、オンラインでレッスン。フランスからホームステイを受け入れたり、料理教室でフランスツアーを行ったり、身につけたスキルを生かしています。

    画像: フランスで手に入れたこしょうの本。右は先生のテキスト

    フランスで手に入れたこしょうの本。右は先生のテキスト

    22:00 包丁を研ぐ

    画像: 粗砥石と、天然の仕上げ砥石を使って研ぐ。砥石を研ぐための砥石も愛用

    粗砥石と、天然の仕上げ砥石を使って研ぐ。砥石を研ぐための砥石も愛用

    「食道具竹上」の鋼の包丁を愛用し、手入れの仕方も教えてもらった麻さん。

    「鋼の包丁は扱いにくいように思われますが、やっぱり切れ味が違います。使ったら取っ手まで洗い、すぐふくことが大事。ステンレスと違い、鋼は一度研ぐと切れ味が持続し、少々欠けても研いでいると直ります。料理教室の前日などにも研ぎますね」

    22:30  台所を片づける

    画像: ごみ受けまで洗ってすっきりと

    ごみ受けまで洗ってすっきりと

    台所仕事を終えたら、シンクを掃除して締めくくり。

    「ぬめりがイヤなので、排水口のごみ受けや食器用洗剤のボトルも洗います」

    最後に水栓や壁まで、水はねが気になるシンクまわりをふき上げ、ふきんは洗濯にまわす。

    「完璧主義ではないので、疲れているときはさっと済ませますが、やっぱりシンクをきれいにしておくと、翌朝が気持ちいいですね」

    画像: 使ったふきんはワインクーラーにまとめて洗濯機へ

    使ったふきんはワインクーラーにまとめて洗濯機へ

    23:30  ハーブでセルフメンテナンス

    画像: 竹のバスケットにハーブをまとめて収納。フランスで買ったり、ネットショップで購入したり

    竹のバスケットにハーブをまとめて収納。フランスで買ったり、ネットショップで購入したり

    眠る前にハーブティーを飲み始めたところ、ぐっすり眠れるようになったそう。ひと目でわかるように透明ケースに種類別で詰めて、体調に合わせて自分でブレンドしています。

    庭で育てたフレッシュなハーブを使うことも。「夜によく飲むのは、万能といわれているカモミールやラベンダー。朝は、シャキッと目覚めさせてくれるローズマリーを」

    画像: ハーブティーの色が楽しめる、ガラスのポットで

    ハーブティーの色が楽しめる、ガラスのポットで

    麻さんの夜時間の楽しみ

    フランスで見つけたリネンのタオル

    画像: 麻さんの夜時間の楽しみ

    バスルームで愛用するのは、リネンのタオル。フランスで気に入り、まとめて買ってきたそう。

    インテリアになじむように、すっきりと白で統一。さらりと肌触りよく、吸水性と速乾性に優れ、使い込むほどやわらかく。「寝室のシーツもリネンを愛用しています」


    〈撮影/辻本しんこ 取材・文/宮下亜紀〉

    麻 育子(あさ・いくこ)
    料理家。滋賀県大津市にて「料理教室 麻 L'atelier culinaire ASA」主宰。京都にて食べることが好きな家族に囲まれて育ち、とりわけ味付けや盛りつけに厳しい父の影響を受ける。展覧会やオープニングパーティのケータリング、フランスで和食教室を開講するなど、食を軸に活躍。https://ikukoasa.com インスタグラム@asaikuko

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです

    天然生活2024年10月号では「私が整う夜時間」を特集しています。

    「今日のやらなければいけないことを片づけ、心と体をほぐす、いやしの夜時間。

    新しい明日を迎えるために、まずはまっさらな自分へとリセットを」

    ぜひご覧いただけましたら幸いです。

    画像: 友人と過ごす日も、ひとり穏やかに過ごす日も。料理家・麻育子さんの、充実した毎日を過ごすための“夜の時間割”

    天然生活 2024年10月号
    https://shop.tennenseikatsu.jp/items/89902065



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